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リシャフト顛末記
事の発端は6年前胃癌の宣告を受けた事に始まる。
胃の2/3を切除し胃癌の経過は順調であったものの、目眩症、胆嚢炎、内腸骨動脈瘤など次から次へ新しい病気に見舞われ、4年間で何と13回もの入院を繰り返した。
当然今迄あった筋肉のほとんどが抜け落ち、昨年ゴルフを再開した時は1ラウンドを廻る体力さえ失せ、飛距離とは云えぬくらいの惨憺たるもので、人の身体の移ろいの早さに驚き、失望した。
現在は週に1度は練習所に通い、月に1度のラウンドをこなしているが、こちらが思う様には筋肉の回復は無く、必要な筋肉の喪失と加齢のために今迄出来ていたスイングすらおかしなものに変わり果ててしまっている。
今井純太郎プロに出会ったのは丁度このような悩みの最中にあった頃だった。岐阜在住の今井プロにFacebookやメールなどでスイングの矯正を受け、何とかラウンドをこなせるようになったとは云うものの、今迄のスコアとは桁違いの惨憺たるもので、一時はゴルフを諦めようかと思いつめた事もある。
始めの頃は練習所で4,5球も打てば背中に痛みを覚えていたものが、近頃はそのような事もない。多分練習しているうちに知らぬ間に必要な筋肉がつき始めたのではなかろうか。
それにしてもドライバーの飛距離一つとっても180ヤードも飛ばぬ状態では勝負にならぬ、これではアマチュア女性の平均飛距離ではないか。そこでドライバーだけでも何とか200ヤードくらいのキャリーを回復したいと考え、とあるシャフトメーカに相談した。
相談窓口のメールにリシャフトの件を書いて送ると、すぐさま当社のフィッティングへお越しくださいとの事。恐る恐る尋ねてみると何やらP.C.やカメラなどを設置した薄暗い試打室があった。
数本のクラブを2,3球ずつ打った結果、私のヘッドスピードが31m/sec、球の初速は45m/secと云う事が判明し、シャフトはR3と云う診断結果が出た。そこで今迄のいきさつを簡単に述べ、何とか200ヤード回復の手立てはないものかと尋ねてみたが、それは無理です、と云うにべもない返事。
確かに親切で丁寧な対応ではあったが、この一言でこの会社のシャフトの選択を断念した次第。
捨てる神あれば拾う神ありで、家の近所にアオキゴルフと云うゴルフ工房がある。以前は平塚のマツオゴルフに通い詰めたが、残念な事に店を畳んでしまったので、クラブを相談する手立てを失ったままだった。何となく立ち寄ったこの工房の主、山本さんのクラブに対する見識の高さに感銘し、早速この件に関する相談を持ちかけてみると、現在大手のシャフトメーカーはより強力な強いシャフトばかりに目を向け、老人、女性、子供などの弱者に対する研究開発を怠っているとの話。そこで進められたのがコンポジットテクノ社のレッドゾーンベネフィットというシャフト。早速試打クラブを借りて練習所に直行した。
確かにシャフトの弾きは良い、ただ単に柔らかいだけの代物ではない事くらいは素人の私にも解る。飛距離は簡単に15ヤードほど延びた。これなら自分のヘッドに差し替えて少し振り慣れれば200ヤードキャリーも満更夢ではなくなるだろう。工房に取って返し、自分のドライバーに差し替えてもらったのがこの写真。
練習所で試打クラブを振り回していた時に気付いた事だが、クラブやシャフトが変わるとそれまでのスイングに変化が起る事に気がついた。つまり今迄固めのシャフトを力づくに振り回していたものが、柔らかめのシャフトに変わった事によって手で振り回さず、腰の回転によるスイングに変化する、つまりシャフトの撓りが感じられるようになって初めて上体のリラックスが実現できるようになった、と云う皮肉な結果を体験する事ができた。
いよいよ明日は差し替えてもらった自分のドライバーで球を打ち今井プロに診断してもらうためのビデオ撮影に取りかかる。練習所に足を運ぶ度に筋肉の増強やフォームの改善が実現していく楽しみ、これこそゴルフ道楽に尽きるのではなかろうか。
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