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自賠責保険 脳損傷の後遺障害認定見直し 画像所見なしでも「高次脳機能障害」

2011年3月4日   提供:毎日新聞社

自賠責保険:脳損傷の後遺障害認定見直し 画像所見なしでも「高次脳機能障害」

 国土交通省は交通事故で負った脳損傷について、自動車損害賠償責任(自賠責)保険の後遺障害認定を4月から見直す方針を決めた。MRI(磁気共鳴画像化装置)などの画像で損傷が確認できない場合も、自賠責の「高次脳機能障害」として認定することを可能にする。症状が分かりにくいためこれまでむち打ち症などと診断されてきた軽度外傷性脳損傷(MTBI)の患者らの後遺障害等級が見直されるケースが増えそうだ。【伊澤拓也】

 関係者によると、国交省は、医師による高次脳機能障害の認定条件について、MTBIの患者が漏れることのないよう明確化し、保険会社に渡す書類などの記載方法を修正。損害保険料率算出機構は4月から、新たな認定の条件を適用して審査を行う。

 自賠責では「MRIやCT(コンピューター断層撮影)による画像所見が必要」と定め、異常がない場合は一般的に脳損傷と認められなかった。しかし、交通事故被害者や担当医師から「画像で発見できない損傷もある」という指摘が相次ぎ、国交省は10年9月に同機構内に外部委員会(座長・大橋正洋医師)を設置し、認定条件の見直しを検討していた。

 外部委の報告書は、画像診断を「発症直後などに撮影されることが重要」と記述。画像上の異常がないだけで脳損傷が形式的に除外されることを防ぐため「検査所見などを併せ検討されるべきだ」と結論付けた。

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 ■解説

 ◇患者の声が制度動かす

 軽度外傷性脳損傷(MTBI)を巡っては、世界保健機関(WHO)が04年に診断基準を報告した。米国などでは周知が進むが、国内には「軽度」の概念すらなく、患者の数も不明だ。自動車損害賠償責任(自賠責)の見直しは、国がMTBIを初めて症例として認めたことを意味し、事故を巡る民事訴訟や労災認定にも影響することは必至だ。

 制度を動かしたのは患者の悲痛な声だ。画像所見がなく、後遺障害を低く認定されるケースは全国で相次いでいる。手足のまひや注意力の低下などで仕事を続けられず、収入も失う「二重苦」に追い込まれる人もいる。

 04年12月に交通事故で左半身の自由を失った千葉県習志野市の男性(48)は、トラック運転手を辞めざるを得なかったが、自賠責の認定は最も低い14級(75万円)。男性は保険会社に異議を申し立て中で、自賠責見直しで高次脳機能障害と認定されれば9級(616万円)以上になるという。

 10年4月には長妻昭前厚生労働相がMTBIを巡る労災の診断ガイドライン作成を明言。同9月には、東京高裁が画像所見がない患者をMTBIを事実上認めるなど理解は広がりつつあった。

 一方、自賠責見直しで患者救済が予想される半面、保険金目当ての詐病の増加も懸念される。医師は従来以上に慎重な判断が求められる。【伊澤拓也】

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 ■ことば

 ◇軽度外傷性脳損傷(MTBI)

 交通事故や揺さぶり症候群、戦場での爆風など外部からの物理的な力で脳の神経細胞をつなぐ線維が微細な損傷を受けた状態。言語や記憶の機能が低下する高次脳機能障害や、手足のまひ、味覚や視力の低下などの症状を引き起こす。重度の場合と異なり画像に異常が見つかりにくく見逃されやすい。07年の世界保健機関報告によると、重度も含めた外傷性脳損傷(TBI)の患者は年1000万人発生し、9割は軽度と推測される




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