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京都・奈良で直下地震、国宝110件が被災の恐れ…防災会議
地震による文化財への被害について検討していた国の中央防災会議は18日、京都で直下地震が起きた場合、国指定重要文化財(重文)の建造物255件が損壊する恐れがあると発表した。
想定した近畿圏周辺の六つの地震のいずれかで被災する恐れのある国宝は113件で全国の国宝の53%に当たる。国による文化財の地震被害想定は初めてで、所有者や地方自治体に、耐震化や延焼防止策の推進を求める。
人口密集地にある近畿5、中部1の計6断層を対象に調査。多くの木造建物が倒壊するという震度6強〜7の揺れに見舞われたり、延焼したりすると見られる地域に、どのような文化財があるか詳しく調べた。
最も被害予想が大きいのは、京都市中心部の直下を通り滋賀県まで走る花折(はなおれ)断層帯。マグニチュード(M)7・4の地震が予想され、京都、滋賀、大阪3府県の重文建造物255件が損壊する可能性がある。全国の重文の11%に当たる。
うち京都府内は199件で、府内全重文の70%。二条城、清水寺、銀閣寺、西本願寺、仁和寺など世界遺産に登録されている13建造物が含まれている。
これらの重文のうち国宝は、清水寺本堂、東寺五重塔、平等院鳳凰堂など51件で、全国の国宝の24%。府内の国宝の90%を占めた。
次に被災予想が大きいのは、奈良・大阪府県境近くを走る生駒断層帯で、法隆寺や東大寺、春日大社、薬師寺など、奈良県を中心に重文222件(全国の10%)が損壊する危険性があり、うち国宝は55件(同25%)だった。
大阪直下の上町断層帯では、住吉大社など国宝4件を含む重文78件に被災の恐れがある。
今回の想定は、個別の耐震性や防火性を考慮したものではなく、これらの建造物が特に揺れや火災に弱いというわけではない。
(2008年2月18日23時59分 読売新聞)より転載
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