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わ鉄37施設登録へ、有形文化財で文化審答申
 国の文化審議会(西原鈴子会長)は25日、わたらせ渓谷鉄道に点在する37施設(群馬25、栃木12件)を含む全国129件の建造物を国の有形文化財に登録するよう、川端達夫文部科学大臣に答申した。運行している鉄道全線におよぶ登録は鳥取県の若桜(わかさ)鉄道に次いで2例目で、2県にまたがるのは全国で初めて。沿線自治体など関係者は「誘客に大きな追い風」と歓迎し、登録施設を前面にしたPR活動に乗り出す。

 同鉄道は、足尾銅山で産出された銅の輸送のため1914年に全線開通した足尾鉄道が前身。開業当時の建築物が多く残る。日本を代表する近代鉱山の発展に寄与した鉄道の歴史をたどる貴重な産業遺産であることや、歴史的景観を形成し、渓谷の景観にも調和している点が評価された。

 県教委によると、同鉄道の駅舎やトンネルなど鉄道関連の101施設のうち、建設当時の姿を残すものは今回でほぼすべてが登録される。県内の登録有形文化財(建造物)は110カ所300件になる。

 答申されたのは、開業当初の古い施設が残る神戸(ごうど)駅の駅舎とプラットホーム(みどり市)や、れんがと石造の城下(しろおり)トンネル(桐生市)、国内で3番目に古い錬鉄製橋脚(トレッスル様式)の第一松木川橋梁(きょうりょう)(日光市)など。沢入(そうり)駅待合所や足尾駅危険品庫なども含まれている。

 沿線の群馬、栃木両県と3市(桐生、みどり、日光)で構成するわたらせ渓谷鉄道連絡協議会の石原条会長(みどり市長)は答申を「鉄道を残すべきとの考えの表れ」と受け止めるとともに「地元には存続させた場合の責任がある。増客に向けてさらなる努力をしたい」と話し、同鉄道の樺沢豊社長も「答申は誘客の大きな追い風」と観光客誘致への意欲を示した。

 沿線のボランティアが組織する市民協議会の佐羽宏之会長も「産業遺産をようやく生かせるステージに立てた。壊されるリスクからも守られた」と歓迎、鉄路を地域振興に生かす活動を強化する考えだ。

 連絡協議会は、昨年登録された上神梅駅舎とプラットホームを含む38施設を解説するパンフレット3万部をすでに作成、配布を始めた。同鉄道は12月13日に登録を記念し、臨時列車で文化財を巡るツアーを開催。記念グッズの販売も検討している。
上毛新聞より転載

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