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母に子を戻す

 『出典』小林登志子『シュメル−人類最古の文明』:中公新書
     『メソポタミア世界』
    http://www.orient-matsudo.com/kobayashi-shumel.htm

 『出典』小林登志子『シュメル−人類最古の文明』:中公新書
     第五章・「母に子を戻す」
        ・「徳政」と法の起源
        ・世界最古の「徳政」
        :152・153頁

 次に紹介するエンメテナの王碑文は市民に

 「自由」アマギを与えたことを伝えている。

 アマギは字義通りには「母」アマに子を「戻す」ギであることから、

 本来あるべき姿に戻すことを意味するので、「自由」と翻訳されている。

 この碑文は世界最古の「徳政」を表したものとされる。

 以下にその王碑文の一部を引用する。

 ラガシュ市に自由を確立した。

 母を子に戻し、子を母に戻した。

 B債務からの自由を与えた。

 そのときエンメテナはルガルエムシュ神のために

 バドティビラ市に彼の愛する神殿、

 エムシュ神殿を建て、再建した。

 ウルク市の子(=市民、以ド同じ)、

 ラルサ市の子、パドティビラ市の子の自由を確立した。

 イナンナ女神にウルク市を返し、ウトゥ神にラルサ市を返し、

 ルガルエムシュ神にエムシュを返した。

 エンメテナ、イナンナ女神の言葉に従順な者、

 彼の(個人)神はシュルウトゥル神である。

 この王碑文が示すように、

 エンメテナ王は神殿落慶の慶事に奴隷解放をおこなっていた。

 また、初期王朝時代ラガシュ市の最後の王であったウルイニムギナ王の王碑文にも

 「ギルス(つまりラガシュ)の王権を授かったとき、その自由を確立した」と、

 即位の慶事にさいしても奴隷解放がおこなわれたことが、書かれている。

 さらに、前22世紀頃にラガシュ市を支配したグデア王は、

 ラガシュ市の都市神であるニンギルス神を祀った

 エニンヌ神殿落慶を祝賀して一時的な奴隷解放をおこなった。

 彼の主人(=ニンギルス神)が神殿に入った日から七日間、

 女奴隷は女主人と同等であり、男奴隷はその主人と並んで立った。

 「徳政」 は『旧約聖書 「レビ記」第二五章八−五四節などに見られる

 「ヨベルの年」につながっていく。

 「ヨベルの年」とは、

 七年ごとの安息の年を七回経た後の50年目の年のことで、

 この年には全耕地が休閑地とされ、売られた土地は戻され、負債は免除され、

 イスラエル人の4奴隷になっていた者の解放が定められていた。

 現代のサミットのような国際会議の場で、

 キリスト教が広く浸透している欧米先進国が、

 アフリカの発展途上国の負債を棒引きにしようといった

 発言が出る背景には「ヨべルの年」のような考え方があり、

 さかのぼればシュメル社会にいたるのである。

 『参考』

 ウワイト(倭人)ウバイド
 http://matmkanehara-momo.blogspot.com/
        
 オリエントより日本への遷都:『言語復原史学会:加治木義博』
 http://bloghistorygallary.blog10.fc2.com/blog-category-11.html

 シュメル−人類最古の文明:『小林登志子』中公新書
 http://bloghistorygallary.blog10.fc2.com/category9-20.html
 http://blogs.yahoo.co.jp/matmkanehara/folder/1602066.html

 古代オリエントの地名一覧
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E4%BB%A3%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%88%E3%81%AE%E5%9C%B0%E5%90%8D%E4%B8%80%E8%A6%A7#.E3.82.A4.E3.83.A9.E3.83.B3.E9.AB.98.E5.8E.9F

 メソポタミア神話
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%BD%E3%83%9D%E3%82%BF%E3%83%9F%E3%82%A2%E7%A5%9E%E8%A9%B1

 古代オリエントの用語一覧
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E4%BB%A3%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%88%E3%81%AE%E7%94%A8%E8%AA%9E%E4%B8%80%E8%A6%A7  

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