小説を書こう

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    「小説を書こう」という書庫も暫く放置したままであった。もういらないかとも考えたのだけど、やはり
 
    僕のブログはこういう類を主としていたワケで、それがどぉ〜いうワケだか止め処なく脱線し淫靡に
 
    彷徨い続け、出口のない快楽を求め続けて時は過ぎた・・・・・・・別にこのままでも良いのだが、た
 
    まに書きたくなるので、気楽に進めて行きたい・・・・・ヨロシクお願いします。
 
 
     以前にも書いたけど、文章を書くときは気張らず臆せず怯まず怯えず・・・・・鼻歌が自然に口を
 
    つくように始めたいものである。某作家(誰だか忘れてしまった)の言葉を借りれば「玄関で運動靴
 
    を履き、散歩にでも出かける気分で玄関の扉を開ける・・・・・」そんなふうに書き出すと、けっこう
 
    巧くいくものである。
 
 
     昨日は参議院選挙の投票に行った。他に予定もない休日だったので、好きな時間に、気紛れに
 
    散歩気分で、家を出た。投票所は近くの学校。車で5〜6分の距離なのだけど、昨日は歩いて行く
 
    事にした。しかも目一杯遠回りをして。
 
     普段絶対通らない田圃のあぜ道や、生まれ育った街でありながら一度も足を踏み入れたことの
 
    ない路地を歩いた。ちょっと幅の広いドブ川を飛び越えたり、田圃の真ん中に突っ立ってる鷺の姿
 
    を鑑賞したり、途中で行き止まりになって引き返したり・・・・・・愉しい散歩だった。
 
 
     狭い路地を歩いていると、木造の小さな平屋があって、その前を通過する際に「お借りします」と
 
    いう言葉が自然に口に出た。小さな囁き声だったが、自分の口をついて出た言葉に少し驚いた。
 
    「お借りします・・・・」子供の頃、誰かにならって、よく使っていた言葉だ。
 
     路地裏で缶蹴り遊びをしたり、登下校中、わざと遠回りして帰る道、知らない家の庭を通過する
 
    ことがあった。そんな時に、例え人の気配がなくとも「おかりしまぁ〜す」と一声かけるのだ。と誰か
  
    に教わった。
 
     歩きながらそんなことを想い出して、一体誰が教えてくれたのだったか想像しているうちに、小さ
 
    な物語が一つ出来上がった。
 
    「お借りします」と一声かけて進む、路地の奥にある一軒家。幼い僕が訪ねるその家に住む人達と
 
    の物語。
 
 
     一夜明けてみると、また少し変化している・・・・・新鮮な素材を前にして、どう手を加えれば素材の
 
    持ち味を崩さず料理できるか思案するような面白さ・・・・・こういう時が一番愉しい。
 
 
    

芸術御破算

   川上未映子さんのエッセイの中にそんなタイトルの一文があって、その中の数行が妙に気に

   入ったので引用します。




    そんなぼーとした頭を引きずりつつ、少し歩いたところに少々高いけれどもなんだ

   かバランスの取れた定食を出す定食屋があって寝間着のまま行く。もう、私自身がじ

   りじりと御破算である。何もかも御破算な体たらくで定食屋に入ってゆく。しばらく

   すると具の溢れんばかりの味噌汁、なんか付け合わせが三品くらい、食後の柿、ご飯

   煮込みハンバーグにとろんとした目玉焼き。それが私の前にさっと差し出されたので

   ある。あッ、魔法。これは魔法。ごく控えめに云ってもう一度。お魔法。店に入る→

   席につく→注文→ご飯、現る→食べる→会計→店を出る。私は価値交換、このシステ

   ムに久々に驚愕しながらどきどきしながら定食を食べた。おかげで頭のほうでは何処

   に入ったのか判らない・・・・・・・・・・・・・・
  



              川上 未映子 「そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります」







   ごくありきたりの日常が、自分の心のバランスによって突然違う見え方をして、驚愕する

   そこが芸術への入り口なのかも知れない。川上さんが作品を生み出すきっかけがこの一文

   に現れている。あまり感心できる文章ではないのかも知れないけど、面白いと思う。

   小説書が失敗する一番の原因は気負いです。最初から上段に構えず、興味なさそうな素振

   りで獲物が動く瞬間を狙ってください・・・・・だけどどうもタイミングがあわねぇ〜。
   
   
   

書く理由

  

  原因はなんだったのか詳しく思い出せないし、結局その程度の原因で腹を立てただけなのだろう
  
  が、とにかく何か気に入らないことがあって家を出た。まだ小学校にあがる前の年齢だったので

  それは自分にとって一大決心だった。だから今でも忘れられないのである(原因を除いて)

