松原動物病院 獣医奮戦記

大阪府松原市の松原動物病院から発信中!!獣医の視点と奮闘を記します!!

去勢と避妊

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先日、我が飼い犬「かまぼこ」を避妊しました。
 
私は獣医なので執刀し、助手に神吉先生、看護士二人をサポートにつけ
 
万全の体制で行いました。(注意:いつもどおりです・・・)
 
天満の動物病院で手術をしましたが、順調に終わりホッとしてます。
 
 
 
この子は大学から里子にもらわれてきた子で
 
出産経験があるため、腹腔鏡の避妊は行わず手術を開腹でしましたが、
 
まあ、なんといっても
 
腹腔内脂肪多いっ!!
 
ってことに尽きますね。
 
 
 
別に、太ってるわけじゃないんですよ。普通の体格なんですが、
 
手術に関して言うと非常にやりにくい。血管が見えにくい。
 
やっぱり、若い頃(1歳未満ぐらい)に避妊をすべきだなぁと感じました。
 
若いと脂肪が少なくて手術が行いやすく、安全性が高まります。
 
 
 
 
ただ、手術後には多くの患者が太ります・・・。
 
「避妊手術のあとは太りやすくなるから注意しましょうね!」
 
と、手術後に指導していますが、半分は太ってしまいますね。
 
フードの量を減らすように指示しているのですが、
 
忘れてしまうのかもしれませんね・・。元気だと忘れてしまいますよね。
 
うーん、手術後はダイエットフードをサンプルでわたして
 
続けるように指導してみましょうか。太って欲しくないですしね!!
 
 
 
 
どうも、手術後は体内の脂肪代謝システムが変わるらしく、
 
脂肪の燃焼効率が落ちてしまいます。さらに食欲が旺盛になることが
 
多いので、太るという結果になってしまいます。
 
うーん、
 
与えるな! 
   過剰なカロリー 
          不健康
 
といったところでしょうかね。
 
 
 
 
先日、動物は避妊後は更年期障害にならないのですか?
 
精神的に不安定になりそうなんですけど・・・・。と相談されました。
 
ど、どうなんでしょうか?獣医としては問題ないと思っていますが、
 
私が診察した子は、性格が大きく変わった子はいません。
 
食欲が上がることはありますが・・・。我が愛犬「かまぼこ」も変化ナシ。
 
どうなんでしょうかね?聞いてみたいものです。
 
イメージ 1
ちなみに、皮膚炎も持病で持っているかまぼこちゃんです。皮膚病も管理してあげないとなぁ・・・。
 
 
 
 

精巣の腫瘍

去勢をすると精巣がなくなります。

精巣の腫瘍の予防率としては100%ですね!

普通、精巣が腫瘍化してくると、見た目でも触ってみても

巨大になってくるので、普通はすぐに気がつきます。

時々、左右の睾丸の大きさを比べてみてください。差が大きくあるなら異常の可能性も・・・。


ただ、精巣の腫瘍で一番怖いのは

気がつかない間に病気が進行してしまう

という状態です。実際に精巣腫瘍で命にかかわるような病気になるのはこのパターンですね。


飼い主さんは、たいてい

「いつのまにやら足の付け根にできものが発生したんです。これは何ですか?」

という主訴でいらっしゃることが多いです。

カルテをよく読んで、

「去勢はしていますか?」と質問すると、「してない」という。

さらに、睾丸を触ると、(ん?どうも片側しかないな・・。)

となると、疑わしいものが

停留精巣(陰睾)

といわれる異常になります。


☆精巣と腫瘍☆

精巣はもともと体内で発生し、

出生後に陰嚢(玉袋)移動してくるのが正常です。

この過程に異常が発生すると、体内の途中で精巣が留まってしまい、

ずーっと気がつかれないという状況になってしまうのです。

そのまま放置しておくと、停留精巣の場合、腫瘍化する可能性が通常の9倍高くなる

報告されています。

停留精巣は犬全体の7%未満であり、チワワには多く発生する傾向があるようです。

停留精巣から発生した腫瘍は女性ホルモンを生産するセルトリ細胞という部位が

腫瘍化しやすく、脱毛や乳腺の発達などの身体的変化をもたらすもことが多いようです。

注:雄でも女性ホルモンを少量生産している器官があるのです!!

