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名前の事はさて置くとして、此れで私の紹介は終わり。
紹介が長過ぎた感が有るけれど…。
私は、現在高校生。
将来の夢は無し。
全く無し。
取り合えず、周りの皆が高校に行くみたいだから高校に入学したって言う、有り勝ちな理由で高校に入った。
は、良いけれど、勉強難しっ。
私が、父の職業「名前付け師」柄、漢字、言葉には造詣が深い。
何しろ父から嫌と言う程、漢字の知識、1つ1つの漢字の意味合いを叩き込まれているから。
此処迄、漢字についての教育をされると、名前を見ただけで其の人が其の人物がどう言う人か、すぐ分かる様に成る。名前は体(てい)を表す事が意外と多いのだ。
本人も知らない内に、潜在意識で自分の名前通りに動いてしまうらしい。
つづく
此の物語はフィクションです。
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小話
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ちょっとした、妄想の作り話。
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羽川は、内側でも、外側でも、いつも緊張しっぱなし、だったのかも知れない。
沿う思うと、ぞっとした。 何処にいても、学校に行っても、本当の自分を隠していい子ちゃんぶる。 家には出来るだけ長居しないで、外へ散歩に出かける。 果たして、羽川にとって安心と言う感情を感じる瞬間は存在したのだろうか。 存在しているのだろうか。 今、羽川にとっての内側とは何処を指すのか。 もしかすると其れは図書館なのかもしれない。 あそこでは可也、彼女は、自分のホームグラウンド的な感覚で居る様な気がするのだ。 図書館が家と言う事か。 「家を英語に直すと、home,houseのどちらかになるだろう?受験生の阿良々木君なら此れ位は知っているよね。僕でも其の位の英訳なら出来るよ。 問題は其の一言で全てだ。此れで問題は解決だ。まぼる君、これからの人生、頑張ってくれたまえ!」 「おい、おい、僕は何も分からないよどういう事だ。こんな説明じゃあ羽旨君もわから」 僕は羽旨の方を向いた。 …分かっている? 何だか悟った様な。解決した様な、そう、ちょうど戦場ヶ原が蟹の事の後に見せた表情にやや似ている様な表情を彼はしている。 今の忍野の話で、問題は解決したのか? 彼の問題はもう解決している? 「羽旨君?君の問題はもう解決したのか?」 「あ、うん。分かった。そうだった。其の通りだ。」 いやいや、其の通りとか言われても、どの通りなのだ。homeとhouseで分かるって、どんだけ察しているんだ。 察する能力がそんなに高いのか。 テレパシーなのか? 「おい、忍野どういう事だ、さっぱり分からない」 「全く、阿良々木君、君は現代文も英語も苦手なのかい?大学受験は進路選択から完全に外した方が良さそうだね。 やれやれ、羽旨君はもう、理解しているじゃないか。」 「さすがにこのまま此の場を立ち去って、さようなら、問題が解決して良かったねなんて出来ない。僕は其の理由を理解していない。」 こんな風に終わらせられては、此方だってうやむやが残る。 確かに此の問題は羽旨君の問題であって、僕の問題ではない。 しかし、一度、其の問題を解決しようと助けようとした、忍野風に言うなら、力を貸そうとした僕は、最後の最後まで、どうなったのかを知る、 権利がある筈だ。 「面倒くさいな。羽旨君説明してくれるかい?」 「あ、うん、あ、はい」 忍野メメは一応僕達高校生より、上の年だ。 だから、敬語を使うべきなのかも知れない。 しかし、アロハ服を着て、廃墟に住んでいる年上の人に向かって、敬語を使うのも些か躊躇われるのは確かに有る。 羽旨まぼる君は、忍野メメに対して、使うか、使わないかで迷っていた。 「話します。」 まさかの、相談者からの、問題の説明だった。 004
