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各国の省エネ策審査する国際機関、洞爺湖サミットで提案へ
【ロンドン=中村宏之】日米欧が7月の北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)の目玉として、中国、インドなどを含めた各国の省エネ政策について審査・提言する国際機関の設置を共同提案することが、5日分かった。
「京都議定書」後の温暖化対策の枠組み作りと並行して、エネルギーの大量消費国に先進国のノウハウを移植し、実効性のある検証を実施する試みで、枠組み作りの議論にも大きな影響を与えそうだ。新機関は日米欧が資金分担し、国際エネルギー機関(IEA、本部パリ)内に置く方向で調整している。
22、23日に開くG8エネルギー相会合の準備会合で議論を開始する。6月に青森県内で開かれるエネルギー相会合で協議し、7月のサミットで正式提案する。
具体的には、新機関が自動車の燃費、家電、産業などの各分野で、先進国の取り組み事例などをもとに省エネ指標を作成する。
これをものさしに、主要8か国(G8)やIEA加盟国、中国、インドの各国別に必要な政策を分析、提言する。実施された政策については検証も行う。地球温暖化対策についての国際的な「司令塔」の役割を担わせる考えだ。
IEAの予測では、2030年までの1次エネルギーの需要増加分のうち、中国、インドの両国が約45%を占める。近年、中国から電気製品や自動車の輸出が増えているほか、インドでは自動車の需要が急増する見通しだ。こうした産業で省エネ技術が進歩したり、製品への省エネ機器の搭載が広がれば、世界的にエネルギー消費の増大を抑えることができると期待される。
2013年以降の「京都議定書」後の地球温暖化対策の枠組み作りについては、先進国と新興・途上国の考えに隔たりが大きい。新機関を通じて、先進国の進んだ取り組みが新興・途上国に広がることになるため、日米欧は新機関の設置をテコに、枠組み作りの議論も進めたい考えだ。
(2008年1月6日9時28分 読売新聞)より転載
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