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Check Point5:素人でも簡単な工事チェックは可能

 欠陥住宅かどうかをチェックするには、工事中のチェックが欠かせません。しかし、建築の専門家でない素人にとって、厳密にチェックすることはかなり困難です。そこで、比較的簡単にチェックできる方法を紹介しましょう(住宅金融公庫の技術基準による木造軸組工法住宅の場合)。

〔対象個所1 基礎部分〕
 基礎は、地面の上から建物を支える最も下部にある構造部です。地盤と建物を強固につなぐ役割を担っており、この基礎が弱体であれば、建物の倒壊を招くことになります。チェックポイントとして挙げられるのは、以下の点です。

1.敷地の地質に応じた基礎になっているかどうか。地盤が比較的しっかりしているところでは布基礎、軟弱なところではベタ基礎、軟弱地盤に中・高層の建物を建てる場合には杭基礎、といった具合です。

2.最下部に割栗石(握り拳大の硬い石)を配し、その上に捨てコンクリート、さらに逆T字型のフーチングがしっかりと載っているか。

3.フーチングから基礎上部をつくる型枠の中に、鉄筋を配して固定し、それにコンクリートが隙間なく流し込まれているか。

4.フーチングの幅は45センチ、厚さは15センチ以上確保されているか。

5.地面から基礎の上端までの高さが40センチ以上あるか。

6.基礎の幅は12センチ以上あって、その上に載る土台をしっかりと受け止めているか。

7.基礎と土台とが、アンカーボルトでしっかりと緊結されているか。

8.土台と基礎に固定するアンカーボルトは、等間隔で配されているか。

9.基礎には、土台下の通風・換気を良くするために、換気口が対面状もしくはそれに近い形で複数個所設けられているか。

〔対象個所2 躯体部分〕
 土台から柱が立ち上がり、それに桁や梁が架けられた躯体部分のチェックです。躯体部分は、外壁や内壁などの下地・仕上げ工事が始まると、十分なチェックはできません。工事の進行に合わせてチェックすることが大切です。そのために、各工事の進行状況がわかる工程表を業者から入手しておきます。

 チェックポイントとして挙げられるのは、以下の点です。

 1.土台が水平で、そこから立ち上げた柱が垂直になっているか。おもりを付けた糸や三角定規などでチェック。
 2.土台の四隅には、横の歪みを防ぐ、火打ち土台の斜材がしっかりと固定されているか。梁や桁などの四隅も同じ。
 3.要所になる壁部分には、耐力壁の役割を果たす筋違い(柱と柱の間を対角線上に架ける斜材)が適正に施されているか。
 4.柱や梁、桁などの軸材が接合する部分には、接合金物が、適材適所に確実に取り付けられているか(上部個所のチェックには、双眼鏡を用意しておくと便利)。
 5.主要な柱や梁などのサイズは、十分な太さがあるか。柱の場合、すみ柱で12センチ角以上、通し柱で13.5センチ以上あることが望ましい。

〔対象個所3 下地・外部仕上げ部分〕
 下地とは、表面の仕上げ工事を行う素地に当たる部分です。壁下地、屋根下地などと部位によって分かれており、下地がきちんとできていないと、仕上げはうまくいかない、といわれています。

 下地工事では、屋根や外壁などの外装部工事が、雨仕舞いの不備といった欠陥を防ぐ意味からもとても重要です。チェックポイントは、以下の点です。

 1.屋根下地を含めて屋根工事の細かなチェックは、危険を伴うこともあって困難。双眼鏡などで、きちんと施工されているかをチェックしたい。とくに、雨仕舞いにかかわる屋根と壁の取り合い部分や棟部分は重要。

 2.外壁部分では、モルタル下地の場合には、窓サッシの取り付け個所の壁に、亀裂などがないかをチェック。サイディング張りの場合には、ボードとボードの接合部の状態をチェック。浮いた個所の有無、およびコーキング充てん剤による確実な目地処理を確認する。

 3.基礎と外壁の取り合い部分の雨仕舞い処理と、基礎部分の状態を確認する。

 4.断熱工事を外断熱で対応する場合には、外装材で外壁を仕上げる前に、柱の外側に板状の断熱材がきちんと張り付けられているかを確認する。

〔対象個所4 下地(したじ)・内部仕上げ〕
 工事が終わると竣工検査を行い、その時点で仕上がり状態をチェックします。ただし、この竣工検査では、同時に業者から設備機器の操作などの説明があるため、時間的に十分なチェックは不可能です。できれば事前にチェックしておき、検査の時にそれを指摘するとよいでしょう。指摘した部分の手直し工事は、双方で話し合って、ダメ工事として対応するかどうかを決めます。工事中のことも含めたチェックポイントは、以下の点です。

1.断熱工事を内断熱で対応する場合には、内装仕上げを施す前に、内壁側の柱と柱の間に断熱材が隙間なく施されているか。
2.フローリングの床と壁の接する部分や壁と天井の接する部分は、きれいに仕上がっているか。
3.床を歩行したり跳ねたときに、きしみ音がないか。
4.壁・天井のたわみがなく、きれいに仕上がっているか。
5.ドアや引き戸、および窓サッシの開閉はスムーズか。

〔チェックに自信がなければ、専門家の手を借りる〕
 比較的簡単な工事チェックの方法を紹介しましたが、それでも難しいとか、自信がない、時間がないなどのケースもあります。そういった場合には、専門家の手を借りるのがよいでしょう。

 例えば、「Check Point4」で紹介している、〔対応策3〕と〔対応策4〕です。〔対応策3〕の場合、“監理業務”だけを設計事務所に依頼するとよいでしょう。また〔対応策4〕の場合には、設計事務所を探して、「住宅性能保証制度」に基づくものだけに“監理”を依頼すると、煩わしさがありません。

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