「初めから何となく沿うかも知れないと思っていたんですけど、よく分からなくて、うやむやな感じに思っていたんですけど、今、忍野メメさんの 言葉を聞いて、明確になりました。houseとhomeを僕は同じ「家」という言葉で言っていた事に問題が有ったんです。 日本人だから間違え易いと思うけれど…。僕は、さっき行ったように、其の無事蛙の効果で、ちゃんと身体は家に毎日帰れて居ます。 で其れは、houseに帰っているだけなんです。homeには帰っていないんです。」 ああ、此処で分かった、最近車のCMのキャッチフレーズで、家に居るより家族だねと言う物がある。 其の事を彼は今喋っているのだ。 「最近、親に対する感情が複雑で、家の中に居ても、今一(いまいち)安心を感じれないんです。」 家=内、内側で安心を感じなかったら、外側で安心を感じるしかない。 だから、彼は休み時間に寝ていたのか。 寝るという行動は、危険を伴う。 周りからの危険に対処できないから。 其れでも、学校の机に突っ伏して寝ていたと言うのは、 学校を家つまり、内側だと認識していたと言う事か。 「箱としての家と、人としての家族のどちらに安心と言う感情を抱いているかが問題なんだ。」 忍野は言った。 「羽旨まぼる君?君は、ご両親と居ると安心できるんだね。ご両親が好きなんだね。愛しているんだね。」 親を愛している。 其れは小さな子どもなら誰しも感じる感情だろう。 しかし、反抗期、そして反抗期の後は、其の感情は表されなくなる。 言葉にしない感情は薄れていく。 風化していく。 「はい」 羽旨まぼるはそう答えた。 高校生だと、反抗期が抜け切らない時期だ。 其の時期において彼は、「親を愛していますか」と言う問いに対して、「はい」と答えた。 「つまり、ハウスには帰れるが、ホームには帰れないという事か。」 「阿良々木君。蛙の生態について知っているか?」 蛙の生態。 緑色で、小さくて、跳ねる。手には吸盤が備わっており、90度の壁でも上れる。 両生類。卵を大量に生む。 「其の程度の事なら知ってる。」 「其処までか、其処までなら誰でも知っているな。じゃあ、帰るがお父さんお母さんの顔を知らないで一生を終えると言うのは知っているかい?」 え、そうなのか。それは知らなかった。顔を知らないって? 「蛙の母は、卵を産んで其れで其のままどこかへ行ってしまうんだ。生まれた蛙は大量の兄弟は見るが、自分を生んだ両親の事は全く知らずに生きる。 蛙にとって、帰る場所なんて初めから無いんだ。親元へ帰ると言う事が其の概念がそもそも無いんだ。だから、蛙には内側、外側と言う概念がそもそも無い。 『家内内無帰る』は、家や内が無い、帰る場所が無いと言う意味の言葉だ。書くと分かるが、内と言う漢字が2回家という漢字と無と言う漢字に挟まれている。 「内側」と言う概念そのものが、其処に閉じ込められているんだ。此の怪異が出た時点で、此の世界には内側と外側と言う概念が全て消えてしまう。うちと言う概念が此の怪異によって 盗まれてしまうんだ。だから、本当の此の怪異の名前は「家内内内内無い蛙」とかでもある。内と言う概念を其の蛙が盗んだ分だけその蛙はお腹を膨らませる。 人の頭の中の「内側」という概念を盗む蛙の怪異なのさ。其の人に残る概念は外だ。「内」と言う概念を盗まれた人に残された片割れの外と言う概念では 上手く機能しない。そもそも、人は「内側」と「外側」を作る事によりプライヴァシーを設ける事で、精神の衛生を保っているから。」 「今、まぼる君の精神を見ると、 それはそれはぐちゃぐちゃだろうね。内臓とか、もう、ぐっちゃぐっちゃだろうね。それはもう、べちょべちょのグチョグチョ」 そう言ったのは、忍野メメではなく、忍野忍だった。 又影に隠れたままで声だけ出しやがった。 忍野メメの話の流れに綺麗に沿う様な言い方で、さも、メメが言った台詞みたいにして。 物真似は今一(いまいち)似ていないけれど。 彼の頭の中には今、「内側」と言う概念が無い。
