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(前半から続く)
ヴォーカル、熊田千穂さん。
小柄で可愛くて、明るく素敵な女性ですね^^
バックから聴こえてくるセクハラの味付けをしたギャグに、心身ともに大いに揺さぶりをかけられながらも、
それに屈せず、健気にヴォーカルを取るその姿は、感動的を通り越して、ある種の崇高ささえ感じられました。(笑)
歌う時の仕草とか、声を伸ばす時の表情とか、とっても絵になる方です。
サックスの横でリズムを取っている姿とか、色っぽいですねえ。目の毒ですよ・・・奥さん不在でよかった。
ジャズですね〜。ジャズ・ヴォーカルですね〜。大人ですね〜。
聴いていると、本当に熊田さんの掌の上で弄ばれている感覚に陥ります。
これだから、ジャズ・ヴォーカルは止められない!
あと、「ドラムから入って下さい」とか「ピアノで音をください」とか、
その曲全体を考えて、いろいろと指示を出されているのはさすがです。
これ、たしかアニタ・オデイの言葉ですが、
「ジャズ・ヴォーカリストは歌うだけでは駄目。
譜面が読めて、曲ごとの特徴を理解し、どう歌えば最も曲が生きるかを考える。
あらゆる面でバックの演奏者と対等に話ができなければ、ジャズ・ヴォーカルは務まらない。」
まさに言い得て妙なのですが、
熊田さんを見るにつけ、このアニタの言葉通りだなと気づかされます。
ジャズ・ヴォーカルは、そういう世界なんですね。
「リカード・ボサ・ノヴァ」でサックスが荒れ狂っていた時、
私の右隣で、コップに入った水らしき液体を飲まれていましたが・・・
あれって、ひょっとして日本酒だったりして・・・と考えていました。だったら凄いなと。
最後、お客の一人一人のほうをちゃんと見てくれて、
(私とも目を合わせてくれて)挨拶してくれました。嬉しかったです!
余談ですが、
私、いつも女性の足元を見てしまうのですが、
足元に気を使わない女性は、イマイチだなとか、勝手に思っているのです。
熊田さん、赤い素敵なペディキュアをされていました。
マニキュアは、というと、そんなに目立つ色は使われていない。
さりげないですが、女性としての格の高さを感じさせるポイントでした^^
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ベース、田中洋平さん。
この方の音だったら、アンプ不要なんじゃないかな、と思いましたね。
それほどの力強い音。まさにベース音そのものです。
本場でも強靭なベース・ラインを持ったベーシスト、多いですよね。
でもなかには勘違いベーシストもいて、自分の強靭な音の使い方を間違えている。
ピアノ以上に目立ってやろうという意識がミエミエのベーシストもいます。
田中さんの音は、強靭でいて、しかし、あくまでもサポートなんですね。
これがベースなんだ、と感じました。
バラード系の曲では、自分の左耳を思いっきり弦に近づけている。
自分の発した音を、振動と共に聴いているのでしょう。
ウッド・ベースを抱き寄せるかのようなその仕草。
まるで女の人を抱くかのようでした^^
ベーシストとして本当にベースを大事にしているような仕草でした。
大昔ですが、小学生の頃、習っていた音楽学校の
子供ピアノ・コンクールに出場したことがあります。
題目はバルトーク「子供のために」だったかな?
そりゃもう緊張してしまって、がちがちでした。
何とか弾き終わった後、控え室で先生に掛けられた言葉が、
「自分の弾いた音、よく聴いてたか?」でした。
そう言われてみると、全然覚えてない。
自分がどんな音を出したのか、まったく記憶に無いんです。
がちがちの緊張の中、ろくすっぽ音も聴かないで、
弾くだけで精一杯だったこと、先生は見透かしていたんですね。
自分の出した音を聴くのは、非常に重要なんです。
田中さんのベースを聴いていて、そう思いました。
そう言えば、ベースの弦の、とんでもなく下のほうも弾かれていました。
あの部分って、弦の張りがものすごく固いのですが、
あんなところからも音を出せるんですね。初めて見ました。
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ドラム、野村保さん。
こんな若造に挨拶までされてしまいました。恐縮です!
(若造とは言え、大台はクリアしていますけど)
相変わらず、コニー・ケイばりのブラシ・ワークで堅実です。
でも、「リカード・ボサ・ノヴァ」でのソロは凄かった!
