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アカデミー授賞式から何かと話題のある「バベル」をやっと観る事ができた。
世界の4つの地域でほぼ同時進行に起こる人の愚かで哀しい営みの数々。何かのキッカケで分かり合えなくなってしまった夫婦や親娘が、国の文化や聾(ろう)という障害(壁)によって皮肉にも再び近づいていこうとする再生の物語。ストーリーだけを追っていては、とてもつまらない内容ではある。また、作品の根底には「人はお互いを理解しえない」という終末的な思想が流れて居るような気もする。国の違い、言葉の違い、文化の違い、世代の違い、生まれてきた環境の違い...オムニバスな複数のストーリーによって人間の哀しい現実とバカさ加減を目の前に提示され、観賞する者は一瞬、人生の嫌悪感を味わう事になる。
ところが、映画のラストに織り交ぜられた夫婦や親子の各々が抱き合うシーン。理屈無しで大切な人たちとハグする事それこそが、人間の哀しい定めに抗う唯一の手段なのかもしれない。もしかしたら単純な行為が人生や世界を大きく変えるのか....
観る者を落とし込んでおいて、最期にほんの小さな光を与える。観賞中よりも、観終った数時間後に、ジワ〜ッとくる不思議な映画である。これって多分、傑作なのだと思う。
http://babel.gyao.jp/
<オイラの評価>
★★★★
で、アカデミー助演女優賞にノミネートされた菊地凛子。ちょっとキレかかった演技が怖いけど、”熱演”が伝わった。これからが楽しみである。シリアスなドラマが似合う女優かもね。どうだろう?
話変わるけど、親知らず抜歯56時間経過。まだ顔は腫れているし、口は満足に開かない...これも哀しい現実....
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