家族ネタ

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遠足

  早朝から部屋の外がやけに騒がしい。

  廊下をバタバタ走る足音、トイレの水が流れる音・・・そして意味不明な独り言・・・。

  階下からはご飯の炊ける匂いとともに何かを炒める音がジュージュー聞こえてくる。

  そして・・・嫁の遠吠え・・・「けーすけー・・・早くしろよーおくれるぞー」

  階段を駆け下りる息子の足音。

  

  今日は息子の遠足なのである。5時半出発で東京へ行くのだという。

  そーいえば昨夜日程表見ながらニコニコしてたっけな・・・・。

  「おとーさん、おみやげ何が欲しい?」とか、聞かれたよな・・・・。

  酔っぱらって、記憶が曖昧だが、何か応えていたような気がする。

  
  慌ただしく息子を送り出した後、嫁はホッと一息ついてお茶など啜っていたのだが。

  「・・・・おい・・・それ俺の弁当か?」

  テーブルに置かれた弁当箱を指さすと、嫁の顔が一瞬青ざめた。

  「いけねーーーーリュックに弁当入れるの忘れてた」

  ・・・・・・慌てて弁当箱を取り上げ、息子を追いかけ家を飛び出していった。

  
  小学校最期の遠足・・・・みやげばなしが楽しみです。

昨夜の出来事

  昨日も何時もと変わらぬ時間に帰宅して、一風呂あびて食卓で酒を呑み始めました。

  近日オープンする家電量販店のバカでかいチラシなどチラチラ眺めながらいつものように

  チビチビ呑んでいると、珍しく娘が話し掛けてきた。


  娘   おとーさん、今日は何の日か知ってる?

  父   ・・・・今日・・・5月1日・・・・こどもの日か?

  娘   バカ

  嫁   (台所から振り向いて吐き捨てるように)・・・・バ〜カ・・・・。

  父   お前らなんだよ・・・いきなりバカはねーだろー・・・・なあ、けーすけ。


  女達の軽蔑した視線を避けて、隣に座る息子に話し掛けると、いつもは味方してくれる彼が

  肩を落として沈んだ様子でいる。


  父   どーした?・・・けーすけ、お腹痛いのか・・・変な物食べたのか?

  娘   おとーさん・・・・ホントに分からないの?

  父   しらネーよ・・・どーせろくなことじゃねーだろ・・・なあ、けーすけ。

  娘   今日はお兄ちゃんの誕生日だよ。

  父   ・・・・・・・・・・・・・・・。

  息子  どーせ僕なんか・・・・ろくな物じゃねーし・・・。

  嫁   ・・・・呆れた父親ですねえ〜

  
  俯いたまま肩を落とす息子をみて心底申し訳なく思った。決して忘れていた分けではないのだ。

  最初から誕生日など、どーでもいい事だと思っている人間なのだ・・・私は。

  「あなたの常識は、世間ではとんでもない非常識なのよね」と嫁は私に説教する。確かにその

  通りである。大体記念日などというものの大半が頭に入っていない。結婚した日さえ覚えてい

  ないし、父親の命日さえ忘れている。何故なのだろう・・・自分の生きてきた足跡を自ら消し

  去ろうと望んでいるのだろうか?  否、そんなこと意識せず、単にボケーッと生きてきただけ

  なのだろう。


  父   そーか、おめでとうけーすけ・・・・で・・幾つになったの?

  息子  12歳

  父   そーかそーか・・・それは目出度い、何かプレゼント買ってやろうか。

  
  私は家電量販店のチラシを見ながら、即座に提案した。

  
  父   けーすけ、電動ひげ剃りなんかどーだ? そろそろ髭なぞはえてくる年頃だろうし

  娘   お兄ちゃんは髭なんかはえてないよ

  父   いやいや、ちあき・・・お兄ちゃんにもそろそろ、いろんな場所に発毛の兆しが

      現れる時期だから・・・・・

  嫁   (強い口調で)あんたはもういいから、さっさと寝てしまいなさい。

  父   分かったよ・・・寝ますよ。だけどけーすけ、何が欲しい?

  息子  キャラメルが欲しい。



  というわけで、今日は大量にキャラメルを買い込んで来ました。

  父親の財布の中身を心配してキャラメルを希望するなど・・・・ホント、良い息子だわ。


  

晩ご飯

 
  嫁殿は相変わらず温泉ホテルでパートタイムの仕事に就いている。

  朝起きて子供達の食事を用意し学校へ送り出すと、部屋の掃除やら洗濯やらをバタバタと

  片付け9時頃にはそそくさと車で出かけていく。黙って出かけてくれれば少しは健気に思

  うのだが 「わたしってさあ〜ほお〜んと・・・孤軍奮闘だわよねえ」などと捨てゼリフ

  など呟きながら玄関を出て行くので、誠に可愛くない。

  
  4月になって少し、心と身体に余裕ができた。仕事の電話も減り、現場も従業員達で十分

  こなせる程度の量になり、朝もノンビリ過ごしている。帰るのも早くなり、子供達と過ご

  す時間も持てるようになった。それとは逆に、観光シーズンも近づき温泉ホテルには予約

  の電話が増えているそうで、嫁の帰りは遅くなった。

  
  ある日、家に帰ると二人の子供がリビングでゲームをしていた。二人押し黙って、小さな

  ゲーム機に顔を近付け指をパチパチ動かしている。僕はこういう光景を見るのが好きでは

  ない、読書をする姿と変わりはないが、やっていることは刹那的な、想像力の欠片もない

  行為である(実際に子供達のゲームを体験したことがないので、独断ではあるが)