言ってみれば、全てが外で、全てが内側。 それじゃあ、精神の区切りと言う物が無く全て何もかも風が吹きさらしの、綺麗さっぱりでは無いか。 何処へ行っても、自分居場所で半分くらい安心できる。でも確実に半分は安心できない。 やっぱり外だから、でも、家に帰っても、それはそれで親との関係を作り上げるのに一生懸命だから、完全には安心出来ない。 そんな生活をしていける物なのだろうか。 「羽旨まぼる君。君には生まれて蛙がちゃんと味方してくれているようだよ」 と忍野はスピリチュアル的な事を言った。 「盗む蛙も居れば、ただの蛙(帰る)も居る。家内内無い蛙は共食いの蛙って言う事なんだよ。帰ると言う概念を食う、蛙。帰ると言う言葉には少なからず、 内側と言う概念も必要だからね。外側に出かけていて、内側に【帰る】のだから。」 羽旨君はただうなずくだけである。 此の説明で納得をした様である。 「忍野って言う事は此の問題は解決したのかよ」 「さあ、どうだろうね」 ここまででは単に「家内内無い蛙」という怪異についての説明を受けただけで、解決策は何も無い。 「解決策何て、僕には思いつかないね。自分で探せばー」 そんな投げやりな。いい加減な。 「当ては有ります。」 羽旨まぼる君が言った。まだ俯き加減である。 「有難うございました。お話を聞いて下さり、お話をしてくださり有難うございました。」 え、終わり、帰っちゃうの? でも、解決は…。 「え、」 と僕がそう言い掛けた時、僕の口が塞がれた。強引に。 何者かによってというか、其の小さな手は、忍野忍である。 終に姿を現した。 羽旨まぼる君はとことこと帰っていく。 005
「阿良々木君、何度も言う様だけれど、人は自分で勝手に助かるだけだ。君はもう、他人を不用意に助ける事に対する恐ろしさをもう知っている筈だろう? もう、彼の問題は此れで解決したんだ。此れ以上何を助ける必要があるんだ。もう、問題は解決したんだ。」 「そうじゃそうじゃ。あんな、陰気な奴の問題なんて此れ以上関わる必要何て無い。」 忍がメメの合いの手を入れる様な言い様で沿う言った。 僕は煮え切らない思いがしたが、僕は、……我慢した。 もう、彼の問題は解決したのだ。 又、変に博愛主義で更なる助けをしても、其れはただの迷惑と言う物だろう。 確かに其の通りなのだが…。 其の夜、どこか眠りが浅いまま次の日を迎えた。 006
羽旨まぼる氏の表情が晴れ晴れしていた。
一夜の内に人間は変わってしまうものなのか? 本当に問題は解決したのか? 聞くところによると、彼は、蛙に「帰る」を返して貰ったのだという。 どういう事かと言うと、CDを買ったのだという。 歌手YUKIのCD「Home Sweet Home」アルバム「five-star」に収録されている。 某忍者アニメの映画のエンディング曲にも使われた曲である。 其の歌には「蛙が」「帰る」が住んで居るそうなのだ。 どういう意味か分からなかったが。 更に訊くと、歌詞の中に「帰ろう」と言う物が有るらしいのだ。 歌で歌詞の中に「帰ろう」が登場する歌といえば、「♪カラスと一緒に帰りましょう」が思い浮かぶが。 つまりは、其の歌を聴く事が「家内内無蛙」から、「内」と言う概念を奪い返す方法の1つだと言う事になるのだそうだ。 歌を聴くだけで、怪異が居なくなると言う事だ。 そんな怪異も居るのか。 しかも其れを自分自身で、忍野メメに策を訊く迄も無く、自分で、「当てが」があるといった、彼は、一体何者なのだ? 自分自身に対する薬を自分自身で処方出来ると言う事か。 よく話を聞くと、「何となく色々分かっちゃう」のだそうだ。 それは羽川とは違う意味で物凄い人である。 分かっちゃうって…。それは専門家なのか?オーソナリティなのか。 違いますと、彼は言う。 ただの偽者だと言う。 ただ感覚で分かってしまう事も有ると言う。 つまり、彼は、その「Home Sweet Home」という歌を聴く事で、「Home」に帰れると言う事なのだ。
彼が家に帰りたいと思ったときは、其の曲を聴く必要が必ず有ると言う事だ。これからも彼はそんな風に生きるのだろう。 オープニングテーマ曲「Home Sweet Home/歌:羽旨まぼる」
作詞:YUKI
作曲:田中ユウスケ
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まぼるフロッグ
001
其れ迄僕は、そいつの事なんて全然知らなかった。
同じ高校の同じ学年だからと言って、全ての人間を人を認知出来る筈なんて無い。 羽川なら未だしも、僕は以前「友達を作ると人間強度が下がる」とか言っていたくらいだから、 別のクラスの人間何て全くと言って良い程知らなかった。 羽旨まぼると言う男は羽川と似ている点がある。