☆解説終わり☆


あまり転移をしたりすることは少ないタイプの腫瘍なので

去勢をすれば良化することが多いですが、転移があると治療は難しいかもしれないですね・・。



患者の犬も、無事去勢を行なって、病理検査(細胞の診断をする専門機関)で腫瘍の悪性度判定を行い、

問題なし!!とのことで、治療終了になりました。よかった、よかった!!


去勢をすると、ホルモン関連の病気の予防が可能となります。

これまでにお話したもの以外に会陰ヘルニアという非常につらい病気も予防効果があるようです。

病気になってからでは費用も危険性(年齢的麻酔リスクなど)も上がります。

病気になりにくい体を作るという意味では、手術を考えても良いかもしれませんね。

去勢をすると予防効果が認められる病気があります。

前立腺過形成と精巣腫瘍です。

(他に会陰ヘルニア、肛門周囲腺腫も男性ホルモンと関連が指摘されています)

☆解説☆前立腺過形成

犬で多い病気で、猫ではみかけない病気です。
精巣から分泌される男性ホルモンの影響で前立腺が大きくなってきます。

去勢をしていない中年以降の犬で、血尿や尿の切れが悪いなどが主な症状です。
飲み薬で男性ホルモンの影響を抑える方法もあるのですが、一時的な効果しか得られません。
(男性ホルモンはずっと分泌され続けているから、薬で抑えるのが難しいです)

☆解説終わり☆



前立腺過形成は時々痛みを伴うことがあるようで

特に老齢の犬で、なにが原因かわからないけど腹痛がある場合などで

見受けられるように感じます。まあ、加齢なんですが。。。


死ぬわけではないので、そこまで深刻な病気ではないのですが、

老年期になると麻酔の危険性などで充分なコントロールできなくなることがありますね。

痛くて鳴き続ける老齢犬を見たことがあります。ちょっと辛そうでしたね。


人間でも同じように前立腺肥大は発生するようですね。

残念ながら前立腺ガンは去勢では防げません。(ガンが防げれば最高なんですが・・。)

ホルモンが影響とか、そういう問題ではないみたいですね。


ちょっと痛そうな病気、「前立腺肥大」でした。

次は精巣腫瘍のお話をすつもりです。

更新遅くなって、申し訳ないです。マメに書けるよう頑張ります。

去勢 目的論

去勢は多くの病院で行われる処置です。その目的とはなんでしょう?




1番はじめに考えられるのが、生殖能力を奪う目的です。

犬の多頭飼育の家庭では、気がつくと交尾しており妊娠してしまったということが時々発生します。

猫で外出させる猫では必ず実施して欲しい手術です。(野良猫の過剰繁殖抑制のため)

本当に野良猫で拾われる猫が猛烈に多いです。

餌だけ与えるのも良いとは思えません。餌を与えるなら、世話もしてあげてもらえないでしょうか?




2番目には問題行動の矯正があります。

犬では放浪行動の抑制効果が90%でみとめられ、他にも尿のマーキング60%、雄同士の攻撃行動75%、

マウンティングの減少が80%で認められるという報告があるようです。


実際には問題行動の持続時間もかなり関係しており、(脳が学習する?)

問題行動が始まった直後でないと、なかなか効果は認められないように感じます。

また、問題行動矯正には生活の見直しが必要となることが多く、

不適切な動物との関係は一朝一夕では解決しないと思われます。


小さい頃から、コマンドトレーニングやボディタッチなどを通じて

適切な関係を構築することのほうが、問題行動を矯正することよりも

よほど簡単であることを知ってください。予防が大事なんです!!



可愛いペットだからこそ、始めが肝心です!!がんばってトレーニングしましょう!!!




話がそれましたが、猫では問題行動抑制は重要です。

マーキングを抑制する効果が高いからです。

猫のマーキングは激烈な臭いを発するため室内飼育の場合は必須となることが多いようです。

ケンカする頻度も低下するようです。


よく、性格は変わりますか?と質問を受けますが、

基本的には変わらないと思います。急に弱々しくなったというのは見たことがありません。

性格は大人しくなるかと思ったら、変わらなかった。というお話はよく聞きます。



あと、なかなか実感が湧かないと思いますが、ホルモン性疾患の予防という側面があります。


それに関しては、また次の機会につづきを書きます・・。

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