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県、「尾瀬学校」で環境教育
県は新年度、県内の子供全員が義務教育期間中に最低一回、尾瀬の自然に触れることを目指した「尾瀬学校」事業を始める。地域資源を生かした教育の柱に据え、環境教育を全県的に推進する。一般会計当初予算案に、一学年約二万人が日帰りで学習する費用約一億円を計上。実施する学年や時期を今後、市町村教委と協議する。一方で「少人数の子供だけが対象の事業は不公平」(大沢正明知事)として、北海道−横浜の洋上体験「ぐんま少年の船」とブラジルで植樹する「こども緑の大使」の両事業を廃止する。
尾瀬学校は高層湿原の尾瀬ケ原を歩き、貴重な高山植物や野鳥、動物などを観察したり、山小屋のし尿・ごみ処理の工夫、尾瀬の成り立ち、ごみ持ち帰り運動の歴史などを学習する。
県が想定している実施学年は小学校高学年から中学生。学習メニューは市町村教委や学校の判断を重視するが、尾瀬を正しく理解してもらうため、原則として案内役のガイドを付ける。
歩くコースはバスで行ける鳩待峠から尾瀬ケ原の山ノ鼻に下り、ビジターセンターや植物研究見本園などを巡って戻るルートが一般的となりそう。ただ、ミズバショウやニッコウキスゲが見ごろの時期は平日でも混雑するため、オーバーユース対策で別ルートを模索する動きも出そう。
県はガイドへの謝礼金や往復のバス代などとして児童・生徒一人当たり五千円を負担する方針。ガイドは尾瀬高生徒に協力を求めることを検討している。
大沢知事は尾瀬学校の狙いについて「昨年夏に単独の国立公園になり、今年は京都議定書の約束期間が始まる年でもある。尾瀬で豊かな自然に触れ、環境問題を考えたり、古里を意識することにつなげてほしい」と期待している。
廃止する少年の船は、一九八九年度から小学五年−高校三年を対象に毎年約五百人を派遣。十九回で計八千九百七十人に上った。本年度予算は六千七百万円。緑の大使は九九年度に始まり本年度までに六回実施。小学六年の六−九人を夏休みの十六日間ブラジルに派遣し、群馬の森に植樹した。本年度予算は百万円。
上毛新聞より転載
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