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			<title>東京散歩</title>
			<description>ふと思ったことを書いていきます</description>
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			<language>ja</language>
			<copyright>Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.</copyright>
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			<title>東京散歩</title>
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			<description>ふと思ったことを書いていきます</description>
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		<item>
			<title>壱カペイカコイン</title>
			<description>これは、ちょっとだけ昔。&lt;br /&gt;
とある王国のお話。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「母さん。母さんや壱カペイカコインはあるかい？」&lt;br /&gt;
酒の配達を終えた息子が、大慌てで店に駆け込んできた。&lt;br /&gt;
「お釣りの分のコインなら何枚かあるけど、&lt;br /&gt;
一体どうしたんだい？」&lt;br /&gt;
「いや、銀行に行ってる友達が言っていたのだけど、&lt;br /&gt;
二十七年ものと、五十一年もののコインだったら、&lt;br /&gt;
百カペイカで買ってくれるらしいんだよ！」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
壱カペイカとは、この王国での最も小額なコインである。&lt;br /&gt;
壱カペイカで買うことのできる商品など、ひとつも無い程の&lt;br /&gt;
小さいお金である。&lt;br /&gt;
コインには、壱カペイカという文字と、&lt;br /&gt;
発行した年だけが、掘り込まれており、&lt;br /&gt;
とてもシンプルなデザインとなっている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「なに馬鹿な事いっているんだい。壱カペイカは壱カペイカだよ。&lt;br /&gt;
壱カペイカが百カペイカの価値があるわけないじゃないか」&lt;br /&gt;
「古いなぁ、母さんは。みんな、段々お金持ちになってきてるんだよ。&lt;br /&gt;
色々なものを集めたいって人も増えてきてるんだよ」&lt;br /&gt;
「そんなもんかねぇ？」&lt;br /&gt;
「母さん、これからは、壱カペイカコインの価値はどんどん上がるぞ。&lt;br /&gt;
そうだ、うちも安い酒を売るばかりじゃなく、&lt;br /&gt;
珍しい年代の壱カペイカコインを仕入れて、&lt;br /&gt;
高く売る商売を始めようじゃないか！」&lt;br /&gt;
息子は、珍しい年代の壱カペイカコインを仕入れ、&lt;br /&gt;
それを高値で売る商売を始めた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
壱カペイカコインの価値は、息子の予想通り、&lt;br /&gt;
どんどん上がり始めた。&lt;br /&gt;
世の中は空前の壱カペイカコインブームだ。&lt;br /&gt;
特に、二十七年ものと、五十一年ものコインは&lt;br /&gt;
稀少であるらしく、値段はすごい勢いで上がり始めた。&lt;br /&gt;
はじめの頃、百カペイカ程だったその価値は、&lt;br /&gt;
半年程経ってみると、壱万カペイカを超えていた。&lt;br /&gt;
価値が上がるにつれ、この息子も大儲けした。&lt;br /&gt;
なにせ、先週仕入れた壱カペイカコインが&lt;br /&gt;
今週店で売るときには、倍の値段で売ったりすることができるのだから。&lt;br /&gt;
多額の儲けを上げた息子は、さらに大儲けをしようと、&lt;br /&gt;
銀行からこれまた多額の借金をし、&lt;br /&gt;
珍しい年代の壱カペイカコインを大量に仕入れることにした。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「全く、王子様の気変わりには、困ったものだな」&lt;br /&gt;
王宮に仕える家来達は口々に愚痴をつぶやいた。&lt;br /&gt;
家来達の居る、大広間は、&lt;br /&gt;
王子様が家来に集めさせた、壱カペイカコインが大量に積み上げられている。&lt;br /&gt;
「王子様は、コイン収集には飽きて、&lt;br /&gt;
