密教行者の南米修行記

生命の要求 宇宙真理に生かせいのち

般若心経秘鍵 その3〜

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般若心経秘鍵 その4

般若心経秘鍵 その4
 
「夫れ佛法遥かに非ず 心中にして即ち近し 真如外に非ず 身をすてて
 何求めん 迷悟我に在り 即ち発心すれば即ち到る
 明暗他に非ず 即ち信修すれば忽ちに証す 哀なる哉 長眠の子
 苦しい哉 痛い哉 狂酔の人 痛狂は酔わざるを笑い 酷酔は覚者を
 嘲る 曾て医王の薬を訪わずんば 何れの時にか大日の光を見ん
 翳障の軽重 覚悟の遅速のごときに至っては 機根不同にして
 性欲即ち異なり 遂使じて 二教轍を殊じて 手を金蓮の場に分かち
 五乗くつばみを並べて 蹄を幻影の埒にあがつ 其の解毒に随うて
 薬を得ること即ち別なり 慈父導子の方 大綱此れに在り」


大意   「般若心経秘鍵」を説くにあたって そもそも仏法はどこにあるか
       それに至りつくには どのような方法があるのかを中心に説く
 
      一般に人びとは仏法と云えば尊く 優れていて 自分たちの住む
      世界とはかけ離れた世界だと思いがちである
      しかしながら 本当のところは 仏法が示す真理というものは
      ずっと離れた場所にあるわけではなく 自分の心の中に在り
      この自分の身体以外のどこにも存在するものではない
 
      また 迷いと悟りとは まったく別のものだと思い込んでいるけど
      それは自分勝手な思い込みにすぎない だから 悟りに近づき
      それを我が物にしようと決心し 自身が本来仏であると信じ
      修行を重ねるならば ただちにそれが実証される
 
      それにもかかわらずそのことに気がつかない哀れな人びとは
      惰眠をいたずらに貪り あるいは 酷く酔っぱらっている人の
      ように 悟りをえた目覚めた者を嘲り笑う始末である
      いつまでも医王としての仏陀の教えの薬を服用することが
      なければ いつの日になったら大日如来の智慧の光を身に付け
      悟りを体得することができようか
 
      人々の煩悩に軽重 悟りに至りつく時間に遅速があるのは
      それぞれの宗教的能力が必ずしも同じではないし
      人々の欲望も願いも皆違っているからである
 
      そのようなわけで 密教の教えに関しても「金剛頂経」と
      「大日経」という両部の経典に分かれて その教えが異なり
      それらに至る道筋も別々で 金剛界と胎蔵界の実践の場が
      用意されている
 
      また 人 天 声聞 縁覚 菩薩といった 五種類の人びとを
      救済するための乗り物は いずれもそれらを引く馬の鼻づらを
       並べ なんら実体のない幻や影を求めて 馬場の周りにめぐら
       されている垣根に蹄をひっかけてもがいているにすぎない
       
       このような状態にあるものは 迷いの毒に犯されている程度も
       それぞれ違い その毒を消す方法も千差万別である
       したがって 慈父のような仏が 迷える衆生を導く方策も
       以上のような状況に応じたもので いろいろ用意されている


如何でしょうか もう 私の説明の余地はありませんね
大師は巧みに喩えを交えながら 解説されています
大師がどのような霊眼を以って 説いているのか
皆さんの霊性を使って もう一度 読んでみてはどうでしょうか     つづく
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般若心経秘鍵 その3

般若心経秘鍵 その3
 
「無辺の生死は何よく断つ 唯禅那 正思惟にのみ有ってす
  尊者の三摩は仁に譲らず 我今讃述す 哀悲を垂れたまえ」
 
大意 凡夫は無限に続く生死の苦をどのようにして断てばよいのか
    それはただ般若の徳である禅定と
    文殊の徳である正しい思考によるのである
 
    そこでこの般若菩薩の悟りの境地を説くことを
    釈尊は他の者に譲らないで自らお説きになった
 
    そのように私(空海)は「般若心経」について
    讃迎し 講述しようと思います
  
   なにとぞ 般若 文殊の両菩薩よ 哀悲を垂れたまえ
   本書の撰述にあたって「般若経」に関係の深い
   両菩薩に祈願する


このように 空海大師は 般若心経の秘密の鍵を使用するに当たり
自らの霊察に狂いが生じないように 般若菩薩と文殊菩薩に
祈願をすることから 始めていますね
 
般若心経の解説書は 千数百年の間にたくさんの僧侶が
書いていますが この 大師の作品が その第一号です
 
私は 般若菩薩と文殊菩薩の誓願が 空海大師を通して
記した 仏界 神霊界 地上界の三位一体による
作品だと 理解しています             つづく
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