挫折・失敗に負けないための
ポジティブ心理学
日本は最長s年に厳しい社会だ
挫折や失敗から立ち直ろうとしても
さまざまな壁にはじき返される若者が増えている
ポジティブ心理学の第一人者である島井哲志教授に挫折や失敗に負けない為のヒントを伺った
ーーーーそもそも ポジティブ心理学とはどういう学問なのでしょうかーーーー
心理学と聞くとカウンセリングなどを連想する人が多いように困難な状況にある人たちからの側面から心をとらえるイメージが多かったように思われます
その理由として 心理学の興味が心の弱い部分に向いていたことがあります
例えば 二度の世界大戦は その残虐性から心のダメージに苦しむ人々を生み出しました
そうした研究で心理学が発達してきた面も大きいのです
ーーーーこれまでの心理学はネガティブな側面を中心とした心理学が
主流だったのですねーーー
心の働きはネガティブな面に限られたものではありません
朝起きて晴れ上がった青空を見て 清々しくなる気持
困難な仕事をやり遂げた充実感
親しい友人と心が通じ合った時の満たされた思い
私たちは日常経験の中で 心のポジティブな側面が生きがいや幸せをもたらして
くれることを知っています
このような心の側面に光を当てるのが21世紀にはじまったポジティブな心理学なのです
私は心理学の立場から心身の健康を図る健康心理学を専門としてきました
その中で心のポジティブ面を探求する必要を感じポジティブ心理学を研究するようになったのです
楽観主義の学び方
ーーーーーポジティブ心理学と聞いて まず思い浮かぶのが楽観主義・楽観性です 楽観主義の観点から挫折や失敗をした時に立ち直るためのヒントはあり ますかーーーーーーー
楽観主義はポジティブな特性の中でも 中核になるものです
楽観主義者とはこれから自分にはよいことがおこるだろうと予測する人たちです
そのような人は たとえ挫折や失敗をしても次は必ず旨く行くと信じ挑戦することが
できます
それはなんとかなるだろうと考え 何もしない人ではありません
今 若者の雇用情勢が深刻なことは対sかです
将来を悲観的に捉える人は少なくないでしょうが
まずは人間そのものが本来 楽観的であることを知ってもらいたいのです
どのくらい自分が楽観的かを調べるテストをしたところ
日米ともおおむね
4人のうち3人が「非常に楽観的」「いくらか楽観的」との結果が出ています
ーーーーかなり多くの人が自分のことを楽観的だと評価しているのが意外です
すると どういうところで楽観的か悲観的かが分かれていくのですかーー
楽観主義研究で著名なセリグマン博士の有名な実験があります
逃げられない状態においたイヌに電気ショックを与えて行くと次第にイヌは逃げようとしなくなります
その後に 今度は別の場面で簡単に逃げられるような状況におきます
すると 電気ショックを与えられても イヌは逃げようとしません
これは無力感を学習したからです
人間でも騒音で実験したところ 同じような結果が示されています
同じ場面では何をしてもダメだということを 経験を通して学ぶのは不思議なことではありません
しかし驚くべきことにたとえ違う場面でもなにをしてもだめだと言う思い込みが出てしまうと言うのです
つまり自分が無力だと言うことを学習してしまうと絶望的ではない場面でも
手も足も出なくなってしまうのです
ーーーーー挫折や失敗を重ねた人間は悲観的になりやすいと言うことですか
それはなんとも無力感を覚える結果ですねーーーーー
安心して下さい
楽観主義も学習することができるのです
ある場面でうまく出来たという成功経験をすることで楽観性を持ち
全く別な場面でも諦めることなく 挑戦できるようになるのです
また良い出来事や悪い出来事の原因をどう説明するのかを練習することで
楽観的になることができます
たとえば大事な試験で失敗した時に
自分は生まれつき能力がないという原因によると考えてしまえば悲観的になります
一方 たまたま意地悪な問題だったから失敗したのだという原因と考えれば
楽観性を高められると言うのです
ーーーーーなるほど
説明スタイルの違いで楽観的にもなり 悲観的にもなるのですねーー
続きます