決して羽川程博学と言う訳では無いのだが、 其の本物の匂いは似ている。 其れに名前の、羽旨まぼると言うペンネームの羽と言う部分は羽川の羽を取ったそうだ。 異形の翼を持つ女。羽川翼。 同じく、異形の羽を持つ、男。羽旨まぼる。 聞けば、彼もやはり中学生1年生迄は、所謂(いわゆる)学級委員長的な事を遣っていたそうだ。 だから、彼の中には、本物の正しさ、羽川と同じ様な他人を更正させようとする情熱と更正プログラムを所持しているのだ。 其れは彼の真面目さから分かる。 しかし、どうして、其れを他人に対して発揮しなくなったのか。 彼が言うにはこうである。 「中学校を卒業したら、もう義務教育を終えている。他人がどんなに落ちこぼれていようと、どんなに不良だろうと、助けるつもりは無い。 もう、大人なのだから」と。 そういう事を言われると、僕みたいな高校1年生のときに勉強について行けずに落ちぶれた生徒は永遠に落ちぶれたままだろう。 「私も、高校生になってから数学は落ちぶれた。難しくて出来なかった。其れ迄、中学生の時は其れ成りに勉強が出来る方だったけれど、 高校生に成ってから自分は周りより突出して勉強が出来る訳では無いと思い始めた。」 と言う。 気持ち的には僕と同じだったのだろう。 其れ迄ずっと勉強はなかなか出来る方だったのに、高校生に成っていかんせんなかなか成績が良くならない。 今迄通りに頑張っているのに。 しかし、彼は勉強自体に疑問を持っている様だった。 「私は、勉強よりも大切な事があると思っている。だから、専門学校に進んだ人の方が、普通科の高校に進学した人より偉いと思っている。 ずっと現実的だし、そういう人はきっと将来、此の職業に就きたいと言う具体的な目標が有る。でも普通化に入っていると言う事は、 具体的な目標が無い。」 だから、勉強をするにしても、将来の具体的な目標が無い限り、勉強なんて意味が無いのだと言う。 ただ、面白いから、趣味としての勉強も有りだと思うと、彼は言った。 羽川の様な事を言う奴である。 勉強を趣味なんて。 もしかするとこいつも、昼の勉強とか、軽い勉強とかして休日を過ごしているのか。 しかし、羽川と羽旨では大きく違う、決定的に違う部分が有った。 過去における家庭環境で有る。 彼は素晴らしい家庭環境で育った。 両親は、子どもを援助してくれる。 母はご飯を作ってくれる。 父もご飯を休みの日にたまに作ってくれる。 此れ以上無いと言う位の「良い家庭」に育ったのだと言う。 しかも其れは家庭内での嘘の仲良しの振りでは無く、本当の意味での「良い家庭」なのである。 羽川とは、家族の運が全く逆である。 002
羽旨まぼるを学習塾跡に連れて来た。
「其れは勘違いをして居るね。まぼる君。全く、阿良々木君が偶に同性を連れて来たと思ったら、言葉もちゃんと理解出来ない
おぼっちゃんを連れて来たんだね。」 「おい、こいつはおぼっちゃんでは無いぞ。其れに言葉を間違えているってどういう事だ?」 「はっはーん今迄、大変な怪異を見て来たけど、今回のは簡単な問題だね。其れこそ、蟹の様に簡単だ。蟹より簡単で、蝸牛より簡単だ。ただの蛙だからね。 どこにでも居る蛙。」 家内内無い蛙。 うちうちないない蛙。 忍野は沿う言った。 言うなれば、彼に憑いて居るのは「見えない蛙」。 八九寺真宵詰まり、迷い牛、蝸牛と似ている怪異だと言う。 似ていると言うより同じだと言える。 見えない蛙。 存在しない蛙。 蛙が居ない。 蛙が無い。 帰るが無い。 帰らない。 「ダジャレだよ。ただのダジャレ。」 道徳塗説。 怪談巷説。 怪異に関する事は実にダジャレと関係する事が多い。 詰まり、取り憑いた人間を家へ帰さない怪異だ。 そういう意味で、蝸牛の迷い牛と似ている。 何時まで経っても、其の鈍さで、家へ辿り着く事が出来無い蛙。 しかし、彼の場合は、彼自身が怪異では無い。 彼は実在の人物だし、交通事故で死んでも居ない。 其れに理論上可笑しな問題が有る。 彼は毎日の様に家に帰っているではないか。 彼が嘘を付いているのだとしたらと考えたが、其れは有り得ない。 此の2年間ずっと家へ帰らないで何も言わない親なんて居ない。 其れに見るからに羽旨まぼると言う男はそう言う「不良」的事はしなさそうに見える。 