  
  「お前達・・・ご飯食べたの?」

  「まだ・・・・」子供達は手元の小さい画面に夢中になったまま応える。

  「それじゃあ、おとーさんが料理をしよう」

  「えー! おとーさん料理できるの?」

  下の娘が興味ありげに起ち上がった。僕はジャーに残ったご飯を取り出して、フライパン

  を火にかけた。

  「ちあき・・・一緒にチャーハン作ろうか?」

  
  冷蔵庫を物色し長ネギやピーマンを細かく刻んで炒め、冷や飯を投入し強火でかき混ぜる

  「ちあきー、冷蔵庫から玉子を出してかき混ぜなさい」

  「はーい・・・玉子は何個にする」

  「う〜ん・・・三個でいいか?」

  「おとーさん・・・玉子は三個しか残ってないよ」

  「それじゃちょうど良いじゃないか・・・」

  「明日の分がなくなっちゃうよ」

  「おかーさんが買ってくるんじゃない?」

  「・・・・・ちょっと待って・・・電話してみる」

  「・・・・だれに?」

  「おかーさんに」

  僕の制止も聞かず、娘はリビングの電話機をあげて、嫁の携帯に電話をしている。

  僕は黙ってフライパンをかき混ぜる・・・・・・・受話器を戻して、娘が戻ってきた。

  「おかーさん、なんて言ってた?」

  「・・・このクソ忙しい時に、そんなことでいちいち電話してくるんじゃねぇーって、

   怒られた・・・・」


  孤軍奮闘する嫁の姿が脳裏に浮かんで、少し可笑しくなった。

  「いいよ、三個使っちゃおう・・・そこのドンブリに入れてかき混ぜて」

  「玉子・・・上手く割れないんだ・・・わたし」

  「いいから、やってごらんよ」

  最期にツナ缶を入れて出来上がったチャーハン。子供達はおかわりをしてたいらげてくれ

  ました。

嫁VS娘

  長い間一緒に暮らしていると、同居人の機嫌の良い悪いは後ろ姿を見ただけで分かりますね。

  いつもより少しいかり肩になっていたり、まな板を叩く包丁のリズムが微妙に乱れていたり。

  鍋を掻き回す背中が幾分猫背になっていて、時折長い溜息をついたり。テーブルに皿を並べ
 
  る態度が何処か挑発的に見えたり、眉間の皺が一本多く入っていたり・・・・・。



  まあ、そういう場合はさっさと酒呑んで食事を済ませ二階に上がってしまうのが得策なのだ

  けど、隣でモソモソと食事をする長男が何処か寂しげにしているので、少しは父親らしい

  態度で空気を和ましてみようかなどと・・・・余計なことを考えてしまった。



  「おいおい・・・お母さん、なんで機嫌が悪いの?」

  「・・・・ちあきが言うこときかないから、怒った」

  なるほど、小学三年生の娘と何かのことで口論になったらしい。どーせ馬鹿馬鹿しいことだ

  ろうが、三十歳も歳の離れた女同士の喧嘩など仲裁する気にもなれないが、やはり父親風

  を吹かしてみたくなる。

  「そーか・・・・で・・・ちあきは?」

  「二階で寝てる・・・・。」

  「そーか・・・・まあいいや、けーすけご飯を食べちゃおう」


  息子との会話の間、嫁はお玉でゆっくりと鍋を掻き回している。

  私は嫁の手料理を息子に勧めながら、状況の好転を祈る。

  「けーすけー・・・これ美味しそうだなあ・・・ほら、お母さんの卵焼き」

  「・・・・・私は、玉子など産まない・・・・・。」

  地の底から響くような嫁の呟きが、食卓を震撼させる。私は気を取り直して砂肝の乗った皿に

  箸を伸ばす。

  「ほらほら、けーすけ・・・・これ美味しいぞ・・・お母さんの砂肝」

  「・・・・・私の内臓に・・・・砂肝などない」


  ・・・・・・・・・これは、かなりそこの深い怒りをひめていると思いながらも、父親の威厳上

  後戻りはできない・・・・更に状況の修復を願い、最期の料理に箸を伸ばす。

  「・・・・けーすけー・・・これ食べてみなさい・・・美味しいよ、おかあさんの・・・・」

  その時、振り向いた嫁が私を鬼のような顔で睨みつけ、一言。

  「わたしは魚類ではない」

  

  ・・・・・私は恐怖のあまり、箸で摘んだ刺身を取り落とした。


  おーい、ちあきー!・・・・早くお母さんと仲直りしてくれー。
  

叱られて

  いよいよ忙しい三月も終わります。現場ばたばたと完成し、重い足枷から開放された気分です

  慌ただしい日々の中で見過ごしていたものが、新鮮に映る・・・春の匂いを全身で感じています

  
  昨夜、家に帰って寛いでいると、一本の電話があった。前々から頼まれていた仕事の依頼主から

  の苦情の電話。忙しくて後回しにしていたため、先方も業を煮やして直接自宅へかけてきた。

  電話口で平謝りに謝り続け、なんとか納まりましたが。テレビを見ながらゲラゲラ笑っていた子供

  達も僕の態度に気付き、音量を下げて静かになってしまいました。

  電話口で叱られている父親の姿は、一体彼らにどう映っているのだろうか?

  電話を終えた後、テーブルに着いて苦い酒をチビチビと飲む僕の前に、娘がそっと箸置きとお箸を

  おいてくれました。

  こういう姿を子供達の前に晒すのも、僕は決して悪いことではないと思います。

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