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ゆうちょ銀システム1週間復旧せず、口座開設一部休止に
ゆうちょ銀行が郵政民営化された今月1日に本格運用を始めた「顧客情報管理システム」で、初日に発生したシステム障害が1週間たっても原因不明のまま復旧せず、預け入れ限度額を確認する「名寄せ」が行えないため、一部の郵便局で新規口座開設などの業務を休止していることが、わかった。
同銀行本社はトラブルに備え、この手続きを後回しにできるとした指示文書を各郵便局に通知しているが、全国に2万4000ある郵便局に本社の通知が徹底されていないとみられる。同銀行は、連休明けの完全復旧を目指す。
同銀行によると、同システムは、郵便局に口座を持つすべての利用者の氏名、住所、生年月日、貯金残高などの情報をコンピューター管理するもので、各郵便局の端末から接続し、情報を確認できる。
同銀行は業務マニュアルで、窓口担当者に対して、新規口座の開設時や、1人あたり1000万円の預け入れ限度額を超える恐れのある預け入れがあった場合、システムに接続し、同姓同名、同じ生年月日の顧客の口座を「名寄せ」して照合し、残高の総額が限度額を超えないか最終確認することを義務付けている。
貯金は郵政民営化法などで、これまで通りの限度額が設定されている。
システムは5月に試験導入し、トラブルはなかったが、本格運用を始めた今月1日朝から、接続が極めて困難になる障害が発生した。
出入金など他のシステムに異常はなく、同銀行は当初、社員が接続に必要なパスワードの更新に殺到したための一時的な不具合としていたが、その作業が一段落した後も障害は解消されず、同様の状態が続いている。原因は別にあるとみて調査している。
同銀行本社は、窓口の混雑時などを想定し、システムを使った「名寄せ」を行わずに受け付け手続きを済ませることができる例外規定を示した指示文書を、民営化前に各郵便局に通知しているという。障害発生後にもこの指示を徹底した、としている。
読売新聞の取材に対し、西日本の複数の郵便局長は例外規定について「聞いたことがない。口座開設のほか、一部の預け入れを窓口でお断りしている」といい、別の郵便局長は「民営化前にミカン箱二つほどの大量の指示文書が来て、その内容を把握し切れていない。今回の障害で現場は混乱しており、再度、指示があったかどうかもわからない」と話した。
一方、「名寄せ」をいったん省いて業務を継続する郵便局では、システム障害の復旧後、限度額の超過が判明した顧客には、解約や払い戻し手続きを求めることになる。
同銀行広報部は、システム障害の影響について「お客様から目立った苦情はない」としている。
(2007年10月8日3時1分 読売新聞)より転載
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