|
老舗「伊香保ガーデン」清算
負債29億 資産、親族会社に移転
運営会社が特別清算開始決定を受けた温泉旅館「塚越屋七兵衛」(19日)
伊香保温泉の老舗温泉旅館「塚越屋七兵衛」を運営していた「伊香保ガーデン」が、今年8月末に解散し、前橋地裁から今月5日付で特別清算の開始決定を受けていたことが19日、わかった。負債総額は約29億円とみられる。営業は、そのまま続けられている。伊香保温泉では今月、「ホテル轟」を運営する「轟ホテル」が民事再生手続きに入ったことが判明したばかりで、経営破綻(はたん)が表面化するケースが続いている。
帝国データバンク前橋支店によると、同旅館は、収容人数約290人と伊香保では中規模ながら、1909年創業の老舗。91年には12億円を超える年間売上高を計上していたが、団体客減少や、低価格を売り物にした他の宿泊施設との競争激化に加え、別館増築に伴う借入金が経営を圧迫し、最新の年間売上高は7億5000万円程度にまで落ち込んでいた。社長だった塚越裕子氏は、群馬女将の会会長で、政府の「観光カリスマ百選」にも選ばれている。
登記簿によると、伊香保ガーデンは8月29日付で「細萱サービス」に商号を変更し、同日解散した。昨年以降、会社分割の手法で旅館の運営事業や所有権を別会社に移し、自社の清算準備を進める一方で、事業を引き継いだ会社は商号変更や会社分割などを経て、現在は親族が社長を務める「塚越屋」が同旅館を運営している。
同支店によると、伊香保ガーデンは昨年の決算時点で17億円超の債務超過に陥っており、債権者は債権放棄を余儀なくされる。今回、旅館とその運営事業という資産を新たに設立した親族企業に移していた手法には批判の声も出そうだ。
(2008年11月20日 読売新聞)より転載
|