これなんですね。これがジャズ・ドラムなんです。
ここが他のジャンルのドラムとの、大きな大きな違いなんですよ。
通常はブラシで静かに控えめにサポート。
でも有事の際には大爆発する。
いわば刀を抜くわけですな。さすがです。
わずかながらですが、サックスとのデュオになった時があって、
それがまた凄かった。
有名なソニー・ロリンズのブルーノートのアルバム「ニュークス・タイム」に、
テナーとドラムのデュオが1曲入っていますね。
ロリンズをバックから煽りまくるドラマー。そう、フィリー・ジョーです。
ケニー・ケイから一瞬でフィリー・ジョーに変身してしまうんですからね〜。凄いですね〜。
これ、夭折してしまった日本の天才ピアニストの言葉なのですが、
「ブラスが男、リードが女。そして恋の場所を提供するのがリズム・セクション。」
今回の場合は、テナーが(リードですけど)男、そしてヴォーカルが女。
恋のお膳立てを整えているのが、野村さん以下リズム面々です。
二人の恋(音楽)が不純な方向へ向かわぬように、バッキングで軌道修正するのが田村さん。
二人を落ち着かせるため、心臓の鼓動を鳴らしているのが田中さん。
そして、二人の恋が実るよう、包容力たっぷりに包んでいるのが野村さんですね。
で、昨日聴かせてもらったヴォーカルとサックス入りのクィンテット。
コンボとしてのまとまり、その集中力の高さ、心地よさなど、
主にどこに起因しているかと考えると、、、やはりコンボの要、ドラムだと思います。
会社に勤めているといろんな人間と一緒に仕事をすることになりますが、
こいつとだけは机を並べたくない、と思わせるような奴もいれば、
何かわかんないけど、こいつと仕事をやると、楽しくてしょうがないんだよな、という奴もいます。
後者のように感じるのは、だいたいその相手のスキルがかなり高いことが多いです。
ホーン奏者やヴォーカリストにとって、野村さんはどちらに分類されるのか?
言わずもがなですね。
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ということで、本当に素晴らしかった昨晩の演奏。
モダン・ジャズという音楽が好きでよかったです。
この演奏、本当にもっともっと多くの人に聴いてもらいたいですね。
次回も機会があれば、またお邪魔いたします。
もし、もし家内と違う女性を連れていたら・・・
見て見ぬふりをして下さい^^
熊村さん風ジョークで締めてみました^^
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こんばんは。読ませていただきました♪前回にもまして長く素晴らしい文章!知らない人にも雰囲気が楽しく伝わるようなその力には本当に感服します♪クレオパトラさんならではの相当マニアックな知識がなければ書けないレヴューですね。ありがとうございました!うん、早速他のメンバーにも知らせなくては・・!
2005/9/23(金) 午後 8:52
文章はナマモノですからね。記憶が鮮明なうちに書かせていただきました。それにしても素晴らしい演奏でしたね。
2005/9/23(金) 午後 10:00
こんばんは^^とても素晴らしい演奏だったようで、読んでいてとてもワクワクします。特に個人的にピアノに関しては少々ウルサイ(笑)のですが、クレオパトラさんのレポートを読んでいると、本気で向き合ってる様子が伺えて感動しました。ピアノは世間で思われている程優雅な楽器じゃありませんものね。onpuさん、これからもがんばって下さいネ。クレオパトラさん、この場をお借りして失礼しました^^;
2005/9/28(水) 午後 10:22 [ - ]
ロックで使用するキーボードなどはともかく、ことクラシックとジャズのピアノに関しては、白魚のような腕では絶対に良い演奏は出来ないんですよね〜。男だろうが女だろうが、鍛え抜かれた肩、腕、指が必要なんだと思います。
2005/9/28(水) 午後 11:03
あ・・plumさんありがとうございます♪え!?ピアノにウルサイ?どうしよう・・(泣)ていうかもしかしてご自身も弾かれるのでしょうか?クレオパトラさんが上手に書いてくださっていますが、実際には私は手も指も小さいしもっと上手く力を使わないと良い音が出ないように思います。クレオパトラさんの仰るとおり、白魚では絶対に不可能ですよね〜♪
2005/9/29(木) 午後 3:02