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●自宅のバリアフリー化で税金を軽減
定率減税の廃止や住民税の負担増など、このところ税金をめぐる話題は、頭が痛い話ばかりです。しかし今回は、平成19年度に新設された「税金が安くなる制度」をご紹介します。その制度は、「バリアフリー改修促進税制」といいます。
これは、自宅をバリアフリー化するためにリフォームを行い、その費用をローンでまかなった場合、一定の条件を満たせば「所得税」と「固定資産税」を軽減してくれる制度です。一定の条件とは、たとえば所得税の場合であれば、50歳以上の人や要介護認定(要支援認定でも可)を受けている人、65歳以上の親族と同居している人などが、30万円を超える改修工事を行うことです。公的介護保険などから、自宅改修の補助金を受け取った場合には、補助金を差し引いた金額が30万円を超えていなければなりません。
バリアフリー改修促進税制の対象となる改修工事の例を、いくつか挙げると、
* 階段の傾斜を緩くする
* 浴槽の高さをまたぎやすい、低いものに換える
* 和式便座から洋式(座式)便座に変更する
* 手すりをつける
* 家の中の段差を減らしたり、段差をなくす
などが代表的です。
●所得税では最高5年間、軽減措置が利用できる
改修工事がバリアフリー改修促進税制の条件に該当した場合、年末のローン残高の200万円までは残高の2%が、200万円を超えて1,000万円までは、残高の1%が所得税から控除されます。控除期間は、いずれも最長5年間。具体例を用いて、軽減される所得税額を計算してみましょう。
たとえば、条件に該当するバリアフリー工事を行い、年末のローン残高が300万円だったとします。この場合、
200万円×2%=4万円
100万円×1%=1万円
となり、両者の合計額となる5万円が、所得税から控除されます。バリアフリー改修促進税制の場合、減税効果の高い「税額控除」(計算された金額が所得税からそのまま差し引ける)が採用されていますので、5万円がそのまま所得税の減税額になります。
ただし、軽減されるのは自分が納める、あるいは納めた所得税の一部になります。所得税を払っていない場合は軽減される所得税もなく、算出された金額よりも所得税額が少ない場合は、支払った所得税額が減税の限度額になります。
●翌年の固定資産税も3分の1カット
次は、固定資産税の軽減について説明します。固定資産税の軽減を受けられるバリアフリー改修工事の例は、所得税の場合と同じですが、要介護認定(要支援認定も可)を受けている人や障害をお持ちの方以外で、対象となる人の年齢は65歳以上となります。所得税の50歳以上と比べると、年齢は高めになっています。
バリアフリー改修促進税制で、固定資産税が軽減される条件に該当した場合は、改修工事を行った翌年の固定資産税が、3分の1減額されます。たとえば、年間の固定資産税額が12万円の場合、4万円減額されて、固定資産税は8万円になります。ただし適用になる広さは、100平方メートル相当までです。
なお、バリアフリー改修促進税制は、所得税は平成19年4月1日から平成20年3月31日まで、固定資産税は平成19年4月1日から平成22年3 月31日までに行ったバリアフリー改修工事が利用の対象になります。この制度を利用するためには、増改築を行った増改築等工事証明書などの書類が必要になります。そのため、実際にリフォームに取り掛かる前に、必要な書類を調べておくことをお勧めします。
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