  たぶん親に怒られたかしてヘソを曲げたのだと思う。それから怒られている僕を見てニヤニヤし

  ている二つ下の弟の態度が不愉快で、余計に家を出たくなったのだと思う(おそらく弟はそんな

  ことがあったことなど記憶にないだろうが)。

  家を飛び出したのは午後3時頃だった。今までに入ったことのない路地をぬけて、見知らぬ橋を

  渡り、知らない人達ばかりの集落に入った。家の誰かが後ろから追いかけて来るような気がして

  何度も立ち止まり振り返ったのだが、僕の歩いてきた道には誰もいなかった。

  何度も何度も立ち止まり、引き返す事を考えながらも、いつしか随分遠くまで歩いてきてしまっ

  た。二度と引き返せなくなると云う恐怖も感じたが、初めて見る景色に心奪われた事も確かだ。

  そういうわけで、自分の心と対話しながら、足は立ち止まることを忘れた。


  日が落ちて、あたりが白い風景に沈んでいく不安や、騒音の無い(まさしく音のない)静かな恐怖

  ・・・・だけど道ばたに見つけた虫たちのぬくもりや、川の匂い、山から滑り降りてくる風の匂

  い、そして家々からほんのりと漂う夕餉の匂い・・・・そんなことも断片的におぼえている。


  「いったい自分はこれから何処に行き着くのだろうか・・・・?」ボンヤリと川を見つめながら

  家のことを考えているとうっすらと涙が滲んできた。その時、見慣れた色の自動車が眼の端に

  映った。家に住み込みで働いている若い従業員が、僕を捜して来たのだった。


  何かやむにやまれぬ理由で家をでる。目的もなく家をでる不安。帰ってくるのかどうかも自分

  の判断次第で、歩くコースも自分任せ・・・・・それは小説を書き出す時の不安にも似ている

  ような気がする。

  

文芸時評

  昨日の産経新聞に載っていた石原千秋さんの文芸時評を読んでウンウンと唸らされた。

  芥川賞受賞作の「ポトスライムの舟」に触れて、作者がこの観葉植物について殊更、読

  者に説明しすぎる点に言及し、例えば三島由紀夫ならば、親切に説明せずとも、読者が

  ポトスライムについて調べてみたくなるような書き方をするだろうということ。

  まったくその通りです。タイトルになっているポトスライムになにを象徴させたかった

  のか・・・・・それはたぶん作者にも上手く説明できるものではないだろうし、簡単に

  解き明かせるものだったなら、面白い話にはならないのだろう。

  作者の意図は想像できないけれど、僕は石原さんの読み方が正しいような気がする。


  だけど、こういう書き方が最近の小説の傾向なのかな・・・とも思いました。

  読む方も楽だからね。

セリフについて

イメージ 1

  何気なく週間文春をパラパラとめくっていたら、最期の方に新刊書の広告があった。

  村山由佳さんの「ダブル・ファンタジー」これは週刊文春に連載されていた小説ら
 
  しいのだが、僕は一度も読んでいない。週刊文春は毎週欠かさず買っているのだが

  連載小説は殆ど読んだことがない。まあそれはどーでもいーのだが、この広告で眼

  をひくセリフ「ほかの男と、した? 俺のかたちじゃなくなってる」である。

  おそらく、この小説の中に登場する男が、主人公の女にでも囁くセリフなのだろう。


  そして一番下に

  話題騒然、「週間文春」史上最強の官能の物語、ついに刊行!

  と書かれている。僕は村山由佳さんの小説を読んだことがない。確か直木賞をとった

  時に、同じ学校で年も近いから、おそらく何かの授業を一緒に受けてたのかも知れな

  いなどと思い「天使のなんとか」いう文庫本を買って、数ページで止めてしまった覚

  えはある。あのセリフを見て、下の宣伝文を読むと、だいたい小説の中身は分かる。

  先入観なしに読んだとしても、僕はこのセリフに行き当たった時点で、本を閉じ二度

  と開くことはないと思う。読書好きの嗅覚で、それが分かる。

  おそらく、もの凄く不器用な使い方をしているのではないか、と思った。同じセリフ

  でも、姫野カオルコさんあたりに使わせたなら、効果的な使い方をしてくれるのでは

  ないかなとも、ふと思った。それよりなにより、こういう扇情的な方法で本を宣伝す

  るやり方に大いなる疑問を持ちました。

  村山さんのファンの方には怒られるかも知れないけど、こういうセリフは大真面目に

  出すより、官能小説のパロディーとして使った方が面白いのではないかと、ふと思い

  ました。

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