|
直木賞受賞おめでとうございます。これを機会に過去に発表された作品も多く読まれる
ことを願います。
とくに『ツ、イ、ラ、ク』・・・・・ほんとーはこれで受賞して欲しかったけど。
|
本棚
[ リスト | 詳細 ]
|
『伝説のロック・ライブ名盤50』を読んだ。この手の本は書き手の主観で出来上がっているので、
読んでいてもフフンと鼻で笑っちゃう部分もあるのだけれど、これは結構面白かった。
自分の音楽遍歴を自慢げに吹聴して「おめぇ〜〜ら、これを聴かなきゃツーとは云えねぇ〜ぜブ
フォフォフォ・・・・」みたいな視線はなく、時には突き放すような目線でもってライブの臨場感を伝
えてくれる。。。例えばジミヘンの『ライブ・アット・モンタレー』を取り上げた章。
このライブ盤には、音楽だけで勝負できたにもかかわらず、ギターに火をつけるという発想に
走ったヘンドリックスの悲哀、それを見つめる観客の好奇に満ちた残酷な眼差しまで封じ込め
られているように思う。
『伝説のロック・ライブ名盤50』 中山 康樹著 講談社文庫
モンタレーのライブではエクスペリエンスの前にザ・フーがステージで演奏していた。そこでギター
を破壊したピート・タウンゼントに「勝つため」の咄嗟の思い付きだったと云われているパフォーマン
ス・・・・・・伝説の裏側にある悲哀をも含めて・・・・僕もこのライブアルバムを聴いてみたいと思った。
|
|
お盆休みの退屈な昼下がりに、ソファーに寝ころんで読んだ。二人称で書かれている事がちょっと
話題になっているようだが、読み終えてみて特に感じるものはなかった。
3歳の女の子が父親の愛人に語りかける形式なのだが、意図するところは成長した自分が3歳児
の視点で身の回りに起きた出来事を語っている(語りかけている)という仕掛けなのだろう。
それはそれで成功しているのかも知れない。だけどわかりずらい。分からずに読み終えてしまった
らそれまでの作品なのだけれど。別に分からなくても読む側の読解力のせいばかりとは云えない
と思えてしまうところがなんとも歯痒い。
なんか面白い小説を読みたいなぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
|
|
小林じんこさんの漫画を手にするのは『風呂上がりの夜空に』以来である。幸せだ!!!!
もう漫画描いてくれないのかと思っていたから、ほんとーに嬉しい。『風呂上がりの夜空
に』を連載してたのは僕が学生の頃だから30年近い月日が流れている。その間何度あ
の名作『風呂上がりの・・・・』を読み返したことだろう。
新作は不定期に・・・・気が向いた時に月刊漫画誌に連載しているものらしく、まだ一巻
だけである。しかも出版されたのは2年前。。。。だけどいいのだ。30年も待った身として
は描いてくれているだけで嬉しい。昨夜じっくりと読ませて(観させて)いただきました。
今夜ももう一度読み返すつもりです。絵もストーリーも大好きです。
|
|
新聞読者からのお悩み相談欄に『孤独な娘』という名前で回答している男の話である。時は1930年代
のアメリカ。何時の時代でも、新聞等に送られてくる市井の悩み事は家庭内でのもめ事とか、家族にも
知人にも相談できない事とかなのだろうけど、大恐慌時代のアメリカが舞台だけに余計に悲惨に感じる
相談事ばかりに思える。そういうお悩みに上手い回答で応えようと悩む男。作中この男の名前は最後ま
で明かされずに『孤独な娘』という名称で物語は進む。たぶんそれがこの小説における一番の仕掛けな
のだと思う。小説の主人公の実態をぼかすことで寓話性を持たせ、ぼやけた視点から惨たらしい現実を
観察させることによって読者を奇妙な場所に案内する。悩み事に回答する側も、実は答えのない悩みを
抱えてジメジメした街路を彷徨っている途上なのだということ・・・・・・・・何時の時代もそうだ。
丸谷才一さんの訳がいい。
|




