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林田力
東急不動産消費者契約法違反訴訟原告。『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者。希望のまち東京in東部共同代表

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デベロッパーとの闘いのポイントを挙げます。
最初にマンション建設反対運動との共通性です。東急不動産だまし売り裁判は開発問題というよりも消費者問題ですが、裁判ではマンション建設時の経緯が問題になり、地上げ屋や近隣対策屋が暗躍するなどマンション建設反対運動と共通する問題を抱えました。
元々、だまし売りは近隣住民との約束違反が出発点になっています。実は隣の土地の所有者はアルス東陽町建設時に東急不動産に、アルス東陽町建設後に隣地を建て替えること、作業所であるために騒音が発生することを説明しました。そして後でトラブルにならないようにマンション購入検討者に建て替えを説明するように求め、東急不動産は了承しました。
しかし、販売時には建て替えを説明せず、だまし売りしました。約束が反故になる、地域との取り決めがマンション購入者に引き継がれないというケースはマンション建設紛争でもよくあります。この事件も同じ問題です。
東急不動産は隣の土地の所有者に対して建て替えを購入検討者に説明すると約束しました。これによって東急不動産は後日の火種を自分で作ったことになります。東急不動産が購入検討者に説明する気がなければ約束すべきではありませんでした。しかし、東急不動産が隣の土地の所有者に断れば、隣の土地の所有者は建て替え予定の看板を立てるなど独自に購入検討者に警告する方法を採るかもしれません。そうなるとマンションの売れ行きに影響します。このために東急不動産は守る気のない空約束をして隣の土地の所有者を安心させたものと考えます。東急不動産は悪質です。
続いて近隣対策屋(地上げブローカー)の暗躍があります。これもマンション建設反対運動と同じです。アルス東陽町は地上げブローカーが地上げをして東急不動産に転売したものです。地上げをしたことについては証人尋問で明らかになっています(57頁)。東急不動産は渋谷区桜丘町でも地上げ屋から雑居ビルを購入しています。渋谷の雑居ビルではテナントの日焼けサロン経営者に立ち退きを迫り脅したとして、暴力団員や不動産会社役員が暴力行為法違反の疑いで逮捕されています。
アルス東陽町の敷地は真四角ではなく、写真にあるように角部分が工務店の敷地です。また、反対側の角にも民家があります。等価交換などを求めたのですが、結局、地上げに失敗しました。1月の景観ネット首都圏交流会で西浅草3丁目計画の話がありました。ここでも敷地の幾つかを買収できなかったという話が出ました。トラブルになるマンションというのは、どこかで無理をしているのではないかと思います。
アルス東陽町では地上げの担当者が東急不動産転売後も近隣対策の窓口になりました。この近隣対策屋が私の裁判でも暗躍しました。近隣対策屋が裁判で提出した陳述書では、マンション購入の契約日や引渡し日まで書かれていました(31頁)。これらは近隣対策屋が知る筈がない事実です。
また、この近隣対策屋が原告の弁護士に独自に接触し、さらには私の勤務先にまで圧力をかけにきました。これに対して、原告は近隣対策屋を相手にせず、東急不動産に内容証明郵便で抗議しました。これによって近隣対策屋の嫌がらせはなくなりました。但し、サイゾーの記事にありますように嫌がらせ紛いの不動産勧誘電話のように、より陰湿になりました。
裁判では東急不動産の虚偽を徹底的に追及しました。きちんと調査すると姑息な操作をしていることが分かりました。
また、東急グループの嫌がらせも酷かったです。裁判中であるのに東急リバブルから(住み替えを勧めるダイレクトメールが送付されました。また、原告本人尋問では家族や年収の暴露攻撃を受けました。これはレジュメでも説明します。管理会社の東急コミュニティーに竣工図を求めたところ、「存在しない」と虚偽の回答をされました。
これらに対しては原告陳述書で詳細に反論し、インターネット上で公表しました。これをきっかけの一つとして、東急への批判が増大し、炎上と報道されました(「ウェブ炎上、<発言>する消費者の脅威」週刊ダイヤモンド2007年11月17日号39頁)。東急リバブルではなく、東急トラブルではないかと思えるくらい、東急の不動産購入トラブルは色々とあります。

