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Check Point4:工事ミスが起こるのを防ぐ
工事ミスによる欠陥住宅に対して、どんな対応策があるかを考えてみましょう。
対応策1 設計・施工体制をチェックする
施工業者が、住宅メーカーなのか、工務店なのかによって、設計・施工体制および責任体制のあり方はかなり異なります。住宅メーカーでは、代理店方式を採用しているところと、直営方式のところがあります。
代理店方式とは、メーカーが代理店(ディーラー)に対して、部材・部品を供給するほか、設計・施工のマニュアルなどを提供します。代理店の方は、顧客との対応や実際の設計・施工、それにアフターサービスなどを受け持つことになります。当然、顧客である建て主に対する責任体制も、部材・部品にかかわることはメーカー、設計・施工等は代理店、といった形で分かれています。
これに対して直営方式は、部材の供給から、営業活動、顧客との対応や設計・施工、アフターサービスを含めた責任体制に至るまで、すべてをメーカーが行います(支店・営業所単位で対応)。
建て主にとって、代理店方式がいいか、直営方式がいいかは、一概にはいえません。いずれにしても責任の所在がハッキリしていれば、どちらでもかまわないのです。
工務店の場合は、エリアが限られており、比較的小資本ということもあって、ほとんどが直営方式を採用しています。そして、設計・施工にかかわる責任は、その工務店が負う形になっています。
対応策2 工事の管理体制をチェックする
住宅は、建築にかかわる様々な種類の工事を組み合わせて、現場でつくり上げるシステム的なオリジナル商品です。工事の種類は、見積書の工事科目に記載されている、仮設工事、基礎工事、木工事といった科目にほぼ一致しています。
一般の木造住宅では、10から15ぐらいの職種(工事科目)に分かれており、工事の進み具合に応じて、各職種がそれぞれの工事を受け持ちます。このことは、工事の種類ごとに専門・分業化されていることを意味します。専門・分業化を別の言葉に置き換えると、一種の下請け化といえます。そうした分業・下請け化と施工ミスの関係をチェックすることが必要です。
下請け化というと、責任体制に問題があるのでは、といった疑念が起こりますが、それは、下請け工事を管理、コントロール、チェックする施工業者の体制の問題です。事前に、どんな施工体制なのか、工事に対して注文や不満などを受けてくれる責任者は誰なのか、などをきちんと確認しておくことが重要です。
対応策3 設計事務所の監理業務を活用する
設計と施工を一括して行うケースでは、工事に対する“管理”は、内容チェックよりも工程コントロールにウエートが置かれているようです。むろん工事のチェックは何らかの形で行われていますが、時としては仲間意識によって甘くなることもあるでしょう。より厳しいチェックを求めるならば、第三者として設計事務所を活用することになります。
設計事務所は、設計業務のほかに監理業務を行っています。通常は、設計・監理を一貫して依頼しますが、工務店などの行う工事に対して、“監理”だけを依頼することも可能です。この“監理”は“管理”とは異なり、工事のチェックをメーンにし、しかも依頼主である建て主の立場に立って、厳正にチェックしてくれるハズです。
対応策4 「住宅性能保証制度」を活用する
住宅品質確保法では、「10年保証」とともに「住宅性能表示制度」も大きな柱として位置づけています(「Check Point11」参照)。この制度の利用は任意ですが、住宅の取得者にとって様々なメリットがあります。
例えば、(a)表示された水準の性能が引き渡し段階で確実に実現されるように、設計段階および施工・完成段階で性能評価を行う第三者機関(※)によってチェックしてもらえる (b)設計段階の性能評価書の内容を請負契約の内容に含めることができ、施工業者と約束している性能が明確になる(仮に性能が確保されていない場合には補修等を求めることが可能)など、“工事ミスが起こるのを防ぐ”のに効果的といえるでしょう。
※ 国土交通大臣の登録を受けた住宅性能に関する評価機関のこと
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