次は、チューリップの球根を集めたいんだそうな」&lt;br /&gt;
「では、早速、この壱カペイカコインを処分しなければならないな」&lt;br /&gt;
家来達は、毎度の事ながらの王子様の気まぐれに&lt;br /&gt;
大きな溜め息をつきながら、壱カペイカコインを運び出す作業を始めた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
息子は、多額の借金をして、&lt;br /&gt;
大量の壱カペイカコインを仕入れることができた。&lt;br /&gt;
しかし、何故かその翌週から、壱カペイカコインの価値が下がり始めた。&lt;br /&gt;
街の噂によると、&lt;br /&gt;
最近、どの年代の壱カペイカコインでも、&lt;br /&gt;
簡単に見つける事ができるようになったそうである。&lt;br /&gt;
あの珍しかった二十七年もの、五十一年ものの壱カペイカコインでさえ、&lt;br /&gt;
簡単に手に入れることができるらしい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
壱カペイカコインの価値はどんどん下がり始め、&lt;br /&gt;
ついには、どの年代の壱カペイカコインも、&lt;br /&gt;
壱カペイカでしか売れなくなってしまった。&lt;br /&gt;
それは、そうである。&lt;br /&gt;
壱カペイカコインは、壱カペイカの価値しかないのだから。</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/meanvvv/63105302.html</link>
			<pubDate>Sun, 18 Dec 2011 21:31:38 +0900</pubDate>
			<category>映像機器</category>
		</item>
		<item>
			<title>妙な音</title>
			<description>「となりの部屋から、一日中、妙な音が聞こえてくる。確認してもらえないか？」&lt;br /&gt;
大家の元にこんな連絡があったのは、昨日のことだ。&lt;br /&gt;
住民からの要望のうち、こういった類の要望が一番困る。&lt;br /&gt;
一昔前の住民ならば、近所づきあいの中で勝手に解決してくれたものだが、、、&lt;br /&gt;
しかもそこに住んでいるのは、無愛想なジジィである。&lt;br /&gt;
そういえば、ここしばらく姿を見ていないような気もする。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
大家は、深いため息をつきつつ、&lt;br /&gt;
まずは、電話をかけてみることにした。&lt;br /&gt;
プルルルルルル、プルルルルルル&lt;br /&gt;
何度かけ直してみても、いっこうに繋がらない。&lt;br /&gt;
仕方なく、重い足取りを押して、部屋を訪ねてみる。&lt;br /&gt;
ピンポーン、ピンポーン。&lt;br /&gt;
何度ベルを鳴らしてみても、出てくる様子がない。&lt;br /&gt;
居ないのだろうか。&lt;br /&gt;
玄関ドアに耳を押し当ててみると、&lt;br /&gt;
隣の住民が言うように、確かに妙な音が聞こえる。&lt;br /&gt;
【ガッチャン、ガッチャン、ウィーーーン】&lt;br /&gt;
人間や動物が何かをやっている、というより、&lt;br /&gt;
工場などで聞くような、機械音が一定したリズムで刻まれている。&lt;br /&gt;
『いったい何の音だろう？』&lt;br /&gt;
さすがに不審に思ったが、大家は一旦自分の家に戻ることにした。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
アパートの契約上、長期間連絡が取れなかった場合、&lt;br /&gt;
不審な点があった場合など、&lt;br /&gt;
大家が鍵をあけ、部屋の中を確認することが出来るようになっている。&lt;br /&gt;
とはいえ、このご時勢。&lt;br /&gt;
こちら側の不備を指摘され、訴えられないとも限らない。&lt;br /&gt;
そのため、大家は警察にお願いし、鍵を開ける際に立ち会ってもらうことにした。&lt;br /&gt;
一時間後、二人の警察官が巡回中に立ち寄ってくれて&lt;br /&gt;
一緒に鍵を開けにいくことになった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ドンドンドン&lt;br /&gt;
「Bさーん、ドア開けますよー」&lt;br /&gt;
どうせ出てこないのは分かっているが、&lt;br /&gt;
鍵を開ける前に、一応一言添えてから、&lt;br /&gt;
鍵を開けた。&lt;br /&gt;
恐る恐る玄関のドアを開ける。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
