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耐火偽装…性能評価機関が実物大の建材、成分検査せず
建材メーカー「ニチアス」(東京都)と「東洋ゴム工業」(大阪市)による耐火性能の偽装問題で、6か所ある性能評価機関が、耐火性試験を行う際、メーカーから提出された庇(ひさし)や壁など実物大の建材(試験体)と建材の一部(サンプル)のうち、試験体の成分検査をしていないことがわかった。
各機関はサンプルだけで簡易な成分検査を行うのが通例で、両社はこれを悪用し、偽装した試験体と申請通りのサンプルを使い分けるなどして検査をすり抜けていたとみられる。国土交通省は試験方法の見直しを検討している。
国交省建築指導課によると、耐火などの性能評価は、建築基準法に基づき6か所の性能評価機関で実施することになっている。各機関は加熱試験や成分検査を行い、パスしたメーカーに性能評価書を発行し、国が認定する仕組み。各機関によると、性能評価を行う際には、メーカーから試験体、サンプルの提供を受ける。サンプルは解体するなどして、含水率や比重などを調べ、目視で申請書通りの材料が使われているかを確認するが、試験体はサンプルと同一との前提があるため、加熱試験のみで、成分検査は行わないという。
ニチアスは、試験体に水を多く含ませるなどして耐火性を高め、サンプルは申請書通りのものを提出していた。東洋ゴム工業では、試験体の断熱パネルに水酸化アルミニウムの粉末を混入して偽装していた。
国交省建築指導課は「試験方法にも問題があると認識しており、何らかの対応を考えたい」としている。
(2007年11月10日 読売新聞)より転載
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