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THRILLER
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ビリージーンとマイ・ベイビー
4シーズンめ突入。第一弾です。今日も長いよ。
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プロデューサーQが語るアルバム・スリラー制作の舞台裏。デッドラインも押し迫り、プレッシャーのなかQの必殺仕事人振りが冴える!
クインシー自伝より。
Qはマイケルを「スメリー」と呼ぶ。マイケルがある曲やビートを気に入った時、それを「ファンキー」というかわりに「スメリージェリー(Smelly Jelly)」とよぶからだった。
スリラー制作と同じ頃、映画E.T.のストーリーブックとサウンドトラックも平行して進められていた。アルバムの制作期限まで2ヶ月あまり。すべては超高速で進めなくちゃならない。ロッド・テンパートンたちの作品600曲を聴き、中から1ダースあまりを選んだ。それでもロッドは自分のオリジナル曲33曲をさらに持ち込んできた。完全なデモ版に仕上げ、曲のタイトルもそれぞれ10〜25ほども用意していた。
マイケルもマシンのように曲を書く。OFF THE WALLでは3曲。THRILLERでは4曲。BADで6曲。Qはマイケル版 “My Sharona” を書くようにもう何ヶ月もうるさく催促していた。業を煮やしたQはマイケルの自宅に行き、言い放った。
「スメリー。もうあきらめるんだ。汽車はもう既に駅を発ったんだ。」
「クインシー。この曲を聴いて欲しいんだ。でもまだ完全じゃない。ボーカルも全然いれてないんだけど」
ふたりはすぐにマイケルのスタジオに入り、エンジニアを呼び、ボーカルを重ねていった。それがBEAT IT。
レコーディングのデッドラインまで押し迫ったある日。ロスのウエストレーク・スタジオで仕事をしていたQたち。カリフォルニアの健康そうな女の子が外を歩いていた。スタジオの窓は通りに面してミラー仕上げになっている。(注:中から外は見えても外から中は見えない) 彼女はドレスを頭の上まで巻き上げ、その下は何もつけていないようだった。ロッドとブルースとQの3人は目を見張った。プレッシャーの真っ只中。3人は窓辺にぼんやりと立ち尽くしていた。振り返ってマイケルを見た。彼は敬虔なエホバの証人の信者だったから、コンソールの後ろに隠れていた。
覗き見をしていたのはこの二人と・・・
ロッド・テンパートン。
最後のミックスと修正とダビングに取り掛かる。サンプル版の提出期限当日の朝9時までかかった。3つのスタジオを使用し、マイケルのビリージーンのボーカルに最後の修正を加えた。そしてブルースが生ドラムの最終録音に魔法を加えた。
Qはエディ・バン・ヘイレンを別の小さなスタジオに連れて行った。そこには彼がソロギターを演奏する為に2つの大きなギブソン製のスピーカーと1ダースのビールが用意されていた。その同じスタジオではBEAT ITのベースラインをグレッグ・フィリンゲインズのミニ・シンセサイザーの音とダビングする(注:つまり、ベースラインとシンセは同じ音符(notes)で録音されている) 作業が行われた。
ブルースはこのリズム・トラックを16トラックテープで録音し、それからデジタル録音をしたいと考えた。あの「贅沢なアナログのリズム音」を得るために。Qたちはそのやり方を 「太い足にタイトスカート」と呼んで多いに気に入った。ブルースはマスターテープを作成してもらう為、そのテープを持って業界最高の技術を持つバーニー・グランドマンのスタジオに出掛けた。
その間、Qはマイケルを自宅に連れて行き、書斎のカウチに寝せて毛布をすっぽりかぶせた。9時から3時間仮眠させ、12時にまたスタジオに戻らなくてはならない。 これから産声をあげるアルバムのサンプルを試聴するのだ。スタジオではラーキン・アーノルド (エピックレコードの黒人音楽部門のボス) がシャンペンを開けながら、最終サンプル盤が届くのを首を長くして待っていた。
その瞬間がやってきた。ロッド、ブルース、スメリー、スメリーのマネジャー二人、そしてQは座ってテスト盤に聞き入った。しかしそれはめちゃくちゃだった。最高の出来の曲と演奏とボーカル、ミックスと音のダビングの結果得たものは「24カラットの音の“ウンチ”」だった。スタジオは震撼となり皆退散していった。
たくさんのものを詰め込み過ぎたのだ。ラジオで目立つには大きくて肉太のグルーブと音が必要だ。だから片面28分のレコードになってしまった。現実的にビニール盤は19分が限界なのだ。
マイケルは滂沱の涙・・・。最終ミックス盤のデッドラインはその日の午後。ラーキンに
「この状態ではレコードは出せない」
プロデューサーQはそう宣言した。彼らは2日間の休暇をとり、続く8日間でひとつひとつ曲のミキシングをやり直していった。ロッドはTHE LADY INMY LIFEから1バースをカット。スメリーはBILLIEJEANの長いイントロを短くすることにしぶしぶ同意。そうしてようやくアルバムは完成した。
THE GIRL ISMINE―こんなに時間がかかっているのに、シングルリリースはこれだけ?とメディアで言われ始めていた。(注:次のシングルカットを時間を置かずに出すことが彼らの戦略であった。) THE GIRL IS MINE は導入部にすぎないんだよ。「燻製の鰊(red herring)」 (注:人の注意をメインのものから逸らすために使われるもの) に過ぎないんだよ。― 続くシングルのビリージーンとビートイットが並んでチャートのトップを占めたとき、ようやくそのことを証明した彼らであった。
追記:
スリラーのために集められた綺羅星ミュージシャンたち。「黒帯のマスター級」の実力を持つ彼らとは友人というだけでなくマフィアのような強い絆をもつ家族のようなもの。
Rod “Worms” Tempertonークラシカル音楽家の直感力をもつソングライター。美しい旋律と対位法の才能。
Bruce "Svensk"Swedienー音楽エンジニアのグル。50年代からの知り合い。カウントベイシーとの仕事仲間。
Greg "Mouse"Phillinganesーアーティスティックなキーボード奏者。
Jerry Heyー怪物君みたいなキャラのトランペッター&アレンジャー。
Louis "Thunderthumbs"Jhonsonーフェンダーベース担当。Qのバンドのツアーメンバー。
Jhon"J.R.".Robinsonーバークリー音楽大学(Qが一時在籍したボストンのBerklee大学)の同窓生。ドラマー。
Paulinho Da Costaーブラジル出身。パーカッション担当。
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