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ブラッド・・第二弾。
B.の解釈 〜 スリラーで完結しなかったマイベイビーと「僕」とビリージーンの物語―
という文脈の中で読む場合。 マイベイビーVSモラルなき美女たちと〔僕〕のトライアングル物語。
MJにはこのテーマを展開する構想が当初からあったのでしょう。 ビリージーンの系譜といえる、悪女たちは、続くアルバム、Bad, Dangerous, Blood on the dance floor で 名を変え、姿を変えて、現れます。 彼女たちは、マイベイビー〔僕の良心〕に対する〔悪徳〕の化身、というメタファー。。。
ウィラさんが随分前に提唱していた解釈で、MJの作品を包括的に見ていったら、 やはり一番しっくりきます。両者を読み替えてもぴたっと意味が通るので、 ここでは良心VS悪徳というパラダイムを踏襲してます。 欲望のまま自己中心に振舞う華やかな悪女たち。
一方のマイベイビーには、名も与えられず、どんな姿、声なのか、ヒントすら語られていない 〜密やかな存在。ビリージーンが放つ〔光〕によって、その存在を感じられる〔陰〕みたいです。 肉体の感じられないマイベイビーに、なかなか共感しずらいのですが、 〔良心〕はむき出しに見せるものじゃなく、ひそかに心の奥で育まれるもの、だからでしょう。 クリスチャニティに代表されるような伝統的な愛を、マイベイビーに誓っていた〔僕〕。
時は経ち、社会の腐敗に染まるように、男は〔悪徳〕の誘惑に負け、 〔マイベイビー=良心〕は去ってしまう。 男は結局のところ、〔良心〕を心のプリンシプルに育てることが出来なかったようです。 現実から逃避するために、インモラルな恋愛ゲームに走り、 心の灯台を失った男はどうなってしまうのか。。。 組曲:ブラッドオンザダンスフロアー
(Suite: Blood On The Dance Floor)の始まりです。 *余談〜思い出: 組曲といえば、一時期ファンだったゴダイゴが、
日本で始めてのロックオペラを彼らのデビューアルバム、新創世紀で発表した。 1976年7月のこと。「6曲からなる組曲・新創世紀は世界初のロックオペラになるはずだった。。。 クィーンが〔オペラ座の夜〕を発表するまでは。。。」そんな談話を雑誌で読んだ記憶がある。 2006年にオリジナルメンバーで再結成した彼ら。「2007 TOKYO 新創世紀」コンサートでは、 この組曲が大編成されて、ロックオペラとして演じられた、という。
悪徳の誘惑に〔僕〕は必死に抵抗します・・・。
〔ビリージーン〕
ぼくはいつも人から言われていた。
自分の行動に気をつけて
女の子たちを泣かせるんじゃないよ、ってね。
母親も僕に忠告した。恋愛には注意しなさい。
慎重に行動しないと嘘もほんとにされてしまうよ、と。
彼女は僕に近づき、側に立った。
香水の甘い香。
あとはなし崩し。
彼女は僕を部屋に呼んだ。
〔ダイアナ〕
Diana Walked Up To Me, She Said I'm All Yours Tonight
At That I Ran To The Phone Sayin' Baby I'm Alright
I Said But Unlock The Door, Because I Forgot The Key,
ダイアナは僕に近づき、
〜今夜私はあなたのものよと言った。
僕は走っていき電話をかけた。
〜ベイビー、僕は大丈夫だよ、でもドアの鍵は開けておいて*。
鍵を忘れたんだ。
*ドアをアンロック―どんな誘惑も振り切ってすぐ家に帰らなきゃならない状況を作る。
危ないですからね。 〔デンジャラス〕
あの娘はとても危険
僕は神様に祈らなくてはいけない
欲望がどれだけ人を盲目にするか、わかってるよ
今夜はひとりで眠れない
今夜マイベイビーは出て行った
僕は立ち直るまで、どうしたらいいのだろう
君の存在、君のたくらみ
君はマイベイビーを傷つけた
そして事は起こった。
彼女は僕に触れた
見知らぬ女の唇
蜂の巣のような滴り
彼女の口は油よりも滑らかだった。
でも彼女の心や言葉は両刃の剣のように鋭かった。
でも僕はそれが嫌いじゃなかった。
それは危険なものだったから。
・・・と男は神様へのお祈りもむなしく、ついに、悪徳の虜になります。
物語りはブラッド・・へと展開され、〔僕〕はマイベイビーを失ってから、
枷が外れたかのように、夜毎ナンパ。スージーと出会い、 軽いノリで恋愛ゲームに夢中だったようです。その結果、妊娠したスージー。 彼女の行動は狂気に満ちたストーカー。 モラルのない愛の結末は・・・こうなるんだよ、と語り手(MJ)はモノローグでオーディエンス(僕=YOU=オーディエンスに転化されている)に語り掛けます。。。 君はスージーの思うがまま
スージーは君の友達じゃない
ごらんよ7インチの深さで君を傷つけたのは誰だい
ダンスフロアーに血が流れている
ナイフには血
君の運命はスージーに握られているんだ
スージーは当然の報いよ、と言う
〔スーパーフライシスター〕
That is what they’re telling me
Push it in Stick it out
That ain’t what it’s all about
愛はもはや昔の姿ではない
世間はそういうよ
押こみ、立たせろ。
愛はそれが全てじゃないのに。
Hee! I can’t believe the things I see
なんてことだ、僕は目の前で起こっていることが信じられないよ。
そして、〔目の前で起こっていること〕は、爆発するラップ、SHOUT(過去ログ)で、
思い切り歌われています。 We're disconnected from love, we're disrespecting each other
Whatever happened to protecting each other
Poisoned your body and your soul for a minute of pleasure
But the damage that you've done is gonna last forever
Babies being born in the world already drug addicted and affiliated
Family values are contradicted, ashes to ashes and dust to dust
The pressure is building and I've had enough
僕たちは愛を忘れ、他者への尊敬を失っている。
お互い助け合うという気持ちは、どこへいってしまったのか。
肉体も魂も毒された、ひと時の快楽のために。
でもそのダメージは永遠に続く。
この世に生まれでようとする赤ん坊は、既にドラッグ漬け。
家族の価値は否定され、それは何世代に渡って繰り返されるだろう。
プレッシャーは増幅するばかり。僕はもううんざりだ。
〔愛〕はSEXだけじゃない、〔愛〕の原点に戻ろう、と〔僕〕の物語を通して訴えます。
組曲ブラッド・・で伝えられることは、次の一節に集約されるのでは。 心の中にある愛で、暗闇を照らし光に変えよう、と。 Shoutの〔ブリッジ〕
How can we preach, when all we make this world to be
Is a living hell torturing our minds?
We all must unite, to turn darkness to light
And the love in our hearts will shine
世の中これでいいんだ、と皆が思っている。一体どうやって目を覚ませ、というんだ。*
(* 〔悪徳〕に満ちた心を、どうやって信仰に導けばいいのか?という意味でもある。)
生き地獄が僕たちの心をさいなんでいるのだろうか?
僕たちは皆ひとつになって、暗闇を光に変えなきゃいけない。
そうすれば心の中の愛が輝くだろう。
さて、マイベイビー〔=僕の良心〕は〔僕〕の元に戻ってくるのでしょうか??どんな姿で??
物語はYOU ROCKMY WORLD (インビンシブル)へと続きます。。。
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