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子供の医療費無料化を実施・検討
大沢正明知事が選挙公約に掲げた「子供の医療費十五歳まで無料化(のための補助)」について、制度の実施主体となる三十八市町村の七割以上が県と歩調を合わせて十五歳まで「引き上げる」または「引き上げの方向で検討する」など前向きな姿勢であることが十日、上毛新聞社が行った市町村アンケート調査で分かった。ただ、少子化対策としての期待の一方で財源確保の不安や費用対効果に疑問を持つ市町村も多く、県と市町村による多面的な議論が求められそうだ。
既に十五歳まで無料化にしている上野、中之条、東吾妻の三町村を合わせると二十七市町村が前向きな姿勢を示した。
現在、県の助成制度は通院二歳、入院四歳までで、市町村に半額を補助している。これに市町村が単独で対象範囲を「未就学」から「十五歳」まで上乗せしている状況だ。これまでも助成範囲の拡大は市町村からの要望が大きかっただけに、歓迎する声は多い。
前橋市の高木政夫市長は八日、県の実施を前提にいち早く引き上げを表明。アンケートでも「子育て支援策として評価する」(館林市)「以前から引き上げを要望していたので歓迎」(渋川市)などの声があった。
一方、「十五歳まで無料化」が実現すれば市町村間格差を埋めることになるものの、交付税の削減や税収の伸び悩みで財政難にあえぐ市町村に、新たな財政負担がのしかかる可能性がある。
「(引き上げは)財政的に厳しい」とする南牧村や甘楽町をはじめ、「引き上げ方向で検討」とした市町村でも「少子化対策には有効だが財政への影響が懸念される」(伊勢崎市)や「どこまで負担が増えるのか不安」(片品村)など、財源の確保に不安を示す回答も目立った。
また、県の具体的な制度設計を見極めたいとする意見や、無料化により医療費が増加すれば最後は県民の負担が増えるとの指摘もある。
大沢知事は九日開かれた県議会八月臨時会の所信表明で「十五歳までを目標に市町村と協議しながら段階的に進めたい」と述べ、制度導入に当たっては市町村の意向を尊重する意思を明らかにしている。
上毛新聞より転載
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