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林田力
東急不動産消費者契約法違反訴訟原告。『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者。希望のまち東京in東部共同代表

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訪問介護事業と生活支援サービス事業を比較します。スケールは大きく異なるところです。訪問介護事業は法によって人員基準が定められており、最低でも常勤換算2.5人以上が定められています。これでは一人親方的な起業ができません。

これが事業計画を考える上で最大のネックになっていました。従業員の給料を払うために売り上げを拡大しなければならないという本末転倒の議論になります。これに対して生活支援サービス事業は一人からでも始められます。スモールスタートが可能であり、ここが大きな利点です。

メリット・デメリットは、まず上記のスケールの点があります。介護事業のメリットは準市場であるため、顧客の購買力以上の市場規模があることです。デメリットはメリットの裏返しになりますが、規制産業であり、上記の人員基準はじめ様々な規制があることです。自由な価格設定やサービス設定もできません。

生活支援サービス事業のメリットは自由市場です。全てが自由です。但し、介護保険を当たり前と考える介護保険利用者から見れば割高の料金に映るでしょう。

訪問介護事業のメリットともデメリットとも評価できる点として、専門化している点です。様々な資格を持つマルチスキル要員には宝の持ち腐れになります。マルチスキル要員は生活支援サービス事業の方が活躍の場が広がります。

ランニング・コストは生活支援サービス事業の方が少なくて済みます。どちらも労働集約的な事業であり、人件費が最大の固定費になります。訪問介護事業は事業規模に関わらず、人員を維持しなければならず、これが大きなランニング・コストになります。

どちらも車の所持・移動は考慮していません。江東区内の移動は自転車で可能です。一方通行の道も多く、車移動は慣れていないと大変です。

ユーザーは訪問介護事業では基本的に介護保険の被保険者になります。規制産業であり、顧客を選り好みしてはいけないことになっています。ユーザーとの初期チャネルはケアマネージャーや病院です。このチャネルの確保が課題です。これが市民カフェでの共通の認識になり、ヒアリングが必要との結論になりました。

これに対して生活支援サービス事業では介護保険の被保険者以外もユーザーになります。高齢者にも限りません。ユーザーが直接選ぶため、選ばれる事業者にならなければなりません。訪問介護事業もユーザーが事業者を選ぶ建前ですが、ケアマネや病院の紹介の影響が大きいことは否めません。ここは9月28日の市民カフェで議論することですが、チラシのポスティングになるのではないかと思います。

「成長産業なのに、薄利である」との指摘は正しいです。これは訪問介護事業が規制産業であることが原因です。報酬が画一的に定められており、利益率を高めるにはコストカットするしかありません。人員基準など画一的な規制に適合させるために事業規模とは不釣合いなコストが要求されます。

生活支援サービス事業も労働集約的な事業である点で、薄利になりがちな点は否めませんが、規制産業に比べれば大きな違いがあります。

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都民ファーストの会街頭演説会が2017年5月27日(土)11時15分から11時45分まで都営新宿線・船堀駅南口で開催された。弁士は小池百合子東京都知事、上田令子東京都議会議員、田の上いくこ元東京都議会議員。司会は星京子豊島区議会議員。

最初の弁士は田の上元都議である。田の上元都議は自分の子どもの待機児童問題を語った。体験談はリアリティーがある。田の上元都議は民進党公認候補であったが、離党して都民ファーストの会の公認候補になった。そのことで毀誉褒貶があるが、自身の経験から改革の必要性を痛感したならば良いことと思う。

次の弁士の上田都議も自分の子どもの待機児童問題を語った。保育政策は一丁目一番地とする。加えて劣悪な環境で猫が飼育されていた墨田区の猫カフェの問題を都議会で取り上げ、業務停止、登録取消にしたことも話した。ペット引き取り屋のような動物虐待が社会問題になった時期であり、大きな成果である。上田都議は「改革は改革したことがある人しかできない」と断言した。

最後の弁士の小池知事は自民ファーストの都政ではなく、都民ファーストの都政にすると主張した。以下のように女性政策、保育政策に力を入れた。

日本の半分は女性なのに女性の力を活かせない。働く意欲を持つ女性が会社を辞めなければならない。女性の問題を一つ一つ丁寧に、時には大胆に解決していかなければならない。東京ドームのような巨大な保育所を作っても仕方がない。細かいことを一つ一つ解決していく。

私は今回の話を聞いて小池知事を素晴らしいと感じた理由を再確認した。小池知事以前も保育問題などを声高に唱える政治勢力は存在した。しかし、それらは画一的な解決策を押し出すばかりで、仮にそれが通ったとしても個々人の困ったことが解決されるような現実感を得られにくかった。

問題を抱える人は個別的なニーズがある。待機児童問題では土日の保育が必要な人がいる。保育料が割り増しでもいいからピンポイントで保育を求めるニーズがある。画一的な制度設計ではカバーしにくい問題である。

