松下宏の見たクルマ、乗ったクルマ、会った人

東奔西走を続ける自動車評論家・松下宏が見た、触れた、乗ったクルマと、出会った人たちのほか、見た映画について随時書いていきます。

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久々に国沢光宏さんのブログを読みに行ったら、「松下宏さんのような原理主義者が無理難題をおしつけた結果、軽自動車が登録車のように豪華になってしまった」という趣旨のことを書いてました。あまりにも見当違いのことを言っているようなので、少しばかり反論しておきたいと思います。

国沢さんが何を言いたいのか良く分かりませんが、私が何か言ったところで、自動車メーカーのクルマ作りが簡単に変わったりしないのは、軽自動車に限ったことではありません。そんなことは百も承知でしょうに。

また国沢さんは何を勘違いしているのか、そもそも私は軽自動車を豪華にしろ、なんた言ったことはありません。静粛性や乗り心地を含めて快適性が高いほうが良いとは言っていますが、同時に「かつて軽自動車が豪華な方向に進んで価格が高くなり、ユーザーが離れたとき、低価格の初代アルトによってユーザーを取り戻したことを忘れてはいけない」ということも繰り返して言っているつもりです。

要するに、良いクルマを作って欲しい、それを安く提供して欲しい、と言っているだけです。

国沢さんは「横滑り防止装置やABSのために車両価格が上がる一方」だとも書いてますが、軽自動車を買うユーザーはリスクの高いクルマに乗っていろとでも言うのでしょうか。軽自動車のようにボディの小さいクルマは、万一の事故のときには乗員がダメージを受ける可能性が比較的に高くなります。(万一の事故に遭う確率は逆に低いのですが)そうしたクルマだからこそ、安全装備を充実させるべきというのが私の考えです。

安全装備はある面で価格アップにつながりますが、普及が進むことで価格が下がっていくという面もあります。

たとえば、ABSは私が1987年に買ったU12ブルーバードではオプション価格が18万円でしたが、今では軽自動車の一部にオプション設定されている価格が3万円程度です。

あるいは1993年に買ったアコードではSRSエアバッグのオプション価格がひとつ18万円もしました。セールスマンが隣に女房がいるときに「奥さん用はどうしますか」というので、左右のSRSエアバッグに36万円も払った覚えがあります。今はオプション設定の車種がなくなったので価格は分からなくなりましたが、オプション時代の終わりには確か3万〜5万円程度になっていたかと思います。

だから、安全装備は普及させてコストを下げ、全車に適用させていくのが良いのです。

ついでに書いておきますが、国沢さんの軽自動車の税制が優遇されているという言い方は当を得ていないと思います。軽自動車には規格の制限があり、その引き換えに税額が安くなっているだけですから、軽自動車は優遇されているわけではないのです。これは軽自動車業界では常識です。

登録車の自動車税や自動車重量税だって、排気量や車両重量で決まっているだけのことで、カローラの税額がクラウンに対して優遇されているとは誰も言わないでしょう。

最後に、国沢さんタイトルで言う「軽自動車の正義」が何を意味するものか良く分かりませんが、「小さくて軽くて燃費が良くて安いクルマには正義がある」「広くて静かで快適ならなお良い」「安全や環境への配慮は当然の前提だ」というのは、私のクルマに対する基本的な考え方です。特に20年間続けている日本カー・オブ・ザ・イヤーの選考では、一貫してこれらを判断基準としています。

13日は昼間のうちに少し原稿書きをして、夕方からは上野の東京国立博物館へ。開催中の特別展「空海と密教美術展」を見てきました。今年は国立博物館の年間パスポートをあまり利用していなかったので、頑張って通わなくては。

この空海展、大変な人の入りでした。上野駅から公園内を歩くときに妙にたくさんの人とすれ違うなと思ったら、そのほとんどが空海展を見た人の戻りの列でした。夕方ややの時間遅めだったので、入場するのに並ぶところまではいきませんでしたが、場内は大混雑でした。阿修羅展や日光・月光菩薩展のときよりも多かったような感じです。