【ガッチャン、ガッチャン、ウィーーーン】&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
部屋の中はカーテンが締め切られているため、かなり薄暗い。&lt;br /&gt;
その部屋の、台所の近くあたりに、&lt;br /&gt;
幅が三メートル程だろうか、かなり複雑そうな機械が&lt;br /&gt;
横たわっている。&lt;br /&gt;
それはかなり妙な機械である。まだ、作っている最中かのように&lt;br /&gt;
歯車やら、銅線などがむき出しになっているし、&lt;br /&gt;
一定リズムで凹んだり、飛び出したりする、ボタンのようなものがついているし、&lt;br /&gt;
水道から繋がったホースの先には、&lt;br /&gt;
決まった量の水が流れだすような注射器なよなものがついているし、&lt;br /&gt;
「これは一体なんでしょうな？」&lt;br /&gt;
大家が警察官の方を向いて問いかけてみた。&lt;br /&gt;
大家と同様、怪訝そうな顔をしているのかと思いきや、&lt;br /&gt;
二人の警察官は、何かバツの悪そうな顔をしている。&lt;br /&gt;
「これは多分、、」&lt;br /&gt;
しばらくの沈黙の後、&lt;br /&gt;
警察官は重い口を開き始めた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「最近、このようなケースが何件か報告が上がっているんですよ。&lt;br /&gt;
多分、ここの住民の方は、数年前に&amp;quot;NS008&amp;quot;という型の介護ロボットを購入されたと思うんですよ」&lt;br /&gt;
「は、はぁ？？」&lt;br /&gt;
大家には警察官が説明している内容が何のことであるのか、さっぱり分からない。&lt;br /&gt;
警察官はさらに説明を続ける。&lt;br /&gt;
「その介護ロボットには、介護対象者を死なせてはならない。&lt;br /&gt;
とプログラミングされていたようで、&lt;br /&gt;
例えば、病気か何かで介護対象者の心臓が止まってしまった場合などは、&lt;br /&gt;
機械仕掛けでも無理やり心臓を動かし続けたりするそうなんです。」&lt;br /&gt;
「まぁ、生命維持装置みたいなものを作ってしまうんですな。&lt;br /&gt;
で、その装置を作る材料がない場合には、ロボット自身が自分の部品を分解して、&lt;br /&gt;
その装置を作るそうなんですよ。」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
警察官の説明に、大家は唖然となった。&lt;br /&gt;
「つまり、、ひょっとして、、この機械はロボットの成れの果てで、&lt;br /&gt;
この中にBさんか居る、ということですか？」&lt;br /&gt;
「多分、いらっしゃるかと思われますね」&lt;br /&gt;
「、、、、それで、Bさんはこの中で生きているということなんですか？」&lt;br /&gt;
「多分、生きていらっしゃるかと思われますね。これまでの事例でいくと、&lt;br /&gt;
まぁ、人間として生きているか、と言われると困るところですが、、」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
大家は、その機械を見つめながら、&lt;br /&gt;
背筋が寒くなるような感覚に襲われた。</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/meanvvv/63073601.html</link>
			<pubDate>Sun, 04 Dec 2011 23:18:05 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>地球旅行</title>
			<description>今、私は、地球へ向かう宇宙船に乗っている。&lt;br&gt;
とうとうこの日が来たのだ。&lt;br&gt;
この日を向えるため、全てを犠牲にしてきた。&lt;br&gt;
結婚もせず、家賃の安い狭い部屋で暮らし、&lt;br&gt;
衣類は最も安価な品で我慢した。&lt;br&gt;
稼いだ給与のうち、生活するため必要な最低限の金以外は&lt;br&gt;
全て、募金にあてた。&lt;br&gt;
空いた時間は、全てボランティア活動にあてた。&lt;br&gt;
こうした生活を三十年近く続け、&lt;br&gt;
私はようやく、政府から勲章を受けることができた。&lt;br&gt;
勿論、勲章が欲しいがため、全てを犠牲にしてきたわけではない。&lt;br&gt;
私の望みはただ一つ。&lt;br&gt;
勲章授与者にだけ特別に許可される、&lt;br&gt;
地球へ行くことであった。&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
人類が宇宙へ進出し出して、数百年の時がながれた。&lt;br&gt;
