第雄話
001
序章
貴方(あなた)は知っているだろうか男性に恋した男性は必ずしも同性愛者とは限ら無い事を。例えば、或る男性が或る男を好きに成ったとする。
或(あ)る男性は或る男を好きに成った理由として、「筋肉質だから」でも無く、「男」だからでもなく、「その人だから」を有していたら、其の男性は同性愛者とは呼称出来無い。理由が男だからでは無い限り、「男」を好きに成ったのでは無く「其の人」を好きに成ったに留まるのだ。
此(これ)からの始まる物語は、其(そ)んな純粋な人と人の物語である。
自己紹介
主人公の名前は鈴木陽向(すずきひなた)。彼は私立高校生だ。
彼が私立高校に入学した経緯に付いては、不思議な点が有る。
当時の彼の座右の銘は「塞翁が馬」であった。
何がどうなるかはわからない物だ。
さてそんな座右の銘を有している彼は、高校受験に関しても、何がどう好転するか、悪転か分かったものではないて思い込んで居た。
取り敢(あ)えず彼の目標は、地元の公立の学業成績優秀な人々が集まる普通高校で有った。がしかし、ワンランク下の偏差値の高校に変更するか否(いな)かで受験直前まで迷っていた。
そして結局は第一志望、高校受験に失敗した。そして俗(ぞく)に滑り止めと呼ばれた受験目的で受けた私立高校に合格していた故(ゆえ)に其の私立高校に入学する事に成ったのであった。
002
時を同じくして、鈴木陽向と同じく、優秀者公立高校に不合格に成り、私立高校生に成る事に成った者が居た。彼の名前は時田満水(ときたまんすい)。
鈴木陽向と時田満水は、其の私立高校で二年間同じ学級で過ごすことに成ったのだった。
学級と言っても中学生や小学校の様に重い意味は、「学級」には掛からず朝は第一に同じ教室内に集合する位な物である。
後、授業終わりに担任の教員から連絡事項を聞く為に同じ教室内に集まる事、文化祭と体育祭の括りとか位だ。中学校と小学校と比べると重く無いが比べ無ければ其れ成りには「学級」は「学級」としての機能を発揮するものであった。
鈴木陽向と時田満水は三年間の高校生生活で第一学年と第三学年で同じ学級に相(あい)(な)成ったのだった。
鈴木陽向は、急激に、「時田満水」を好きに成った訳では無い。徐々にだ幾つかの出来事が彼の恋を加速させた。
鈴木陽向はなかなかどうして告白出来ずに高校生生活を終え「時田満水」とは永遠の別れは…した訳では無い。
彼は後々ひょんなきっかけで時田満水と出会い其の際にお付き合いを申し込み、同性婚をする事に成ったのだった。
003
「つがいに成ろう」其れが鈴木陽向から時田満水へのプロポーズだった。はてさて、其のプロポーズが行われた時彼等(かれら)は一体何歳であっただろうか。まあ何と、77歳であった。パチンコ屋のスロット?の如く7777である。一つ桁が多いが。
さて、「塞翁が馬」の高校生受験に話を戻してみようか。鈴木陽向は高校受験に失敗した訳だが彼が公立高校受験に成功して居たら、彼は時田満水に出会う事は無かったのである。まさに塞翁が馬。彼が中学校三年生の時に思っていた事は当たったのである。
もう一度時間を後に戻してみようか。彼等(かれら)が高校卒業後から77歳までどの様に過ごしたかに付いて思い付く限り語ろうか。鈴木陽向は独身であった。77歳まで童貞を貫いたのだ。どうしても高校生の時の片思いの恋の対象同性であった時田満水を忘れる事が出来なかったのである。心の深くでは片思いの相手をずっと好きで居続けて居(い)たのであった。
一方時田満水の方は、妻子を持って居た。が
続(つづ)く
to be continue…
平成24年9月1日土曜陰木牛_加筆
004
妻は先に脳内出血で亡くなったそうだ。
子供は3人で、上から女、女、男だそうだ。
長女は東京で、暮らして居(い)るのだそう。
次女は娘で、もう結婚をして別の県に居るそうだ。
長男は、薬学の知識を得て隣の県で暮らして居るそうだ。
という訳で、時田は現在一人だそうだ。
お互い独り身と言う訳だ。
其の様な背景が有って、私は此(こ)の年で意を決して告白したのだった。
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