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事業仕訳で盛り上がっているように見える民主党だが、残念ながら、それはもはや政権の浮揚につながるようなプラス要素にはならない。本来ならプラスだが、これまでの鳩山政権のマイナス要素が大きすぎて、焼け石に水だからだ。
子供手当と高校無償化をめぐる混乱、高速道路の問題、長崎県知事選挙での利益誘導の恫喝、普天間の迷走、確実に破たんに向かう国家財政予算、手をつけるそぶりもない公務員制度改革、小林議員にみるような日教組との異様な密着ぶり、経済界の根回し抜きの温暖化政策、総理と幹事長をめぐる金の問題、幹事長を守る一派による異常な発言と開き直りの数々、あげくには総理夫人の韓流スターへの公私混同の熱のあげようときていては、国民の怒りももっともだ。それでもまだ20から30%の支持があるのが驚きでもある。
結局、何が問題なのだろうか。そもそも論でいえば、民主党自体が左右両派の集合体なうえに、小沢・自由党と合併、さらに社民党・国民新党という小政党との連立なのだから、内部のDNAは混合体、なにがなんだかわからないというのは、以前より指摘されていたことだ。
さらにここへきて、ルーピー鳩山総理の宇宙人ぶりが、国民がもはや笑っていられる限界を超える優柔不断さであることがわかり、小沢幹事長の実質院政であることもはっきりしてきた。これはいくら民主党の支持者が「そんなことはない」と言っても、国民の大半は「結局決めているのは小沢」と認識しているわけだから、どうにもとりつくろいようがない。
筆者的には、このまま参院選挙突入して民主党惨敗すべしと思っているが、あえて、民主党を救う策を提示しておこう。それは事業仕訳とか、幹事長更迭とかではない。
民主党分裂、これしかない。
前原大臣と小沢幹事長の対立に見られるように、民主党内部は一枚岩ではないのだが、民主党が1998年の結党以来初めて政権をとったのに、分裂してなるものかという「意地」だけで、「鳩山」「小沢」に対する内部批判を浄化しているように思われる。しかし、特に小沢一郎を守ろうという力が内部で強ければ強いほど、それは民主党の自浄能力のなさを国民に示してしまっている。しかも、だからこその支持率低下という危機感さえも、黙殺されている。ほとんど「鳩山」「小沢」批判が内部から出てこないし、生方氏の発言も小沢派によって無視をきめこまれているようだ。
つまり、民主党の今のDNAは、「国民の生活が第一」ではなく、「選挙に勝つことが第一」であり、そのためには意地でも「小沢を守ることが第一」になっている。
なるほど、選挙に勝たないと政権は維持できないが、だからといって、赤字国債乱発やバラマキ政策、マニュフェストうやむやでいいとは国民は思っていない。おそらく、民主党内部でも本当は「これはおかしい」と感じている議員は多くいるだろう。だが、北朝鮮のような言論封殺体制になっていて、一度にらまれたらとんでもないことになるのがわかっているので、誰も発言しないのだろう。
しかし、それは「国民」を第一に考えた態度ではなく、単なる保身にすぎない。
これが自民党ならば、おそらく、内部での若手の突き上げが連日活発になっていることだろうが、民主党からは何も聞こえてこない。枝野大臣あたりが遠まわしにコメントする程度でしかない。
それもこれも、「小沢」という求心力とそれを取り巻く連中、そして頼り切っているオボッチャマ・鳩山総理のだらしなさが招いている閉塞状態である。
ならば、答えは簡単。民主党は
A:おかしいと思っている人々は、政権を捨ててでも民主党を離脱、分裂する
または
B:小沢一派を追いだして、真の民主党らしさを取り戻す
という選択肢しかない。いずれにせよ、クーデター的になるだろうが、小沢カラーが色濃い限り、民主党は国民の支持を取りもどせない段階なのは間違いない。
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