このとき、人類の生活の場は太陽系全体へと広がっていた。&lt;br&gt;
ただ、この時期、地球では環境破壊が深刻で&lt;br&gt;
人類以外の多くの動植物が絶滅の危機に瀕していた。&lt;br&gt;
人類は考えた。&lt;br&gt;
この深刻な環境破壊は人類によるものである。&lt;br&gt;
このまま人類が地球で生活をし続ければ、母なる地球を破壊しかねない。&lt;br&gt;
地球を守る為、人類は旅立たなくてはならない。&lt;br&gt;
人類は苦渋の選択をするに至った。&lt;br&gt;
地球で暮らすことをやめ、別の惑星や宇宙ステーションに移住することにしたの&lt;br&gt;
だ。&lt;br&gt;
移住後、政府は地球への渡航を厳しく取り締まった。&lt;br&gt;
せっかく他の惑星に移住したのに、頻繁に人々が地球を訪れては、&lt;br&gt;
何の意味もないからである。&lt;br&gt;
渡航を許可されたのは、長年善行を尽くし、&lt;br&gt;
政府から勲章を授与された者に限られた。&lt;br&gt;
この政府の決定により、&lt;br&gt;
毎年百名程の勲章授与者だけが、&lt;br&gt;
七日間だけという期限付きで&lt;br&gt;
地球を訪れることができるようになったのである。&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
「本船は後三十分程で地球へ着陸いたします。&lt;br&gt;
大気圏突入時、大変な揺れが予想されます。&lt;br&gt;
席にお戻りになり、シートベルトをご着用ください」&lt;br&gt;
アナウンスが間もなくの地球到着を告げた。&lt;br&gt;
私は栄養剤カプセルを軽く飲み干し、席に戻った。&lt;br&gt;
窓を覗き込むと、映像でしか見たことが無かった&lt;br&gt;
青々とした巨大な地球の姿が目に飛び込んでくる。&lt;br&gt;
なんと雄大で、美しい光景であろうか。&lt;br&gt;
船内の至る所から歓声があがる。&lt;br&gt;
皆、このように間近に迫った地球の姿を見るのは&lt;br&gt;
初めての経験なのである。&lt;br&gt;
窓の外の光景は目まぐるしく変わり、そのたびに歓声が巻き起こる。&lt;br&gt;
大気圏突入時、船外は焼けるようなオレンジ色に包まれた。&lt;br&gt;
しばらくすると、窓の外の色は真っ青に変わる。&lt;br&gt;
眼下に海が広がってるからだ。&lt;br&gt;
宇宙船はどんどん高度を落として行き、窓の外の景色は目まぐるしく変わる。&lt;br&gt;
次第に木々の緑に覆われた陸地が近づいてくる。&lt;br&gt;
『ゴ、ゴー』&lt;br&gt;
宇宙船は、けたたましい音を轟かせながら、&lt;br&gt;
無事、地球に唯一残された宇宙港に着陸した。&lt;br&gt;
私はシートベルトを外し、ゆっくりと席から立ち上がってみる。&lt;br&gt;
身体が重い。これが地球の重力である。&lt;br&gt;
いるも住んでいる宇宙ステーションでも、地球と同じ重力が再現されている筈だ&lt;br&gt;
が、&lt;br&gt;
地球から感じる重力は何処か違っている感じがする。&lt;br&gt;
宇宙船の入口が開くと、先を競って船を下りた。&lt;br&gt;
地球の大地に足を着けた途端、私は込み上げてくる涙を抑えることが出来なくな&lt;br&gt;
った。&lt;br&gt;
地球に降り立ったのは、生まれて始めての経験ではあるが、&lt;br&gt;
そう、私は、帰ってきたのだ。&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
下船した百名程度の旅行者は、一旦、宇宙港内の広間に集められた。&lt;br&gt;
そこで、我々と一緒の宇宙船でやってきた係員より、&lt;br&gt;
いくつか注意事項が述べられた&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
・各人には小型の飛行艇が用意され、&lt;br&gt;
何処へでも自由に行ってよいこと&lt;br&gt;
・食事は宇宙港に戻れば用意されているが、&lt;br&gt;
狩猟をする等して現地調達してもよいこと。&lt;br&gt;
・もし動物に襲われても助けに行くことが出来ないので、&lt;br&gt;
貸与する銃で、各自の身を護ること&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
そして、最後のに、帰還について述べられた&lt;br&gt;
・一週間後の正午に宇宙船が出航するので&lt;br&gt;
それまでに必ず宇宙港に戻ってくること。&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
私は心の中で呟いた。&lt;br&gt;
『三十年間も苦労して善行に尽くしてきたのだ。&lt;br&gt;
一週間しか滞在できないなど、冗談ではない。&lt;br&gt;
絶対に宇宙港などに戻ってくるものか。&lt;br&gt;