それもそのはず、今回の空海展には50点以上の国宝が出品されていました。モノによって展示期間が異なるものもあるので、この日に見られたのは40点ほどでしたが、それにしても凄い数の国宝です。もちろんほかにも国宝級の仏像や書物などがたくさん(展示物の98.9%が国宝または重要文化財とのこと)出展されていて実に見応えがありました。9月25日までですので、興味のある方はぜひ。

夜は神保町で異業種交流の勉強会。この日はライター・編集者の小谷栄子さんを講師に、「腸は健康のカナメ」という健康とダイエットについての話を聞きました。聞いた話はいちいちうなづけるもっともな話ばかりなのですが、それを実践できるかどうかというと、これが難しい。食生活だけでなく、生活パターンまで変えなければならないからです。

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さて、
国沢氏を良識ある評論家と捕らえるか、
仕事も無くなりチン論で自己主張するしかない元評論家と捕らえるか、
降り掛かる火の粉を払うのとは、少々違うレベルの話になりがちですから、
あえて松下さんが、堕ちて行く事は無いと思います。

2011/9/14(水) 午後 8:58 [ oya*un*a*2001 ] 返信する

>>松下宏さん

はじめまして。

数日前、国沢氏のHPを見て、
松下さんのことを「原理主義者」などと云っていましたが、
国沢氏の言う「原理主義者」の意味合いは、
思考が古く凝り固まった人物という意味合いで、
つまり、決して良くない意味合いで私は捉えています。

他の人を、ましてや同業者である松下さんを名指しで
誹謗するというのは、自動車評論家として本来あるべき
理知的な論評から外れているのではないかと思います。

私は、文才も論破力もありませんが、
クルマの試乗インプレッション等の論評が理知的かどうかの
見分けくらいは付けられるつもりです。

むしろ、松下さんの論評は原理主義的ではなく、
わかりやすく、理知的であると思います。

思考が急進的且つ偏向的過ぎては、
読者からも信頼を得られなくなります。

これからも松下さんを応援しています。

2011/9/14(水) 午後 10:20 なおらいAAA 返信する

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>私が何か言ったところで、自動車メーカーのクルマ作りが簡単に変わったりしないのは、軽自動車に限ったことではありません。そんなことは百も承知でしょうに。

まさにこれなんですよね。
最近、そこの所を勘違いしてるインターネットの自動車ファンが多い様な気がしています。
まあ、本当にファンかどうかも怪しいんですが(商売がらみではないかと…)。
そして非営利だとすると、企業が自分達の指図通りに右往左往するのがストレス解消で面白いという所なんじゃないかと思います。
自分の場合はちょっとスタンスが違うんですが、この技術って前こんな不具合がありましたよね?とか、これって以前はこういう説明でしたよね、とか、そういうスタイルです。
それは、カーメーカーのぼったくりを丁寧に除去して、本当の意味で、車がどんどん良くなって欲しいからなんですね。 削除

2011/9/14(水) 午後 10:30 [ XXX ] 返信する

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松下先生を支持します。

ずっと先生のブログを読んでいれば、分かることです。

2011/9/15(木) 午前 0:37 Simomura_Koujin 返信する

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アルト。四半世紀前に中古を5千円で買いました。初代カプチーノも買いました。好きでした。私にとっては子どものためにとっておきたかった車でした。13日、朝刊。スズキの記事を読みながら泣いてしまいました。スズキ頑張って下さい。 削除

2011/9/15(木) 午前 1:17 [ プリン ] 返信する

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国沢氏の評論スタイルである、「Aを評価するのではなく、Bを批判する事でAを相対的に上位に見せる」というのがあります。
今回の松下さん批判は、自分の自動車評論家業界の地位を上げるため、松下さんを批判しているだけです。それも批判する内容は正確なものでなくてもよく、とにかく批判できれば良いという稚拙なものです。

