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八重山教科書問題で文科省が失ったもの
<問い>
文部科学省は、竹富町が協議会答申どおりの採択を行わない場合、教科書無償給付の対象としないと表明し、その姿勢を最後まで貫いたが、文科省はそのことによって大きなものを失ったのではないか。
<答>
文科省の対応で最も是認しがたいことは、竹富町が協議会答申どおりの採択を行わない場合、教科書無償給付の対象としないと判断したことである。なぜなら、文科省は、これまで教科書無償を、憲法第26条第2項の「義務教育は、これを無償とする」という規定に基づくものであると説明し、財務省の「有償化論」に対する唯一の反論の根拠としてきたからである。
文科省は、竹富町が答申に従わない場合、無償措置法が適用できず、無償給付の手続きを行うことができないとの法解釈をとった。しかし、文科省は、そのような法解釈によって、これまで主張してきた「無償は憲法上の国民の権利」を自ら反故にした。竹富町の行為が仮に法律違反――私自身は違反行為だとは認識しないが――だとしても、そのことと憲法上の国民の権利を同列に置いてしまった文科省の見識は疑われても仕方がない。
結局、文科省の対応については、文科省自ら国の無償給付の原則を崩し、市町村に財政負担を強いたとの見方ができる一方、市町村が財政負担さえすれば、その市町村は市町村単位で自由な採択が認められるとの解釈もできるのである。
文科省としては、3教委に対して、「地教行法と無償措置法の2つの法律を満たせ。そのためには何としても協議して統一教科書を決定せよ。協議会答申と全員協議の有効性についても3教委が協議して決定せよ。」と指導・助言すべきであった。八重山教科書問題の対応によって文科省が失ったものはあまりに大きい。(Kosuke)
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2012年10月15日
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