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アンソニー・ドーア『シェル・コレクター』
『メモリー・ウォール』を読んでからずーっと読みたくていた作品。ついに手に入れた。
いやぁ〜〜とにかく巧い。短編小説でこれほど完成度の高い作品揃えた一冊も珍しい
そんでもってこれがデビュー作だと云うのだから呆れてモノも云えない。
どちらかと云えば凡庸と思える筋立てをここまで見事に仕上げてしまう言葉の力に酔い
しれる喜び・・・・・・そして才能に対する嫉妬。。。。勿体ないから一日一作ずつ読んで、
二廻り目に突入した。。。。。。特に好きなのが『長い間これはグリゼルダの物語だった』
という作品。そーそーこういうのを書いてみたいんだ俺も・・・・・と、出るのは溜息ばかり
なり。
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本棚
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村上春樹さんの新作が発売されたとかで、いち早く読みたいファン達は本屋の前で徹夜して
発売日を待ったそーである。タイトルが長くて覚えられないのだが、今度の作品はなんとなく
「やっちゃったねぇ〜村上さん」的な雰囲気が漂っていて、それは僕個人の直感なのだけれど
・・・・・・・まぁ、いずれは読むとしても、その前に僕の枕元には読みたい本が山と積まれてい
るのでちょっと先延ばしにしようと思う。
そーゆーワケで最近夢中になっている作家・・・・・小島信夫。既に鬼籍に入っておられるが、
この人の作品はもっともっと評価されて良いものだと思う。
『うるわしき日々』を読み終えてつくづく思うのだが、こういう小説は小島信夫さんにしか書け
ない。小説というものをこういう具合に崩して自分なりの流儀で再構築しながら、読者と共に
小説というものの定義を再考するような姿勢は小島さん独特のものなのだ。
重度のアルコール依存症で施設に入れられた50過ぎの息子と、認知症の症状が出始めた
妻を中心に語られる、老作家がおくるうるわしき日々・・・・・・目を背けたくなる出来事の裏側
に張り付いた麗しき記憶・・・・・・そーゆーことの積み重ねが人生というものなのかと、この歳
になって、そしてこれからの日々を想像するとき、ソンなことを思う。良い小説ですよ。これは。
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久しぶりに姫野カオルコを読んだ。何年か前に始めてその作品を読んだ時の強い印象が蘇って
きた。この人は本当に、文章が巧い。長編になるとその巧さに饒舌さが加わって読み進めるのに
疲れを覚えるぐらい巧い。ソー云えば暫く作品も出ていないような気がするのだけれど、新作が
待ち遠しい作家の一人である。
そんな姫野さんの短編集『よるねこ』一応怪奇短編小説集の様相を呈してはいるのだが、内容は
優れた心理小説だと思う。読後にヒンヤリとした恐怖を感じる短編ばかりだが、別に幽霊がでたり
オカルトだったり無闇に殺人があったりという内容ではない。誰にでもある平凡な日常の中でフッ
と何処か別の場所に連れ去られるような怖さである。誰にでもありそうなことなので恐怖も身近に
感じる。受け身で感じる怖さというより、自分自身がちょっとだけ背伸びしてしまったために見てし
まった亀裂のようなもの・・・・とでも云うのだろうか。そういう場面に読者を導いていく語り口がなん
とも巧い・・・・・・こういうの読むと・・・・・・ついつい真似してみたくなる。
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ここ最近は忙しくて出歩く暇もないからアマゾンを利用して本を購入している。僕は読書好きだけれど
本屋で過ごす時間も好きなので、読みたい本を探して本屋を探し歩くスタイルを通してきたのだが、一
度試してみるとネット通販はやみつきになり、忙しい時間の合間にパソコンの画面で本を物色し、ある
程度まとまった時点で購入している。案の定毎回毎回買いすぎてしまい、財布は軽くなる一方である。
だけど他に金を使う暇もないので一向にかまわない。そう開き直って、この際、いつか読もうと思って
延び延びになっていた物を買い尽くす覚悟でいる。。。。。
という青臭い学生じみた決意なのである。そーゆーわけで明日は一日ゆっくりとこれを読むつもり。。
いつか読もうと思ってはいるがなんとなく読めずにいた本第一弾は・・・・・・『夜と霧』でした。つづく。
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アマゾンで黒田夏子さんの『abさんご』に対する読者評見てたら意見がハッキリと分かれていて
面白かった。五段階で☆つけてるんだけれども、今のところ32人が書き込んでいて一番多いのが
☆☆☆☆☆(最高評価)の9人その次が☆(最低評価)の8人☆☆☆☆が6人で☆☆が5人と続き
☆☆☆が4人。。。。中間を谷底として両側に伸びているというかたちになっている。
小説好きな人達がユリシーズやらロブ・グリエやらを持ち出して侃々諤々持論を展開しているの
が非常に面白く、日に一度は覗いている。。。。。こういう議論の火種になっただけでもこの作品
には価値があったと思う。。。。。文学は面白いのだ。
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