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一人暮らしの高齢者 増える孤立死
少子高齢化の進展に伴い、一人暮らしの高齢者の孤立死(孤独死)が増えている。県警が昨年1年間に変死として取り扱った一人暮らしの高齢者の病死は317人で5年前の1.6倍。死後1−3カ月も発見されないケースが6人に上った。県や県社会福祉協議会は孤立死の増加を重くみて、民生委員らと協力して高齢者向け交流イベントの充実を図るなど、地域の絆(きずな)を大切にした対策に乗り出している。
県警捜査一課のまとめによると、一人暮らしの高齢者の孤立死は二〇〇二年が百九十一人、〇六年二百八十六人で、昨年初めて三百人を突破した。
昨年の場合、六割は死後一日以内に発見されているが、一週間以上かかったケースも四十一人あった。近所付き合いが少なかったり、離れて暮らす親族に体調不良を伝えていなかったなどの理由が目立ち、核家族化や地域のつながりの希薄化がうかがえる。
県介護高齢課が昨年行った実態調査では、県内の一人暮らしの高齢者は四万二千人。高齢者全体の一割を占め、五年前から約三割増えている。
同課は「今後、さらに少子高齢化が進む中で、孤立死の防止は課題の一つ」と重視。抑止に向けて民生委員などと連携して対策に乗り出している。
その一つが、県内に約四千人いる民生委員らを中心に公民館などで行っている「サロン活動」の充実。健康体操などの高齢者向けイベントを定期的に企画し、高齢者の状況把握や地域交流などに役立てるもので、昨年度は四年前の二倍以上の千七カ所で開催。県社会福祉協議会は将来的に四千カ所に増やす目標を掲げる。
県は新年度予算の新規事業として「孤立死ゼロモデル事業」を盛り込んだ。県内各地で孤立死に関する講演会を開き、有識者から孤立死増加の現状や背景、抑止に向けた地域活動などを説明してもらい、県民に周知を図る。
県介護高齢課は「孤立死の抑止には地域のつながりが欠かせない。市町村レベルでの見守り態勢のさらなる強化など、対策を模索していきたい」と話している。
上毛新聞より転載
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