学校でも、それなりに真面目と言うか怖いと言うか堅いと言う感じで過ごしている。 であるとするならば、彼の言う「帰れない」とは一体何なのか。 「どうせ、玄関にでも蛙の石造が置いてあるんじゃないのか」 僕の影から突然、忍が声を出してきた。 姿は見せない。 どうやら、羽旨まぼると顔を合わせたくない様だ。 「そうだね。どうだい、まぼる君?」 「はい、玄関に蛙の置物が置いてあります。父方のお爺ちゃんがくれたそうです。」 「其れは、無事蛙と言ってね、其の蛙は其処の家に住む人を無事に帰してくれる様にって、お呪いに使う道具なんだよ。 其れが有る限り、君の体はとりあえずはお家に帰れるだろうね。」 どういう事だ。 そんな、素晴らしい道具が玄関に置いてあるって言うなら、全く初めから問題なんて無いでは無いか。 羽旨まぼる君はちゃんと家に帰れているでは無いか。 「でも、それじゃあ」 そう言い掛けて、羽旨が何か言った。 「体は、帰れます。」 体は、帰れる。 身体は帰れる。 では帰れないのは何なんだ? 「そもそも『帰る』の言葉の定義から君は取り違えているんだよ。まぼる君?阿良々木君もそうではないのか? 阿良々木君は帰ると言う行為はどのような行為だと思っている?」 「えっと、そんなのは簡単な事だ。帰るって言うのは家に帰る事さ」 「じゃあ、阿良々木君にとっての家とは何だ?」 「そんなの決まっているだろう。僕の家だ。阿良々木家だ。」 「そうかい。じゃあ、阿良々木君の家と隣の家の違いは一体なんだい?同じように玄関があり、洗面所があり、風呂場があり、台所があり、 階段があり、椅子があり、机があるだろう。突然或る日、隣の家族と中に住んでいる人間だけ取り替えた所で、どうなると思う?」 「そりゃあ、道具の使い勝手が分からなく成って困るだろうとは思う。」 「それだけ?」 「それだけだ。」 「其の通りだ。物に対する戸惑いが起きるだけだ。決して、君のご両親との関係性には変化は起きないだろう?」 「ああ、まあ、建物が変わっただけでは確かに人間関係は変わらない。」 と思う。 忍野は僕にやや肩透かしの様な、訳の分からない質問を繰り替えすばかりでなかなか、重要な点については話してくれない。 忍野忍はそう言う話し方をするのだ。 「まぼる君?君はもう分かっているみたいだね。怪異の正体も。自分の体と心の事について」 体と心。 身体と心。 身体と精神。 其れ等はよく対比して使われる。 忍野は更に話を続ける。 今日の忍野はなぜかよく喋る。 「身体と心。言い換えれば、実体の有る物質と、実体の無い感情だ。阿良々木君?もう分かったかい?」 そんな事を言われても、僕には何の話をして居るのかが分からない。 其の意図が未だ掴めない。 羽旨君はちょっと下を向いていて、其れでも忍野の話になんだか納得が行っている様な表情して居る。 表情は此の暗い場所では、分かりにくいが、其れでも、なんとなく、微動だにしないと言う事からも感じ取れた。 相手の話に思い当たる節がある様なそんな聞き方である。 彼は彼の中で何かを納得しているらしい。 しかし僕には其れが何なのかが未だに分からない。 丸で、戦場ヶ原の蟹の時の様だ。 忍野と本人、戦場ヶ原には分かる、見えるのに、僕だけが、何が何だか分からない。 もしかすると、もう、実は此の教室の中に巨大な蛙が居ると言うのだろうか。 彼自身にしか見えない、蛙、「家内内無い蛙」が。 戦場ヶ原のときみたいに儀式をしなくても現れるタイプの怪異なのかも知れない。 何しろ、「家内内無い蛙」は低俗で、何処にでも居る怪異なのだ。 其れこそ、蛙と同じ数だけ実は存在していて、でも、人には通常は見えないだけなのだと忍野は言う。 「阿良々木君、そして、まぼる君、家についてどう思う?まあ、其れこそ僕みたいな浮浪者の方が其の問題はとっても重要な問題なんだけれどね。」 羽旨君は何も話さない。 基本無口らしい。 「家はそりゃ、家族が居て、一家団欒をして、寝て、…勉強して」 「へえ、家には必ず、家族が居るのかい。必ず一家団欒出来るのかい。寝る事ができるのかい。家だから?安心して、眠る事が?誰でも?必ず?出来るのかい」 其処まで言われてしまっては、少し、僕も気圧されるし、何だか腹立たしい。 