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欠陥施工

次に欠陥施工を説明します。
最初に竣工図書と実物に齟齬がありました。竣工図書では「網入型板ガラス(Dタイプ:2F洋室)×1、網入透明ガラス×6」と記述します(株式会社SHOW建築設計事務所「建具表-2」2003年1月31日)。これによれば、網入型板ガラスは2階だけなので1枚、網入透明ガラスは3階〜8階までの各居室で6枚となります。しかし、実際は2階と3階が網入型板ガラスで、4階以上が網入透明ガラスでした。これは東急不動産が3階建てへの隣地建て替えを知って、後から3階も型ガラスに変えたことの証拠になりました。
他にも図面上窓の大きさが同じであるのに、実測すると区々であるなどの齟齬がありました。
排水通気管の口径が細く、排水時に通気不足で騒音になるという問題がありました。これは『東急不動産だまし売り裁判』で詳しく書いています(102頁)。この問題は入居当初から苦情が出ていましたが、アフターサービスで無視され続けていた問題です。
屋上ファンのダンパー開閉ハンドル箱内に水が溜まるという問題もありました。箱の底板に水抜き用の穴がないことが原因です。
エントランス天井排水管周りの漏水とエントランスのタイル・シール目地が固まっていないことによるタイルの染みは、竣工時からの問題ですが、東急不動産のアフターサービスの点検では無視され、管理会社を独立系管理会社に変えてから対応した問題です。
アスベストがバルコニーやキッチン、ユニットバスで含有されていることも分かりました。具体的にはルーフバルコニーの押出成型セメント板、バルコニー隔壁のフレキシブルボード、キッチン上台のセメントボード、ユニットバスのセメントボード・接着剤です。
耐震強度偽装事件の余波で構造設計者が一級建築士資格を持たない無資格者であったことも分かりました(100頁)。

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虚偽証拠

続いて虚偽証拠です。裁判で東急不動産は証拠を提出しましたが、それらは虚偽の細工がなされたものでした。ここでは3点指摘します。
第一に窓ガラスのカタログから都合の悪いページを除外した証拠を提出しました(31頁)。アルス東陽町301号室では、建て替えられた隣の土地に面している部屋の窓は型ガラスでした。型ガラスは曇りガラスの方が分かりやすいと思いますが、光は通したいが、視界は遮りたいという場合に使用されるガラスです。
東急不動産は型ガラスであることを根拠に、最初から「眺望、採光、景観等企図していない」というトンデモ主張を行いました。その証拠として型ガラスのメーカーのカタログを証拠としたのですが、このカタログには型ガラスの「主な用途」に「展望台のエレベーターのかごの窓」や「ベランダ」を挙げていました。採光・眺望と飛散防止・耐久性を兼ね備えたものが型ガラスです。東急不動産は自らに都合の悪い箇所を除外して証拠にしましたが、原告は直接メーカーからカタログを入手して、反論しました。
第二に東急不動産は国土交通省に提出した報告書を改ざんして提出しました(33頁)。実際の報告書の文言を改変し、存在しない文言を追加しました。
第三に販売時に原告に渡したものとは異なる図面集を提出しました(36頁)。それによって日照や眺望をセールスポイントとしていないと主張しましたが、原告に配布した図面集は別物でした。東急不動産が証拠として提出したパンフレットは201号室と204号室が逆になっている、建築確認日が着工後の平成15年8月12日になるなど、ありえない間違えがありました。裁判用に作成したものであることをうかがわせるものでした。
これらの虚偽は実物と丹念に見比べることで相違点を発見しました。

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過労死、セクハラ、パワハラなど労働問題を取り上げる。労働問題としては東急ハンズ過労死が大きな問題であるが、それは『東急ハンズ問題』にまとめた。
【書名】労働/ロウドウ/Labor
【著者】林田力/ハヤシダリキ/Hayashida Riki 
【出版社】江東住まい研究所/コウトウスマイケンキュウジョ/Koto House Laboratory
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だまし売り

