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今回は米国型経営の脆弱性として組織の非継続性を考えてみたい。 これまで書いてきた高すぎる配当性向や短期リターン志向と関連性の高い脆弱性のひとつだ。 まだ、米国が繊維業や鉄鋼業といった実業で実績を上げていた1970年代に米国企業で経営戦略を実践していた三枝匡氏(現株式会社ミスミグループ CEO)は当時の米国企業の組織上の欠点を次のようにまとめている。 1.短期での社員の退職 2.グループでまとまった社員の退職 3.いい加減な引継ぎ このような環境の中で米国企業の効率性は日本より2、3割不利であったと述べている。今の米国企業でこのような慣習が改善されているかというと、決してそうでもないようだ。実際、上司と部下が複数でまとまって退職し、数か月後には全員が競合会社で働いているといったことは、今の米国企業でもよくあるケースらしい。日本から見た場合、米国は契約に厳しい国というイメージがあるが、先日のAIG破綻時のボーナス問題でも見られたように、米国企業は社員の就業管理に極めて大雑把であることがわかる。また、引継ぎがいい加減であれば、社員のスキルや情報を満足に蓄積することができず、社員が交代する度にやり直すという、極めて非効率な企業風土を持っていることがわかる。 米国の経済アナリストが書いた「ナレッジマネジメント」関連の書籍はいったい何だったのだろうか。単にIT関連商品を日本に販売するためのプロモーションだったのかもしれない。 実際に日本国内でMAを経験してみると、財務上の整理は比較的容易だが、働く現場では、「人を商品として扱う行為」に関し極めて多くの労力が必要なことがわかる。それは日本の企業が法的にも心情的にも人員をモノのように整理しにくい風土であること、ナレッジの引継ぎにも相応の努力をすることなどが要因だ。 少なくとも、米国企業が日本企業より効率的だ、と安直に評価することは危険だということがわかっていただけると思う。 米国は資本主義というルールで成立している。そして、資本主義を辞書で引くと、資本家が労働力を商品として買う、と書いてある。仮に人をモノとして扱うことが資本主義であるならば、米国企業の社員の短期流動と非効率性は極めて容易に想像される。それが企業の長期的成長性を阻害するものであるならば、米国企業が効率的、というイメージは真実ではなく、それを証明するような出来事が今、目の前で起こっているような気がする。 参考文献:伊丹敬之 |
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外資系(この国ではアメリカ資本)はよく人事評価が日本と比べて公平というような理由で就職先に選ぶ人も多かったですが、上に行くほどボスの気分次第だったりしますよね。だから休日のボスのパーティに呼ばれるかどうかがその会社での出世に繋がるという日本でいうところの情実人事と変わらないですね。
また、以前に日本で最初にセブンイレブンの事業を立ち上げられた方がアメリカのセブンイレブン社に高いライセンス料を払って得た経営マニュアルに当たり前のことしか書いてなくて憤慨したというのを聞いたのを思い出します。
2009/4/19(日) 午前 5:09 [ comuen ]
はい、私も最近いろいろ調べてわかってきたことは、米国企業はデコレーションが非常に上手だ、ということです。それはあるとき、オバマの演説のようであり、あるときハリウッドの授賞式のようでもあります。お金儲けや金融は天才的だけど、モノづくりはできない、私はそういう米国の特徴がある民族と被ります。
2009/4/19(日) 午前 5:14 [ maybebabe234 ]
私の昔の勤務先の上司でアメリカの現地法人の指導に行った人がいますが、実際の職場やラインレベルだと日本の浪花節とそう変わらないといっていました。やはり日々、汗して働いている人が報われるような制度なり経済にしなければとつくづく思います。
2009/4/19(日) 午前 5:24 [ comuen ]
その通りですね。これまで資本主義と社会主義、それが両極のように語られてきました。大胆な意見ですが、そのどちらでもない日本型のシステムが必要だと思っています。労働力を商品として買う、そんな考え方の先に幸福などあるはずがありません。
2009/4/19(日) 午前 5:33 [ maybebabe234 ]
短期での社員の退職は、確かにものすごく非効率だと思います。
いい加減な引継ぎは…日本でもたまにありますよね><
人に因るところも大きいような気がします。
2009/4/19(日) 午前 9:57
ウチもいちお、自営でして・・^^;
よく言うけれども、やはり人は財産です。
もちろん、時に負の財産もいるでしょうが(笑、それも含めてどう使っていくかが力量の見せ所。
優秀な人材ほど自分の価値を知っていて、他に流れていきます。それを止めるのは、給与を多くするのか?そればかりでは会社の体力も持ちません・・。
これまでの日本は、その流出を「終身雇用」で支えていた。これにより人件費の過剰な上昇を抑えていた。では、他の方法は・・?