私はこのまま地球に住み続けるのだ。』&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
注意事項を聞き終えると、&lt;br&gt;
私は早速飛行艇に乗り込み、宇宙港を飛び立った。&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
まず始めに、古代人が残した遺跡を廻ることにした。&lt;br&gt;
幅が百メートル以上もある四角錐の墓、&lt;br&gt;
高さが一キロメートルもある塔の残骸、&lt;br&gt;
横幅が十キロメートルにも亘る人工の島、&lt;br&gt;
長さが数百キロメートルも続く運河、&lt;br&gt;
どれもこれも、あまりの規模の巨大さに&lt;br&gt;
圧倒されるばかりだ。&lt;br&gt;
いささか見物し疲れ、食事にすることにした。&lt;br&gt;
食事は木の実や果物を集めた。&lt;br&gt;
私は、森の中で一番高い木のうえに腰掛け、果実を頬張る。&lt;br&gt;
丁度、日暮れの時間。&lt;br&gt;
真っ赤なに染まった空の中、太陽がゆっくりと森の中に沈んでゆく。&lt;br&gt;
なんという美しい光景だろう。&lt;br&gt;
そう思いながら、ふと、先ほど廻っていた遺跡に思いをはせた。&lt;br&gt;
『何故、古代人達はこのように美しい自然を破壊してまで、&lt;br&gt;
あのような巨大な建造物を造ったのだろうか。&lt;br&gt;
あんな無意味に巨大な物ばかり造っていたから、&lt;br&gt;
人類は地球に住むことが出来なくなったのだ』&lt;br&gt;
採ってきた果実を全て平らげたあたりで、&lt;br&gt;
夕日は沈み、辺りは暗くなり始めている。&lt;br&gt;
食事を終えたせいか、それとも、疲れのためか、急に眠くなってきた。&lt;br&gt;
せっかくなので、地球の自然の中で眠りたい。&lt;br&gt;
と思ったが、木の上では、眠り辛い。&lt;br&gt;
そこで、飛行艇で森を抜けたところに広がっている草原に移動し、&lt;br&gt;
その草原で眠ることにした。&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
「ビービービービービービービービー」&lt;br&gt;
私は飛行艇が発する警報音で目を覚ました。&lt;br&gt;
日はとっくに暮れており、夜の闇で覆われている。&lt;br&gt;
何の警報であろうか、&lt;br&gt;
耳をすますと、警報音の途切れた合間に猛獣の息遣いが四方八方から聞こえてくる。&lt;br&gt;
目をこらすと、幾つもの目が、闇の中で怪しく光っている。&lt;br&gt;
どうやら、猛獣共は私を食べようとしているらしい。&lt;br&gt;
背中を一筋の冷たい汗が流れ落ちるの感じ、震える手で銃をつかんだ。&lt;br&gt;
猛獣たちの息遣いはいよいよ近づいてくる。&lt;br&gt;
私は銃を振りかざすと、無我夢中でトリガーを何度も何度も引いた。&lt;br&gt;
闇に包まれた静かな草原の中、警報音と銃声が轟きあった。&lt;br&gt;
一時間あまり撃ち続けたであろうか。&lt;br&gt;
我に返ったとき、警報音は鳴り止み、猛獣の気配も消えていた。&lt;br&gt;
私は一安心し、どっと疲れが沸いてきた。&lt;br&gt;
そして、気を失うように、その場に倒れこみ、眠りについた。&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
&lt;br&gt;
翌朝、私は眩いばかりの太陽の光で目を覚ました。&lt;br&gt;
そのとき、私の目に驚くべき光景が映し出された。&lt;br&gt;
おびただしい数の動物の死体が、私を取り囲むように転がっていた。&lt;br&gt;
私のせいだ、私が殺したのだ。&lt;br&gt;
私は銃を手に取り見つめた。&lt;br&gt;
こんな小さな銃でさえ、&lt;br&gt;
一時間足らずのうちに、これほど多くの動物の命を奪うことが出来るのだ。&lt;br&gt;
人間の力というのは、なんと強大なものなのだろう。&lt;br&gt;
私は泣いた、動物たちの死体を見渡しながら、大声を出して泣いた。&lt;br&gt;
涙を我慢することなど出来なかったのだ。&lt;br&gt;
一瞬、動物達の墓を掘ろうと思ったが、&lt;br&gt;
死体を無駄にしてはいけないと考え、思いとどまった。&lt;br&gt;
私は飛行艇に乗り込み、行き先を&lt;br&gt;
『宇宙港』と設定した。&lt;br&gt;
飛行艇がゆっくりと飛び立つ。&lt;br&gt;</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/meanvvv/61323496.html</link>
			<pubDate>Thu, 13 May 2010 09:54:14 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>血の味</title>
