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蛍光灯やLED、使い分けて演出
暮らしの中であかりを楽しむという意識が高まっている。
「最近は、オレンジ系や青白系など光の色の好みをはっきりと指定して照明を選ぶ方や、この部屋にはどんなタイプのあかりがいいかスタッフにお尋ねになるお客様が増えています」
NECライティング・マーケティング本部の石谷友美さんは顧客の変化をこう語る。
あかりを選ぶという感覚が生まれた背景には、蛍光灯の光にも穏やかでリラックスできる色味の商品が販売されるようになったり、話題のLED(発光ダイオード)が色のバリエーションをぐっと広げてくれたことなどがある。
あかりを上手に選ぶポイントは、そこでどんなことをし、どんな気持ちで過ごしたいかということ。「例えば、にぎやかな団欒(だんらん)のリビングには、部屋全体を明るくして家族の表情をきちんと照らしてくれる昼光色のあかりが、ダイニングなどの食卓まわりには、料理をおいしく見せたり、リラックスした雰囲気を醸し出す電球色が適している」と石谷さん。
薄型テレビが一般的になったことで、ホームシアターを楽しみたいという人も多い。そんなとき、いつものリビングをホームシアターに早変わりさせてくれるのも照明器具だ。
中でも「LEDスリムシアター」は、特にホームシアター志向の強い男性に人気のある商品だという。普段は蛍光灯としてリビングを照らし、映画を見るときには蛍光灯を消し、フルカラーLEDライトに切り替えてムードのある雰囲気やテレビ画面の臨場感を演出したりできる。
寿命が長くコストパフォーマンスのいい蛍光灯は主照明に、新しい可能性を持つLEDはスポット的に、という使い分けの例としても興味深い。
もうひとつ、時間帯ごとに適したあかりがある。朝日を浴びることで、脳はまた新しい一日が始まることを知り、体内時計をリセットする。夏に白夜の続く北欧では、家の中を遮光して人工的に夜を作り体のリズムを整えるという。人間は光によって心も体も大きく影響を受けるものなのだ。
家の中にいてもそれは同じ。室内のあかりのトーンは、朝、昼、夕方、夜と自然界のサイクルに合わせるのが体にもやさしい。
活動的になる昼間は、太陽の光をイメージしたさわやかな昼光色を、日が傾くにつれて赤みを帯びた電球色でやすらぎを、就寝前の信号として間接照明を楽しむのもいい。
人間の体にとって必要な明るさに調節することで節電効果を得られ、電気代も抑えられる。
(2008年1月17日 読売新聞)より転載
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