それでは本題に入ります。最初はマンションだまし売りの問題です。法律用語で不利益事実不告知と言います。不利益な事実を告知しないでマンションを販売する問題です。
私は2003年に東急不動産から江東区東陽の新築分譲マンション301号室を購入しましたが、それは不利益事実を隠した、だまし売りでした。マンション引き渡し後に隣が建て替えられて日照・通風・眺望がなくなるという不利益事実を隠して販売されたものでした。
そのマンションの隣の土地はマンション建設後に工務店の作業所兼住居に建て替えられるという計画がありました。建て替えによって、301号室は日照・通風・眺望がなくなります。また、工務店であるために騒音も発生します。
隣の土地といっても道路を挟んでのものではなく、同じ敷地内にあります。1メートルもあるかないかという手を伸ばしたら届く距離に壁ができることになります。
東急不動産は、隣の土地の所有者から建て替えの話を聞き、購入検討者に説明すると約束していました。ところが、購入検討者に説明せず、だまし売りしました。
私が真相を知ったのは引渡し後です。消費者契約法第4条第2項に基づき、売買契約を取り消しました。消費者契約法は消費者の権利を守るための法律です。消費者契約法第4条第2項は不利益事実不告知を定めています。業者が商品の不利益事実を説明せずに販売した場合に、契約を取り消すことができます。
ところが、東急不動産は取り消しに応じなかったため、売買代金2870万円の返還を求めて、2005年2月に東急不動産を提訴しました。東京地方裁判所は2006年8月30日に判決を出し、東急不動産に売買代金全額の支払いを命じました(東京地裁平成18年8月30日判決、平成17年(ワ)3018号)。
東京高等裁判所で3000万円の支払いを骨子とする一審判決に沿った内容で訴訟上の和解が成立しました。訴訟上の和解は2006年12月に成立し、控訴審では1度も口頭弁論が開かれませんでした。東京地裁判決は消費者契約法により不動産売買契約が取り消された先例として、『不動産取引判例百選』に紹介されています(今西康人「マンション販売における不動産業者の告知義務」安永正昭、鎌田薫、山野目章夫編『不動産取引判例百選第3版』31頁)。
この裁判の経験を書籍『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』にしました。『東急不動産だまし売り裁判』は非公開の弁論準備手続きを含め、裁判のやり取りを生々しく再現したことが特徴です。裁判の公開の原則からすると好ましいことではありませんが、多くの裁判では口頭弁論よりも外からは見えにくい弁論準備手続で方向性が決まるという面があります。好ましいこととは思っていませんが、それが現実になっています。その弁論準備手続のやり取りを描き出した点で大きな意義があると考えます。

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ノルウェー中央銀行の不動産投資部門が東急不動産ホールディングスと共同で不動産投資を行うことに危うさを覚える。東急不動産は隣地建て替えという不利益事実を隠して東京都江東区の新築分譲マンションをだまし売りした(林田力『東急不動産だまし売り裁判』ロゴス社)。東急不動産だまし売り営業は自分の裁量次第で解決できることも、一度たりとも快諾したことがない。必ず消費者に頭を抱えさせる癖があった。
問題は東急不動産だまし売り裁判だけではない。東急不動産のコンサルタントがトラブルになった顧客女性に脅迫電話を繰り返し、逮捕される事件も起きた(林田力『東急不動産係長脅迫電話逮捕事件』Amazon Kindle)。背筋が凍る事件である。
東急不動産だまし売り裁判のようなことが起きれば国際問題になる。既に東急不動産は米国グアムでも東急不動産(Tokyu Land Corporation)は住宅購入者から欠陥住宅訴訟を起こされている(Ball v. Tokyu Land Corporation)。
ノルウェー中央銀行の不動産投資部門はNorges Bank Real Estate Management(NBREM)である。総額は1325億円。購入物件は表参道の「V28ビル」など東京の商業施設5物件で、ブランドショップなどが入居する。Twitterでは以下の呟きがなされた。「初の対日投資で1,000億を表参道界隈の商業施設に一点張りするってどうなの?投資責任者がブランド好きなの?」。アフターオリンピックで不動産の暴落が確実視されている。
東急不動産だまし売りをナアナアで放っておくことは正しくない。東急不動産だまし売りを思い出すと腸がフツフツと煮えくり返り、吐き気がし、酸っぱいものが込み上げてくる。怒りの炎はオリンピックの聖火のように燃え上がる。東急不動産だまし売り被害者の絶望は計り知れない。東急リバブル東急不動産の看板さえ東急不動産だまし売り被害者には忌々しい。
東急不動産だまし売り裁判を多くの人々に知って欲しい。東急不動産だまし売りに対して、「何故」を5回くらい繰り返し考えていくと、東急リバブル東急不動産の本質が浮かび上がる。東急リバブル東急不動産に対する不満の声は以前より大きくなっている。


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