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筆者がまだ中学のときであるから、今をさかのぼること、20年以上前である。歴史の授業をいま、ど
ういうふうに教えているのか知らないので、完全に昔の世代の話になるだろう。
中学2年のときの話である。たしか、3時間目か4時間目のことだったと記憶するが、近現代史にさし
かかった社会の歴史の授業である。その時の担当教諭が「みなさん、お昼ごはん食べにくくなるかもしれ
ません」と宣言して、授業は始まった。
その教諭は、教科書とも資料集ともことなる、「自分で用意した写真集」を持ってきていた。イメージ
的には、紙芝居的なサイズの写真集である。
中身はご想像の通り、「日本軍がおこなった」という名目での現場写真である。記憶がうっすらなのだ
が、中には生首ゴロゴロ写真もあったと思う。そこで教諭は、我々に、「これは日本軍がおこなったこと
だ」と授業をしたのである。こんな昔のことを記憶力の悪い筆者が覚えているのだから、子供ながらにそ
のインパクトが大きかったことは、ご深慮いただけると思う。
その教諭が、どれほどの政治的イデオロギーを持っていたのかは、いまとなっては知る術もないが、も
しかしたら、そのまま、これを信じて今に至っている生徒がいないとも限らない。
筆者は幸いにして、大学にいる時間が長かったので、いい加減ながらも「自分で調べて考える」土台が
できたので、こうした「日本軍の放漫な行為の写真」は、かなりの部分が戦後プロパガンダの結果と知る
ことになった。が、そのプロパガンダは大変に国の行く末を左右するものであるにも関わらず、いまだに
そこに拘泥する向きがあるのも危惧されるところである。
というか、いったい「いつまでこの問題に振り回されるのだろう」ということは、市井の民として疑問
でもある。
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