|
地震加速度手軽に計測
群大と日立製作所 小型システム開発
群馬大と日立製作所は27日、地震の震動の激しさを示す「加速度」を安価で手軽に計測できるシステムを共同開発したと発表した。多くの地点に設置することで、地震による震動で山間地での地滑りや建築物倒壊が引き起こされるメカニズム解明などに役立てるのが主眼。両者は「このような着眼点からは国内の最先端技術」と強調し、今後は、コストダウンなど実用化に向けた研究を進めるとする。
新システムの主な特徴は、計測器の小型化と数値の無線送信で、遠隔地での観測を可能にしたことだ。センサーは加速度を計測すると、数値を付近の基地局に送信し、各基地局からの数値はインターネットで集約される。計測器はリチウム電池で3か月程度動き、電池は交換できる。
気象庁などは、1か所当たり数十万〜数百万円の精密計測器を設けるため、観測地点が多くない。このため、特定地点の地滑り対策などを検討する際には、便利なデータがない場合が多い。
開発に携わった同大大学院工学研究科の鵜飼恵三教授(地盤工学)は、日立製作所が開発していたセンサーシステムに着目。2006年に共同開発を始め、今年春からは同大工学部の建物などで運用実験し、7月の新潟県中越沖地震の計測にも成功したという。
鵜飼教授は「このシステムで建築物の揺れの特性を調べれば、遠隔地から被災状況をすぐに確認したり、耐震補強を考慮した設計などにも役立てられるのでは」と話している。
(2007年8月28日 読売新聞)より転載
|