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夜間、逆光でも鮮明に
暗い場所や逆光の中でも鮮明な映像が撮影できる防犯カメラが増えてきた(三菱電機ビルテクノサービスのショールームで)
分譲マンション向けに、高性能の防犯カメラシステムが増えてきた。暗い場所でも映ったり、故障を自動で知らせたりする機能が付いている。プライバシーの保護に配慮し、専門家の助言なども聞きながら、防犯力アップに活用したい。
高知県内のあるマンション(約30戸)では2年前、エレベーター内だけだった防犯カメラを、駐車場と玄関の2か所にも増設した。車が傷を付けられるいたずらが頻発したため、見える位置にカメラを付けることで被害を防ごうと、管理組合が設置に踏み切った。
万が一の場合に備え、機器は高性能のものを選んだ。駐車場は夜間のかすかな光でも鮮明に映るカメラを、玄関は逆光でも入館者の顔が判別できるカメラを設置。故障や破損の際は、設置会社の監視センターに自動で連絡が行き、復旧が図られる。管理組合の理事長は「何かあった時に撮影し損ねるとか、録画の映りが悪いといった心配がなく、安心できます。いたずらも最近はなくなりました」と話す。
マンション内の防犯カメラ設置が一般的になる中、こうした高性能のシステムは増えてきている。三菱電機ビルテクノサービス(東京)では1月に、解像度の高いデジタル方式の安価なシステム「メルック・ミュー」を、4月には故障などの監視・復旧を提供するサービス「メルセントリー・ウィズ01」を販売開始。両方をセットにした場合のリース費用は月額約3万8000円(カメラ4台。工事費を含む)になる。
東芝エレベータ(東京)のシステム「トスミールNEO」も、暗い場所や逆光の中で映像を補正する技術を採用。映像は内蔵のメモリーカードに記録され、簡単に再生できる。セコム(同)も昨年12月、カメラへのいたずら感知など多機能がついた「HVRシステム」を発売した。
ただ、どの場所にも同じ機能のカメラは必要ない。NPO法人「東京都セキュリティ促進協力会」広報担当理事の島田隆之さんによると、カメラ設置場所によって、必要な機能は違ってくる。〈1〉駐車場では全体が映るようにする〈2〉玄関では入館者の顔が判別できるようにする――などだ。
「マンションの防犯は、敷地内の暗い場所をなくすとか、死角を作らないといった工夫でできる部分も多い。防犯カメラの利用も含め、防犯設備士など専門知識を持つ第三者によく相談を」と、島田さんは助言する。防犯設備士の団体は多くの都道府県に設置されている。
プライバシー配慮必要
防犯カメラを設置する際は、住民のプライバシーを保護する目的で、使用細則を作る必要がある。
NPO集住センター(同)によると、細則に設ける項目は、〈1〉録画した映像の管理は理事長が行う〈2〉保守点検を除き、盗難などの事件が起きた場合のみ閲覧させる〈3〉閲覧の可否は理事会が決める〈4〉閲覧の際は、複数の理事または監事が立ち会う〈5〉閲覧者は映像の内容を第三者に教えない―― などが一般的だという。
同センター常務理事の有馬百江さんは「高画質になれば、なおさらプライバシー保護に気を配る必要があります」と話す。
(2008年3月18日 読売新聞)より転載
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