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譜めくりといえば、殆どがデュオを含める室内楽です。
これまでに、コンサートでの譜めくりは、何回か経験しました。
大スター級のアーティストの譜めくりも、やったことはあります。
五線譜に、音符でない三角の記号とか、波線とか、
全休符の代わりに「5 seconds」「10 seconds」という秒数が書いてある楽譜も見たり、
なかなか面白い勉強ができます。
また、バルトークの難解なヴァイオリンソナタでも、指使いも注意書きも、全く記入しないで、
綺麗な状態の楽譜で、ステージに上がっているピアニストもいたり、
逆に、練習を積み重ねた痕跡の残る、シワシワになった楽譜を使うピアニストも。
本当に、いろいろなピアニストがいらっしゃるものだ、と感心します。
自分が譜めくりをする時は、ピアニストの視界に入らないくらいに、後ろに下がります。
全部を細かく見ることはできないですが、追っていく程度なら大丈夫です。
却って全部が細かく見えると、演奏中の僅かなミスが気になってしまうことがあります。
ハプニングは、誰にでもあります。大アーティストでも。
ハプニングのない演奏会の方が、少ないと思います。
本当に大切なのは、ハプニング等の障害を超えて、伝えるべきことが伝わること。
譜めくりとしては、その大切な目的が成就できるためのお手伝いに徹します。
さて、椅子から立ち上がり、楽譜のページに指をかける際には、
自分の体がピアノの前面に付かないよう、ピアノの舞台後方側に回るのですが、
私は背が低いので、なかなか手が届かず、実はいつも爪先立ちになっています。
特に右足は、宙に浮いている状態です。
私は小学生並みの身長ですから、見た目は悪いと思います。
髪の毛は短いのですが、ステージで触らないように、前髪を留めます。
意外と怖いのが、自分が立ててしまう可能性のある音。
靴音、立ち座りの際の椅子の軋む音。
そして、自分のお腹の鳴る音。
くしゃみ、咳、鼻水。
靴や椅子は、予め選んでおけばよいし、
空腹にならないよう、食べておけば、これらのいくつかは回避できます。
ただし、最近の椅子は高く、私の場合、足が床に届かないので、
浅く腰掛けるように心掛けます。
問題は、風邪をひいてしまった場合。
先日の譜めくりで、もろに風邪だった私。
前日まで大丈夫だったのが、当日の朝、咳、鼻水、鼻声、くしゃみ、腹痛まで。
微熱もあり…とはいっても交代はお願いできない。
鼻水を頑強に止める薬を服用し、鼻の下が赤くならないティッシュを購入。
リハーサルでは、失礼ながらも、しょっちゅう鼻をかんでいました。
加えて、空腹からではない、腸の動く音の心配。
幸い、腹痛の程度の割に、音が立たずに済みましたが、やはり心配の種になりました。
ひどい鼻声に関しては、自分は喋る訳ではないので、心配の対象とはなりませんが。
本番のような緊張感のもとでは、咳や鼻水等の症状は消える、とは聞いたことがありましたが、
今回は違って、何回も何回も、出そうな咳が込み上げてきて、こらえるのが辛かった。
しかし、楽譜を見落としてはいけない、そして、身を硬くして咳を我慢しなきゃいけない、
加えて、ピアニストのドレスが意外と広がっていて、こっちが裾を踏んじゃいそうで、
本当に怖かった譜めくりでした。
それでも、私の風邪に気付いたのは、室内楽メンバーのチェリスト一人だけ。
スタッフも、気付かなかったとのこと。
ピアニストも、当日は気付かなかった、と。
迷惑をかけずに済んでよかったです。
自分も弾く者なので、どうして欲しいかを感じ、それを譜めくりに実行しています。
譜めくりのプロではありませんが、一応経験者としての仕事として務めます。
今回、譜めくりも体調万全でないといけない、とつくづく感じた次第でしたが。
そして、譜めくりをすると、
私自身も、舞台で演奏し、室内楽のメンバーと緊張感を共有したい、と思うのです。
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今晩は、お疲れ様でした。
ところで譜めくりというのは、通常どのような方がなさるのですか?例えば、まゆゆさんが譜めくりを依頼するのは、お弟子さんですか?
何でも知りたがりの、とうとん。
2015/12/2(水) 午後 9:57
とうとんさん、ご質問の件でございます。
譜めくりの多くは、ご自身も現役の演奏者(の卵も含む)、あるいは演奏経験者です。
私が譜めくりを必要とする時、自分で探すか、または主催側に用意をお願いします。
ツアーの場合(ツアーなんて滅多にないんですが)、現地に譜めくりを連れて行くことはできないので、現地でお願いするのですが、やはり用意できず、仕方なくマネージャーがやったことはあります。
最近、音大に進んだ元生徒を、研修を兼ねて譜めくりに使うことが増えてきました。
あるべき譜めくりの形は、よく論ぜられますが、実は現場の緊張感と読譜の勉強、そしてプロフェッショナルな世界への憧れの芽生えなど、学ぶことの多い仕事です。
2015/12/4(金) 午前 2:04
譜めくりの仕事の緊張感や気遣い、勉強も当然必要だし、
演奏会の一体感も感じられる意義のある仕事ですね。
実際、譜めくりは演奏者にとってはありがたいですものね。でも、音にこれだけ神経を使うのですね、大変だ。
2015/12/8(火) 午後 9:37
すてさん、体調不良で伏せていまして、コメント遅れてすみません。
仕事で舞台に上がるのは、本当に嬉しいものです。学びとポケットマネーの両方を得られるので。
ただし、譜めくりのノウハウを問われるのは、日本だけかも。日本は気配りの文化なので、譜めくりは気を配って当たり前なのだと感じられています。他の国の譜めくりは、もっとおおらかで、邪魔な程ピアニストに近いところ座っているのは、YouTubeでも確認できますね。
2015/12/13(日) 午後 4:37