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熊谷殺害事件の遺族が2018年9月14日、埼玉県警が不審者情報を適切に周辺住民に提供しなかったことで妻と娘2人が犠牲になったとして、埼玉県に約6400万円の損害賠償を求める訴訟をさいたま地裁に起こした。遺族は「3年経った今も、事件当時の出来事やこれまで家族と過ごした日々を思い出す。1日を過ごすのが辛い。これからも事件を風化させたくはない」と話す(「熊谷6人殺害事件から3年 遺族の男性「事件を風化させたくない」/埼玉県」テレビ埼玉2018年9月16日)。
埼玉県警はメンツを優先して住民に教えなかった。埼玉県警が防災無線や防災メール、パトカー拡声器で対応していれば起らなかっただろう。警察不祥事に際してのコメントは、お決まりの遺憾である。「大変申し訳なく、責任を感じております」と言えないのか。
警察不祥事では問題そのものに加え、隠蔽体質や発表の遅れも問題になる。情報公開の遅れは和歌山県警巡査の拳銃紛失にも見られる。和歌山県警の警備部機動隊の20代の男性巡査が2018年9月14日、和歌山市内を走行中の警察車両から実弾入りの自動式拳銃1丁を路上に落とした。安倍晋三首相らが移動する際の車列を警備中だった。
和歌山県警は翌15日午前2時半に記者発表し、公表の遅れを認めて謝罪した(「首相車列警備で拳銃落とす 和歌山県警、公表遅れ認め謝罪」共同通信2018年9月15日)。警察の発想は悪意のある人が拾う可能性を考えて情報公開を伏せていたとなるが、住民の立場では尚更、住民に注意を呼びかけるべきである。公務員の常識は民間の非常識である。近くで金物屋を営む男性は朝にニュースを見るまで、状況を知らなかった。「恐ろしい。知らせるのが遅すぎだ」と憤る(「「まさか拳銃とは」住民驚き 和歌山県警発表は6時間後」産経WEST 2018年9月15日)。
制服警官ならば拳銃には紐が付いており、落とすことは考えにくい。落としたのは恐らく私服警官だろう。形式的な処分ではなく厳重な処罰が必要である。拳銃を発見した市内の自営業の男性は朝日新聞の取材で「管理をしっかりしてほしい」と憤った(「拾った拳銃、おもちゃかと 警官に渡すと「あ、これや」」朝日新聞2018年9月18日)。警察は拾った方にお礼は言ったのだろうか。変な疑いをかけるなど失礼な態度をとっていないだろうか。親方日の丸の公務員感覚が甘えを生んでいる。
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