輝きの時 "Carry Out Your Life !"

今、生きることを考えてみませんか

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 前回アップした記事が「ひな祭り」(実際の記事のアップは少し早めで2月の27日)でしたので、あれからもう一か月以上の時が流れたことになります。早いものですね!その間、仕事をしながら音楽を聴いて生活をしてきましたが、体調の悪さ等もあってか、なかなか記事をアップすることができませんでした。
 実は現在の最大の課題は次のプロジェクトをどのように展開していくかということです。私なりに日々あれこれと想いを巡らしてはいるのですが、まだ具体的な結論は出ていません。しかしこれも一生の事と気長に考えて残りの生涯をかけて一つ一つ具体策を練っていきたいと思っています。

 しかし音楽を聴いて思うのは、現在私が親しんで聞いている作品は本当に傑作群のほんの一部でしかないということ!例えばルネサンスとバロック時代の作品を例に取ってみても初めて耳にする素晴らしい名曲群が綺羅星のごとくに輝いています。13世紀イタリアのラウダ、アレッサンドロ・スカルラッティのオペラのような強い感情表現を描写した「オラトリオ」、ヴィヴァルディのオペラの傑作たち、アンリ・デュモン、アンリ・デマレの深い信仰心に溢れるグラン・モテ、そして「カノン」のみが広く人口に膾炙しているパッヘルベルのオルガン作品全集(全11巻)、サヴェリオ・メルカダンテのミサ曲にオペラ。そしてフランドル楽派の巨匠フランチェスコ・ロジエの作品群!以上思いつくままに挙げてみましたが、ヨーロッパの図書館にはまだ演奏もされていない数えきれないほどの作品が眠っているといいます。

 さて、最近になってやっと記事をアップしていなくても訪問数がそれほど減らない理由がわかりました。私のブログに訪問してくれる方はみな一つの「データ・ベース」として利用しているようです。これは私にとっては当初から望んでいたことでした。私の拙い記事が少しでも皆さんのお役にたち、感動を分かち合えるのであれば、これほど喜びはありません。

 今日は最後に高田渡の「生活の柄」をお送りすることにしましょう。高田渡といえばどうしても同時代に大きな脚光を浴びた高石ともやや岡林信康の陰になって歌ってきたというイメージが付きまといますが、しかしそれだけに彼は自分の音楽をじっくりと歌い上げていくことができました。共産党員で詩人だった父親が破産し東京の深川の援護施設でしばらく父子生活をしたという彼の歌には、父の寂しい影と、当時の苦しい生活とが色濃く滲んでいます。

 岡林は後年自らの歌と実際の自分自身とのギャップに悩んだと語っていますが(ある意味で作られたプロテスタント・ソング)その一方で高田渡は苦しかった実生活から生まれた本物の生活の歌を生涯歌い続けていきました。おそらくこの点で彼が悩んだことはなかったでしょう。何よりも彼は自身の生活の歌、生きる術の歌を生涯にわたって歌い続けていったわけですから。次元は異なりますが、最近私には昭和の落語の名人、古今亭志ん生の姿が彼の姿と2重写しになってきています。殺伐としている現代だからこそ、志ん生や高田渡のような人格を自らの芸術に昇華していった文芸家たちが改めて評価されてきているのではないでしょうか。

 それでは高田渡の代表作「生活の柄」を高田渡自身の歌でお送りします。お楽しみください。








「生活の柄」

作詞:山之口 貘 作曲:高田 渡


   歩き疲れては
   夜空と陸との 隙間にもぐりこんで
   草に埋れては 寝たのです
   処かまわず寝たのです

    歩き疲れては
    草に埋れて寝たのです
    歩き疲れ
    寝たのですが
    眠れないのです

   近ごろは眠れない
   陸をひいては眠れない
   夜空の下では眠れない
   揺り起されては眠れない

    歩き疲れては
    草に埋れて寝たのです
    歩き疲れ
    寝たのですが
    眠れないのです

   そんな僕の生活の柄が
   夏向きなのでしょうか
   寝たかと思うと 寝たかと思うと
   またも冷気にからかわれて

    秋は
    秋からは
    浮浪者のままでは眠れない
    秋は
    秋からは
    浮浪者のままでは眠れない

   歩き疲れては
   夜空と陸との 隙間にもぐりこんで
   草に埋れては 寝たのです
   処かまわず寝たのです

   歩き疲れては
    草に埋れて寝たのです
    歩き疲れ
    寝たのですが
    眠れないのです


 

閉じる コメント(4)

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岡林さんの歌には角がありますが、高田さんの歌は角が取れてる感じがします。

2016/4/13(水) 午前 2:47 [ 貧乏兼業大家 ]

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貧乏兼業大家さん、お久しぶりです。いつもコメントをありがとうございます。
おっしゃる通り、高田渡の歌にはとこまでもホームレスを優しく見つめる温かさがありますね。決してうまいというのではないのですが、彼の歌声は他人が真似をできない味わい深さがあり、どの歌も彼でなければ成立しえない世界を展開していると思います。

2016/4/13(水) 午後 5:08 [ maskball2002 ]

久しぶりにコメントを書かせて頂きます。
高田渡の歌は初めて聴きました。説得力のある歌唱ですね。

私は、今年の1月から、2週間おきの火曜日に、東京に行き、リュートのレッスンを受けています。今はバロック・リュートでヴァイスの組曲ニ短調を練習しています。そして、火曜日は、皆川達夫先生の指揮の「中世音楽合唱団」の練習日なので、30年ぶりに練習に参加しております。5月28日(土) の午後5時から、トッパンホールで創立64周年演奏会を開きます。私もステージに立ってよろしいと皆川先生からお許しが出ました。デュファイの「ミサ・ロム・アルメ」全曲のほか、イザークの「ミサ・カルミヌム」のKyrie、ビクトリアのアヴェ・マリア、ジョスカン・デ・プレのアヴェ・マリア、ギボンズの「しろがねの白鳥 」、モーリー、ダウランドのリュート歌曲、等を歌います。よろしかったら、いらっしゃってください。入場料は、500円です。

本当に、中世・ルネサンス・バロックの時代の曲は膨大なものですね。宝の宝庫のようです。

2016/4/14(木) 午前 11:05 [ 六月の風 ]

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> 六月の風さん、コメントありがとうございます。
演奏会の曲目、いずれも魅力的な良い作品ですね!Victoriaの"Ave Maria"は4声でしょうか、8声のものでしょうか。(個人的には8声を好んでいます)ギボンズの「白金の白鳥」もお気に入りの作品です。

演奏会の件は、都合が取れましたら、伺ってみたいと思います。お誘い、ありがとうございます!!

2016/4/15(金) 午後 5:26 [ maskball2002 ]


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