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井上工業、「不適切」融資11億
焦げ付き8億、前社長親族企業へ
県内建設大手の井上工業(高崎市)が、前社長の宮崎純行氏(64)の親族企業に昨年融資した11億円の回収が困難になり、8億円以上の焦げ付きが発生していることが5日、わかった。同社は8月、宮崎氏らから担保として差し出されていた自社株約1950万株を回収分に充てたが、その時価は5日終値(13円)換算で2億5000万円程度。同社は「結果的に不適切な融資だった」としており、法的措置も含めて、今後の債権回収の方法を検討している。
融資先は不動産開発業「プロス・G」(東京都中央区)で、社長は宮崎氏の長男。宮崎氏はいまも井上工業役員だが、社長だった昨年8、9月に計11億円を、マンション開発などの事業資金として、子会社を通じて年利7%で融資した。
同社によると、不動産市況の低迷でプロス・Gの業績は悪化し、今年8月が期限だった6億円は返済されず、残る5億円も9月の期限までの回収が困難になった。このため、7月に就任した中村剛社長が担保権を行使するのが適当と判断した。
宮崎氏とプロス・Gは、3月末時点で井上工業の議決権の計約32%を持つ大株主だったが、同社は5日、担保権の行使で、宮崎氏は10%以上を持つ主要株主ではなくなり、プロス・Gによる意思決定への影響もなくなったと発表した。
(2008年9月6日 読売新聞)より転載
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