以前、国沢氏は評論家として致命的なミス(V6と直4・ターボ有無)を犯したことを、松下さんに指摘してもらい記事修正したことがありました。そこまでしてくれる同業者などいないはずです。それを事あるたびに「原理主義者」と罵る。
このような方と無理に付き合う必要があるのでしょうか?付き合うと、松下さんの品位が逆に下がる気がしてなりません。
今回のように、定期的に反論する程度にとどめていただいて、あまり係わり合いにならないほうが良いかと思います。 削除

2011/9/15(木) 午前 7:24 [ tomo ] 返信する

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松下氏は大変お優しい方なのでしょうが、稚拙な人間を
相手にしていては百害あって一利なしと思います。
当人はやりとりしているつもりなのだから尚更報われません。
そろそろハッキリとさせた方のがかの人間のためとも思いますよ。

2011/9/15(木) 午後 5:08 [ ko1*ahj* ] 返信する

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>軽自動車には規格の制限があり、その引き換えに税額が安くなっているだけですから、軽自動車は優遇されているわけではないのです。

確かに1000cc車は1000ccに制限されているので1500ccより税額が優遇されています。
これは1000ccのほうが燃費が安いからのいう暗黙の了解があります。

一方、軽自動車はリッターカーほど燃費がよくないのに優遇されています。しかも常識ではありえない75%レスです。

これでも軽の制度は妥当といえますか?

2011/9/16(金) 午前 11:58 [ whomwhosewhom ] 返信する

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私も上記のとおり妥当ではないと思います。 削除

2011/9/16(金) 午後 0:10 [ ワゴンR ] 返信する

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軽を買う人はリッチではありません。それは私も地方が証明しています。別にエンジンとボディ、走りに魅力を感じている訳じゃない。好きで乗っている訳じゃない。仕方なく乗っているだけ。道路幅だって都会ほど狭くないし、周囲が60卻振僂覆里砲錣兇錣660佞離ルマに乗る。なぜでしょうか?
トラックだって60勸幣絅ンガン飛ばす地方で、その速度で衝突されればほぼ死。それでも「軽」に乗る理由。それは税金が安いからです。
そんな購買層にESCやABSも付けて値段をアップしても販売する意味が無い。というのが原理主義者という言葉になってしまうのかもしれません。20万のタタ・ナノでもいいんです。
排気量に関わらず、税金が一律一緒になるとそれが証明されると思います。その時は軽自動車の終焉ですけど。ESCもABSも保険として欲しい。けど、日本人は命よりカネなんですよ。そこまでの余裕を持っている考えの人は軽を買わないと思います。

イースもESCが選べます。けど無しで安いが欲しい層もいることを忘れないで下さい。それだから日本人はダメなんだ。と言われても、地方人は「命」を賭けて軽乗っているんですから(笑) 削除

2011/9/16(金) 午後 0:32 [ 那須与一 ] 返信する

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>燃費が安いからのいう暗黙の了解
それはあなたの脳内だけの了解事項。
1.6lのスイフトスポーツとランエボの燃費は全く違うが、税金は同じ。

税は優遇されているわけでなく、排気量で区分されているだけ。
軽自動車はサイズの制約もついているのでその金額が安くなっている。
それだけですよ。
例えば、同じ区分内でのエコカー減税は「優遇措置」と言いますね。

ちなみに、松下さんはこの税制について妥当か、そうでないかは記載していません。
国沢氏はこの「優遇措置」は妥当であると主張し、
これを改定すべきと主張する人間は「世間知らず」とまで言い切っている。
あなたの主張は国沢氏のサイトにすべきではないでしょうか?