しかし、忍野には家族が居ない。一家団欒も無い。忍野忍が居るが、血の繋がった昔からの顔見知りではない。 其れより何より、忍野忍は怪異だ。元吸血鬼。元の名をキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードと言う、貴族の怪異だ。 人を食らう怪異だ。 其の怪異と人間が、安心しきって一家団欒何て本当の意味では出来るのだろうか? 確かに、其れと似たような感情を抱くかもしれない。 複雑な気持ちを抱くかもしれない。 其れでも、忍野メメ放浪者、其の内ここを去ってしまう身だ。 其の後もずっと放浪者なのだろうか。 誰か家族が居ないのだろうか。 「阿良々木君。「家」と言う字は、「うち」とも読むだろう?」 「ああ、確かに」 よく未だ精神的に幼い女子が「うちさー」とか言うが其の「うち」だろう。 其の自分の一人称のときの「うち」とは、漢字で書く場合は、「内」なのだろうか、「家」なのだろうか。 「家」は歩いたりしないから、まさか一般の家庭が、「動く城」の如く移動はしないだろうから。 此の場合は、「内」と言う事になるのだろうか。 「其処なんだよ。阿良々木君。内側と外側があるから、人は、内側の世界で安心感を得たり、外側の世界で不安を感じたりするんだ。」 戦場ヶ原は、学校という外の世界で「深窓の令嬢」と言うキャラを演じて、人間関係を遮断していた。 其れは自分の体重に気付かれない為。 そして、羽川翼。 彼女は、学校ではいい子を演じ、猫を被り、家でも緊張感溢れると言うか、他人の様な存在と一緒に過ごしていた。 |

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むかし、むかし、おじいさんが一人暮らしをしていました。
しかし、30分歩いた所に住宅がありそこの人がたびたび来てくれるので、孤独死はなんとか免れそうです。
そしてある日おじいさんはブリキのバケツを持って川へ水を汲みに行きました。
しかし、手の握る力が弱っていたため、バケツを落としてしまいました。すると、川から竜が出てきました。
その竜は「お前が落としたのはこの金のバケツか?それともこの銀のバケツか?」とおじいさんに訊きました。
おじいさんはこのように答えました。
「わしが落としたのはレアメタルのバケツじゃ」おじいさんは卑しくもそう答えてしまいました。
というのもこの前お家を訪ねてくれたお兄さんがレアメタルの話をしたのでした。
そのことがおじいさんの頭の中に残っていて、それがそのまま口からポロっと出てしまったのでした。
悪気はありませんでした。…、少々はありました。
竜は
「お前はよくモノを勉強しておる、レアメタルについて知っているなんて。よかろうではレアメタルのバケツを授けよう。お前が落としたのはこのレアメタルのバケツだな?」
「は、はいそうです。」
おじいさんは半ば興奮気味にそのレアメタルのバケツを受け取りました。
そして、おじいさんはそのバケツを持ち帰り、お兄さんと一緒に携帯電話事業で大成功を収め余生を楽しく過ごしたということです。
この話はフィクションです。
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そもそも名前というのはとっても重要である。
ジブリの作品では、しばしば「いい名前ね」という台詞が出てくる。
それくらい大事なのだ。
小さい頃から、「妥目ちゃんだってさ、駄目なんだってさ〜」ってからかわれた事は言うまでもない。
そもそも母はなぜこんな名前を私に付ける事を許したのか…こんなに変な名前を。
それを問いただしたところ、
「んーまあ、お父さんがそういうならいいんじゃないのかなって思って」
だと…。
言い訳ないでしょ。
こんな変な名前、一大ニュースとして、当時の新聞に載っているかもしれないと思ったら、別にそうでもないらしい。
いっそうのこと、こんな名前を付けた親がいるんですよと地元の新聞にでも載っていて欲しかった…。
変な名前ではあるけれど、ニュースに載るほどでもない…と…。
微妙…。
この話はフィクションです。
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