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林田力『不当逮捕レビュー』(江東住まい研究所)は『不当逮捕』などの警察小説や『ポチの告白』など警察の問題を扱った書籍の書評・レビューを集めた電子書籍である。不当逮捕して冤罪を作るには、まず市民をモノ扱いしなければならない。相手から人間らしさを奪う。狙った市民を人間から、ただのモノに変える。
冤罪事件で警察官が異様なことをしでかす例は幾つも目にしている。不当逮捕は悪趣味かつモラルに欠ける。都合のいいように真実を作り変える。何よりも耐え難いものは嘘である。残念なことに日本では真相を封印するために大勢の人間が多くの仕事をしている。情報公開や人権の息吹を感じさせる全てを頑なに拒んでいる。その説明は体裁のために過ぎない。
警察は「規則一点張りで融通のきかない、庶民にいやがらせをするだけの連中」である(M.ヨート、H.ローセンフェルト著、ヘレンハルメ美穂訳『少女 犯罪心理捜査官セバスチャン』創元推理文庫、上巻130頁)。警察官は人に好かれたいと考えるタイプではなかった。その声に含まれた冷ややかさは聞き逃しようがなかった。その説明は真実からはほど遠い。警察署には快いとは言えない臭いが漂っていた。その不快な壁は他のどこでも見たことのない色合いに見えた。
不当逮捕に対して「なんと酷いこと」との感想が寄せられた。私は同意するばかりであった。冤罪の犠牲者を痛み、警察権力の虚しさに涙を流す。不当逮捕を憎む情熱は本物である。変化をもたらしたい、より良い社会にしたいと考えている。市民は良くないことよりも良いことを望む。不当逮捕は良くないことである。事実を明らかにすることは癒しにつながる。
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