>那須与一
そういう人間がいるからこそ、軽を含めた全車安全装備を標準にせよって話。
そんな人間の命でも大切で守るべきだというのが松下さんの主張。
価格のアップは普及によるコスト低下で賄う。
この程度のコストアップを嫌う層は中古車買ってください。
これを原理主義と言うなら、人命尊重原理主義。

>日本人は命よりカネなんですよ。
確かに国沢氏はカ 削除

2011/9/16(金) 午後 3:01 [ みつさ口 ] 返信する

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>金がナイから税金安い軽に乗る。

だけど軽って燃費悪いでしょ。今後もガソリン上がりますよ。
私だったら燃費のいいコンパクトの中古にします。
余裕がちがいます。安全性も高いです。

本当は全幅1600mmのコンパクトほしいですが
軽の存在で登場できません。
これも軽の弊害です。

タントなんて存在してほしくないw

2011/9/16(金) 午後 9:58 [ whomwhosewhom ] 返信する

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お二人を足して2で割れば素晴らしい評論家に…
乱暴ですね すみません <m(__)m> 削除

2011/9/16(金) 午後 10:06 [ わいわい ] 返信する

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私も松下さんの記事などに同意する部分が多いのですが、
以前ベストカープラス(2008年版)の対談で、
国沢氏がこの車(私も購入検討していたS社の軽)は「ぶつかった時に危険」だ、
「数万の差で安全な車が買えるなら評論家は指摘した方がいい」というのに対し、
S氏と松下さんのコメントには非常にがっかりした記憶があります。 削除

2011/9/17(土) 午前 10:24 [ apple ] 返信する

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まああまり相手にしなくていいのではないでしょうか。少し前にシートベルトを装着するのしないのなんたらをブログに書いていましたよね、なんというか見苦しかった。

私は松下さんのニュートラルな評論も、国沢さんのかつての趣味性の高い評論も大好きですが、この件はなんというか媒体を介してやる議論ではないですよね、対談でやっていただければ楽しいのでしょうが。

まあ真性かまってちゃん的な方なのでしょう、お互いの縄張り(サイト)で持論展開でなくて、ベストカープラスあたりで対談でもされたらどうでしょう。 削除

2011/9/17(土) 午後 9:09 [ キューブ改 ] 返信する

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個人的な見解です。
軽自動車が豪華になってしまった理由は、結局ユーザーがそれを求めているからだと思います。
ユーザーにとって軽自動車は結局足であり、たかが足に高い理由を払う理由はありませんし、田舎では複数台所有は珍しくありませんので、そうでないと維持できないということもあるかと思います。
正直、軽自動車で重要なのは車としての機能以外の部分ということなのだと思います。
だから排気量の上限が限られているにも関わらず、内装等を豪華にしてしまうものだから、重くて燃費の悪い車が出来上がってしまうのでしょう。
そういうふうに出来上がっているものだから、足はヨタヨタ、燃費は悪い、ぶつかれば大怪我は免れない、そんな車になっています。

そういうことを見ていると、本来の軽自動車の優遇からは外れているような気がしてなりません。

2011/9/18(日) 午前 1:53 [ 林 孝信 ] 返信する

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takanobuさま

スターレットやマーチなどは全幅1600のときは、軽の全幅は1400mmです。つまり軽より200mmは幅広の車格でないと、税金が軽に比べて数倍も高い小型車は勝負できないわけです。現行軽幅1480mm + 200mm幅のヴィッツやマーチしか登場しないことになります。

なお現行軽幅1480mmは初代カローラ並の全幅です。

2011/9/19(月) 午後 2:03 [ whomwhosewhom ] 返信する

まぁ、アレの方がいろんな意味で原理主義ですよね。相手にするだけ疲れませんか?

2011/9/19(月) 午後 9:42 [ ate*z*swg1*11 ] 返信する

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軽の税制優遇の話をしながら、松下氏にかまって欲しいだけの
国沢さん。
それだけの話だと思いますけどね。

松下氏はもっと議論を交わすに足る人物を選ぶべきでは
ないでしょうか

2011/9/22(木) 午後 7:50 [ ko1*ahj* ] 返信する

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いっそのこと、「エアコン、リモコンドアミラー、安全ボディ以外は、すべて注文装備」の自動車も良いと思っています。手動窓、シールドビームライト、昔は、そうでした。装備は、消費者が選べます。当然、「注文生産」です。 削除

2011/9/25(日) 午後 9:13 [ タイヤ君 ] 返信する

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