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ライブを観に東京へ行ったり、一泊で剪定講習会に行ったりで、りんご畑に出るのはほぼ一週間振り。 現在のりんごはもちろんまだ蕾の状態。 春にはこれがはじけて花が咲き、秋には真っ赤なりんごになる。 今は剪定(せんてい)作業の真っ最中。 質の良いりんごがたくさん実るように、そして作業もしやすいように、木の「体調」を見ながら 不要な枝を切り取る大事な作業だ。 りんごの木がどのような一生を送るかはこの作業に大きく左右されるが、どのように切るかは 園主によって様々で、りんご生産者にとっては職人としての技術が試される部分でもあり、 それだけにやりがいのある作業だ。 他の同業者もそうだと思うが、僕はこの作業が一番好きだ。 時間にも余裕がある時期で、一人でじっくりと考えながら一本一本切っていく。 自分の作品を作っていくという感覚に近い。 職人としての僕はまだまだ若造の類に入り、一本の木を切るのも人の何倍も時間がかかる。 僕の父は「師匠」としては心の広いほうで(笑)、僕がりんご家業を継いで3年目ぐらいから 一人で剪定をする事を勧めてくれた。 りんご仲間の話を聞くと、10年近くやっていても未だに全ての剪定作業を親と一緒にしている、 とか、なかなか一人で切らせてもらえない、という事も多い。 生産者それぞれの考え方があるのでなんとも言えないが、自分が職人として何十年も育ててきた木を 新米に預けるなんてなかなかできない事だと思う。 一歩間違えば数十年かけて作ってきた木がとりかえしのつかない状態になったり、最悪の場合は木が 死んでしまう事もある。 それもあって、後継者が一人前になるまでこの作業は一緒にやるものだとか、そんなの関係なく 相談しながら一緒にやったほうが早くて確実だという考え方の人も多いかもしれない。 父親と祖父と3人一緒で常に剪定しているという者もいる。 しかし剪定は自分一人でやってみなければ分からない事が多い。間違った事をすれば秋にははっきりと 結果が出る。初めは失敗をして当然。それがなによりの勉強になるし、そのためなら多少の犠牲は しょうがない、というのが父の考え方だ。大げさに言うなら、剪定は師匠よりも「本人」である りんごの木に教えてもらえ、という事か。 現在は一部の園地を僕が担当しているが、失敗を繰り返しながらも毎年確実にレベルアップしている (と思う)。父が剪定しているところよりも今年こそは絶対いいりんごを獲ってやるぞ、とひそかな 野望を抱きながらがんばっているところだ。 そんなわけで楽しい剪定が一週間振りに再会。よーしやるぞー、とはりきって鋸(のこぎり)を 振り回していると、遠くから「おとーさーん!」と娘たちがソリを引いてやってきた。 あ、今日は祝日だ。 まあしょうがないか、とかなり長めの休憩。しばし一緒にソリに乗ったりして遊ぶ。 娘たちが遊んでいるのを横目に作業を再開するも、かわいい笑顔を見ているとついついカメラに 手が伸びてしまう。結局仕事よりも休憩の方がだんぜん長い(笑)。 できることならこの季節が少しでも長く続いて欲しいなー。
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