小説を書こう

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  小説を書く場合まず第一に頭を痛めるのが書き出しの部分であろうと思う。

  先に書いた極めて大雑把な内容をどう仕上げていくか、それは書き出しによってほぼ

  決定づけられてしまうのかも知れない。

  家や部屋の描写から入る方法も確かにあるのだけれど、僕個人としてはどうも苦手である

  むしろどうでもいいような話しから、部屋やそこに集う人々の横顔を浮かび上がらせるよ

  うな書き方のほうが、スムースに物語に入れるような気もする。

  この話の重要なポイントは父の残した文章である。書き出しの時点で、その内容まで考えて

  おく必要はないと思うが(はっきりその内容を決めてしまうと話自体がこぢんまりと纏まって

  しまうような気がするので)ある程度は気にとめておく必要がある。

  だから語り手が部屋で父との想い出(それも極めて個人的な)を回想するような書き出しが

  良いのかも知れない。例えば。



  「私の眦には小さな黒子がる。子供の頃はそれが気になって仕方がなかった。学校から

  帰ると何時もこの部屋に閉じ籠もって、母の三面鏡を開いては日が暮れるまで、小さな

  黒子を爪の先で突いて溜息をついていたものだ。

  ある日、静かに障子が開けられ、父の姿が鏡に映った。父は私の背中から鏡を覗いて怪訝

  な顔で私を見つめた。夕日に照らされた父の優しい眼。その端に小さな黒い黒子があるの

  に、その時初めて、私は気付いた。」



  まあ、適当に考えてみたのだけど、こういう書き出しも考えられるだろう。何十年もの

  月日が経過して、父の不在となった同じ部屋に集う家族に囲まれて、語り手がまず何を

  考えているのか。それからこの部分で、読む側は語り手が女の人であると考えるだろう。

  語り手が自分の素性を最初から事細かく説明する必要はない、徐々に匂わせながら話を

  進めていくのも、読者との駆け引きのようで、僕は面白いと思う。



  それから、いきなり会話から始まるのも一つの方法ですね。他の人物がいきなり父の書い

  た文章を見つけて話が始まるような書き方もある。


  様々な書き出しで、話の流れも結末も変わってしまう、だけど丁寧に書いていけば必ず

  この父の書き残した文章の中身は見えてくるものと思います。

  というわけで・・・・・いきなり実践偏です。

  
  場面は父親の葬儀から一年経った実家。それ以来独りで暮らす母親を引取に子供が訪れる。

  子供は複数でも良い。兄弟でも姉妹でも兄妹でも三つ子でも五つ子でも六つ子でもよろしい。

  嘗ては両親と暮らし、そこで成長した子供が、母親を迎えに来る。想い出の詰まった家の中

  を整理しているうちに、父親の書いた文章を見付ける。これがどういう内容の文章かが問

  題になります。結婚前の母親に宛てた手紙、あるいは母親以外の女性に書いた手紙、または

  子供に書き残したもの、はたまたPTAからのアンケート(先日記事にした読書アンケートなど

  でもいいでしょう)。登場人物の誰かがそれを見付け、その内容が読者に開示されることに

  より、その家族の歴史、登場しない父親の人物像、そして家族の父親に対する思いが一気に

  浮かび上がる・・・・・それからポイントは何故この手紙だかアンケートだかが、目的の処

  に出されぬまま家に残っていたのか。父は何故、それを躊躇したのか・・・・。


  単純な筋書きだけに、読ませどころに工夫が必要ですね。それから一人称でかくのか三人称

  にするか、一人称ならば誰に語らせるのか・・・・冒頭は家の描写で始めるか、何気ない

  会話で立ち上げるか・・・・それとも語り手の全く関係のない話から入るか。

  

  自分の心の中を探りながら、じっくりと構想を練っていただきたい。

  書かなくともいいのです・・・・・暫し空想に浸って貰えれば。

  何処にでもありそうな、誰でも経験しそうなこと。小説の材料は何処にでもあります。

小説を書こう

  まずはリラックスした状態で、好きなお茶でも飲みながら、好きな音楽を流してボケーッと

  何かを考える。それは例えば懐かしい色であったり光であったり匂いであったり、囁きであ

  ったり、なんでも良い。言葉にならないぼやけた映像の中から次第に何かが見えてくる。

  其処にたくさんのヒントがある。まずはリラックスして、一つ二つの言葉を拾い、何度も

  頭の中で転がしてみる・・・そのうちに儚げな光景が見えてくる。

  とにかくどんな場面からでもいいから好きなように書いてみよう。書くのが苦痛になったら

  中止して散歩に出かける。そうすると行き詰まり、窮屈になった言葉達が解れてゆき、

  違うかたちを作りだしていく。

  

  書いていて苦痛を感じる文章は、読む側にも苦痛を与える。すらすらと音楽のように流れ出し

  た文章は読んでいても愉しい。愉しく書ける場面に、自分の身を置くことができたなら、半分

  成功しています。

  小説に大切なものはストーリーでもメッセージでもありません。細部の描写。細部の色づかい

  そこに流れる小さな風・・・・そこを照らす微かな光・・・・昔読んだ大好きな物語を想い出

  してみると、必ず印象に残る一行、一ページがあります。ストーリーは朧気でも、印象に残る

  一場面は、いつまでも強く心に残っています。それが小説です。


  自分が気に入った一行、一場面、一つのセリフ・・・そこにあなたが書く小説のヒントが隠さ

  れているのです。同じような場面を想定して、そこにあなたの言葉を向かわせれば、小説は

  8割方完成です。


  愉しく軽快に書き進めましょう・・・・・がんばってはいけません。書きたくなったら書く。

  書く気になれないうちは、リラックスした状態で記憶と欲望をかき混ぜて好きなお茶を飲み

  好きな音楽を聴く・・・・そのうちにきっと書きたくなりますよ。

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