小池知事の「一つ一つ丁寧に」という話からは個別の問題に向き合う姿勢を実感する。「東京ドームのような巨大な保育所」が否定的な例として出されたが、集権的・集中処理的な制度を押し付けても上手くいかないことを物語る。
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林田力『東京外環道と東急不買運動』(枕石堂、2017年5月3日)は東京外郭環状道路の事業承認に対する異議申し立てについての7回目の意見陳述を収録する。意見陳述は以下の7回実施している。
2016年8月26日、第1回、国土交通省(合同庁舎2号館)
2016年9月27日、第2回、国土交通省(合同庁舎2号館)
2016年11月28日、第3回、国土交通省(合同庁舎2号館)
2017年2月15日、第4回、経済産業省
2017年2月24日、第5回、経済産業省
2017年3月27日、第6回、国土交通省(合同庁舎2号館)
2017年4月27日、第7回、国土交通省(合同庁舎2号館)

意見陳述では東急不動産だまし売り裁判原告として東急グループの問題も取り上げた。東急建設は外環道の施工業者の一社である。東急不動産だまし売りも外環道も「赤信号みんなで渡れば怖くない」「あとは野となれ山となれ」である。

東急不動産だまし売り裁判は東急リバブル東急不動産のやり方がどのようなものであるかという真相を世界にさらけ出した。東急不動産だまし売りは恐ろしい不幸を生み出した。何故ならば東急不動産だまし売りは人間の基本的な特性である、他人を信じるという思いを踏みにじるものだからである。

東急不動産だまし売りは消費者に対する非人間的かつ卑劣な取り扱いである。東急リバブル東急不動産は頑迷で無慈悲かつ冷淡である。東急不動産だまし売りのような人間的堕落を見過ごすことは許されない。東急不動産の消費者契約法違反に対する告発者の正しさを疑う余地は存在しない。東急リバブル東急不動産は消費者の信頼を失った企業である。
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果鋭

黒川博行『果鋭』(幻冬舎、2017年)はパチンコ業界の闇を暴く小説である。パチンコ業界が警察の利権になっている実態を描く。ギャンブルについて問題意識を持つならば、先ずパチンコを規制しなければ始まらないと思わせる。

カジノの是非が政治の争点の一つになっているが、パチンコに触れないカジノ反対論は響かない。逆にカジノ容認論でもパチンコを含むギャンブルを今よりも規制する制度設計になるならば、それは社会を良くすることにつながるかもしえない。

本書ではカジノならばディーラーという人間相手のために勝つこともあるが、パチンコはコンピュータで制御されており、絶対に勝てないという登場人物の感想がある(423頁)。ギャンブルが社会悪であるとして何から規制しなければならないかについて考えさせられる。

本書の帯には「クズどもを蹴散らす痛快悪漢小説」とあるが、勧善懲悪のカタルシスはない。主人公側は正義とは言えない。巨悪を滅ぼすことを目的としていない。それが逆に現実の深刻さ、救いがたさを示している。物語は全て主人公側の思い通りに進む訳ではなく、ヤクザが意地を通した面もある。その意味では御都合主義ではなく、物語のバランスが取れている。この点は同じ著者の小説『繚乱』と重なる。

主人公ら二人組は不祥事で辞職を余儀なくされた元刑事である。この二人のように元警官が不祥事で辞めた後に警察官としてのスキルを使って裏の仕事をすることに恐ろしさを感じる。本書の二人組は悪人の方に向かっているが、市民を恐喝する方に向かう輩も出るだろう。何しろ不祥事で辞めらせられるような元警官である。

本書では主人公らがパチンコ店長を恐喝する。パチンコ店長が「あなたたちのやっていることは恐喝だ」と抗議すると、「恐喝すなわち犯罪やない。あんたが警察に被害届を出したら捜査がはじまるんや」とうそぶく(181頁)。不良警察官は自らの犯罪逃れにも長けている。私は警察不祥事に対して厳しい処分を求める立場であるが、ただ警察官を辞めさせるだけでは十分ではない。興信所など特定の業界への再就職禁止も必要だろう。

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ONE PIECE 10

尾田栄一郎『ONE PIECE 10』(集英社)は魚人海賊団アーロン一味との対決である。麦わらの一味がアーロン一味の幹部と戦う。ウソップも幹部の一人と戦う。ウソップのような超人ではないキャラクターの戦いはハラハラさせられる。物語として面白い。

この巻ではルフィの名台詞が登場する。「おれは助けてもらわねェと生きていけねェ自信がある」。ワンピースが仲間を重視する作品であることを示す台詞である。一人で何でもかんでもできてしまうオールマイティーなゼネラリストは漫画の世界でも流行らない。選択と集中という言葉が生まれ、分業化した社会を反映した作品である。

現実にルフィは一人では海から脱出することも出来ない。ノジコやゲンさんの活躍で死なずに済む。ルフィでなければアーロンを倒せないかもしれないが、ルフィ一人でも倒せない。非力な人々の協力があって実現する。

この巻ではナミの名言「ごめんみんな!!!私と一緒に死んで!!!」も登場する。これまで他人に頼らずに頑張ってきたナミが、ルフィがアーロンを倒すことを信じて言った言葉である。この言葉を言われた村人はナミと気持ちが一緒になったことを喜ぶ。人々の心を一つにする盛り上げ方が上手い作品である。
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