いずれにしても最後は「愛社心」という古めかしく聞こえるような言葉や「仕事へのやりがい」というありきたりなところへいきつのかな・・と思いました。給与以外にモチベーションを上げる「何か」がなければ、非効率的な人材の流れや過剰な人件費の上昇は止まらないと思いました。
2009/4/19(日) 午後 0:59
yossyさん
いい加減な引継ぎ、確かに日本でもよく見かけますね。
そういう部分で経営者の社員に対する姿勢がはっきりわかります。表向きかっこいいことをホームページに書いていても、そこでその企業の経営の本質が見えます。
(たった今きんぴらごぼうを自分で作って食べたところです^^ ありがとうございましたv)
2009/4/19(日) 午後 1:38 [ maybebabe234 ]
あいさん
そうですよね。あいさんは当然経営者ですよね。
私も答えはありきたりなところになると思っています。お金の部分では、社員持株制度の大幅な改善。社員にどんどん経営参画意識を持たせて株式も分与するような方法を試しています。
それはそれとして、みんなで長き河を渡ろう、みたいな価値観は再構築されないとと思っています。挑戦しがいのあるところですね^^
2009/4/19(日) 午後 1:44 [ maybebabe234 ]
はじめましてです。
失礼ながらつぶやきです。
しかし日本人も弱くなっているんですよね…
苦労やしんどい事はしたくない 責任は持ちたくないなど…
過剰な効率主義は反対ですが 給料安くても頑張って自分の給料を勝ち取ろうって人材も減っています。
2009/4/19(日) 午後 3:40 [ 極楽蜻蛉 ]
極楽蜻蛉さん
経営に関しては、私は前向きに考えてやっていこうと思っています。
確かにお金以外の部分に魅力を感じて職業を選択する人は少なくなりました。けれども、チームワークの良さ、ものづくりの秀逸性はなくなってはいません。強いままです。チームワークもITでやってみる。ものづくりも作るものを変えてみる。給料ではなく、自社株を持たせてみる。そういう新しい環境のセットが今必要なのだと思っています。環境がそろってくると、絶対に日本の強みは戻りますね、私はそれを今確信しています。大丈夫!明るくいきましょう。
でもこれ経営の話で、政治は別ですよ(苦笑)
2009/4/19(日) 午後 3:59 [ maybebabe234 ]
米国は・・・というか、多分他の国もそうですが、人材も会社の質も玉石混交なんですよ。日本は人材も会社も高いレベルで粒揃い。でも飛び抜けた奴は育ちにくい。問題は逸材を早期に見いだし、特別な訓練を受けさせることが今の日本では難しいことです。残念ながら、それを意図しているように見えるいわゆる「お受験」はその役割をはたしていません。
世に伯楽あり、然る後、千里の馬あり。千里の馬は常にあれども、伯楽は常にはあらず、です。
このような大きな時代の変革期には、どうしても「善意で舗装された道」からあぶれるものが出てきます。幕末の浪人もそうです。例えばニートやネットカフェ難民の中から、維新の志士を見いだせるか。世の名伯楽の眼力の見せ所ではないでしょうか。
そして、得てして「善意で舗装された道」は地獄に通じているのです。
蛇足ですが、現代の維新の志士に必要なのは剣術ではなくIT技術だと思います。
2009/4/20(月) 午前 4:38
この70年代の後、日本は後進国から脱却し日本アズナンバーワンの時代を迎えることになります。が、その時の自信の基に作られた「善意で舗装された道」が今、とてもリスキーな道になっていることも確かです。護送船団方式の行き着く先が幸福だという神話はもう崩れているのでしょう。2000年頃から自らの得意分野を見失い米国追従という道を選択してしまいました。
が、若い頃米国の経営も経験した大企業の経営者の方の中には「しばらく米国さんにおつきあいしておくか」というしたたかなリーダーもいるようです。が、秀逸なものづくりの宝庫であった中小企業はボロボロです。若い世代、IT化、新たな中小企業像あたりが、キーワードかもしれません。
2009/4/20(月) 午後 11:48 [ maybebabe234 ]
現在の経済の仕組みを勉強させていただけますか?
宜しければお気に入り登録させていただきたいのですが、かまいませんでしょうか?
傑作ランクリ☆
2009/4/23(木) 午後 5:50
cocoaさん
ありがとうございます。できれば、友だちがいいんですけど(笑)
↑
ずうずうしい(笑)
2009/4/24(金) 午前 1:13 [ maybebabe234 ]