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庭の木



  

  川に沿って歩こう

  川の堤防を海にむかって  歩こう

  君は成長し  僕はとしをとり

  窓辺の写真は色褪せてゆくけど

  海にむかって 歩こう

  靴のボタンをしっかり止めて

  

  君はなんども転びながら 歩くことを覚えた

  僕はなんども立ち止まり そんな君を見つめてきた

  

  玄関に転がったスニーカー

  成長を止めない庭の木

  葉が茂り 実がなって

  季節は繰り返しめぐりつづけ

  ぼくたちの時間をうばってゆくけど



  海にむかって歩こう

  堤防沿いに

  潮の香りを大きく吸いこんで

  遙か遠くに浮かぶ帆船を眺め

  みやげ話がたくさん出来たら


  
  かあさんの待つ家に

  元気よく   帰ろう

信じてくれるかい

    きれいな闇に包まれている

    時の侵入を拒み

    紫色の匂いを探している・・・・あさ


    あなたの声が聞こえる

    そんなに遠くではない場所で

    逢える日にはいつも

    微熱にくるまれていたぼくの・・・あさ


    

お彼岸

  昨日まで僕の目の前で笑っていた人が

  古いアルバムの中で僕を抱き上げ笑っていた人が

  乾いた記憶を隠したまま去っていった

  
  それを死者としてごく自然に受け入れる自分が情けなく

  憎らしく・・・裏切られたような気持ちで

  たぶん葬儀の最中は怖い顔して死者を見ていた

  怖い顔して自分を見ていた

  
  高い高い空の下

  石の階段をゆっくりと上り

  一つずつ想い出を確かめていく

  少し冷えた風に押されて 今

  あなたの前で眼を閉じる

その小さな掌から

  その小さな掌から

  ささやかな言葉がうまれそして

  世界中のあらゆる場所に芽吹くことを


  その小さな唇から

  仄かな灯りが零れ出てそして

  世界中の窓に微笑みをもたらすことを

  
  その小さな足音が その小さな歌声が

  途絶えることなく 響き続けそしてまた

  新しい朝の空気がきみの笑顔を映し出してくれることを


  ・・・・・・お は よ う

  

何事もなく

  それは決して不意に訪れるものではなく

  迎え入れる意識は十分にあるのだ、と

  君は自慢げに云う

  
  わたしはたぶん聞こえないふりをして

  取っ手の欠けたカップにコーヒーを注ぎたすだろう

  一瞬君の身体を通過したあかの他人の為に

  
  やまない雨がこの世にはあるし

  終わらない憎しみも確かに存在するのだ、と

  君は寂しげに云う


  わたしはきっと虚ろな貌で

  騒がしい西日の進入するカーテンを閉じるだろう

  この身体に閉じこもる見知らぬ人の為に

  
  ニュースの原稿でも読むように、君はわたしに愛を囁く

  わたしは売れない漫才師のようにはにかんで

  明日の天気を報告する

  この部屋にたむろする、見知らぬ人々に向かって

  
  不幸な子供達、残忍な子供達

  待ちくたびれた老人、折り重なる祈り

  君の希望はながたらしい呪文のように溶けながら

  この小さな部屋を飾る

 
  何事もない夕暮れ

  わたしは部屋に居座る人々を追い出して

  君と眠る為に全ての扉を閉じる


  

  

  


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