			<description>その日、とあるサラリーマンは、珍しく仕事が長引いたため、&lt;br /&gt;
帰宅が深夜になってしまった。&lt;br /&gt;
家路は夜になると、とても暗い。&lt;br /&gt;
めっぽう気が弱いサラリーマンは、不安な気持ちになり、&lt;br /&gt;
いつもより早歩きで家路に急いでいた。&lt;br /&gt;
しかし、何番目かの角を曲がったとき、&lt;br /&gt;
突然、顔面に激痛を覚え、&lt;br /&gt;
何が起こったのか理解できぬまま、気を失ってしまった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
しばらくして、サラリーマンが意識を取り戻すと&lt;br /&gt;
歩道の隅で座りこんでいた。&lt;br /&gt;
サラリーマンの手元には中身が抜き取られ空になった財布が転がっている。&lt;br /&gt;
どうやら強盗に襲われたようだ。&lt;br /&gt;
口の中は傷だらけ。&lt;br /&gt;
血が次から次へと溢れてくる。&lt;br /&gt;
あまりの出来事に、恐怖に震えた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
が、、、&lt;br /&gt;
とてつもない痛みの中、&lt;br /&gt;
サラリーマンは奇妙な感覚に襲われた。&lt;br /&gt;
次から次ぎへとあふれ出てくる、この芳醇な鉄の風味。&lt;br /&gt;
なんと香しく、気品に満ちた味であろうか。&lt;br /&gt;
血とは、このように美味なるものだったのか。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
勿論、このサラリーマンだって、多少の怪我をしたことはあり、&lt;br /&gt;
血の味を知らないわけではない。&lt;br /&gt;
しかし、大きな怪我や、喧嘩の一つすらしたことがない&lt;br /&gt;
このサラリーマンにとって、&lt;br /&gt;
このように大量の血を味わうのは初めての経験だった。&lt;br /&gt;
世の中に、このような美味なるものがあったとは。&lt;br /&gt;
サラリーマンはしばしの間、恐怖と痛みを忘れ、&lt;br /&gt;
しばしの間、血の味を堪能するのであった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
それからというもの、サラリーマンはあの時の味が忘れられず、&lt;br /&gt;
いろいろな「血」的料理を食べあさった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
スッポン料理屋に行き、スッポンの血をすすってもみた&lt;br /&gt;
沖縄に行って、ハブの血とやらも飲んでみた。&lt;br /&gt;
さばく前の生魚を買ってきて、その血をすすってみた。&lt;br /&gt;
さらには、市場で生きた鶏を買ってきて、しめるときに溢れ出る生血を飲んでみたりもした。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
しかし、どれもこれも、サラリーマンを満足させる味には程遠かった。&lt;br /&gt;
サラリーマンは思った。&lt;br /&gt;
他の動物の血では駄目だ。&lt;br /&gt;
人間の血でなければあの芳醇な味は味わえないのではないか。&lt;br /&gt;
他の動物の血と異なり、人間に血を手に入れるのは至難の技である。&lt;br /&gt;
サラリーマンは人間の血が手に入りそうな方法を考えた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
知り合いに殺し屋でもいたら、&lt;br /&gt;
殺した後の人の血を分けてもらう事ができるだろうに、、&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
戦争でも起きれば、死んだ兵士の血を飲むことだってできるだろうに、、&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
勿論、サラリーマンには殺し屋の知り合いなどおらず、&lt;br /&gt;
戦争が発生するような情勢でもなかった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
思案した結果、サラリーマンは献血ルームを訪れることにした。&lt;br /&gt;
他人の血液をもらうのは無理でも、&lt;br /&gt;
自分の採血した血ならば、頼み込めばもらえるのではないか。&lt;br /&gt;
サラリーマンはそう考えた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
サラリーマンは献血ルームを訪ね、&lt;br /&gt;
採血の手続きを行った。&lt;br /&gt;
採血室はとても混んでおり、&lt;br /&gt;
サラリーマンは採血室で自分の順番が来るまで暫く待たねばならなかった。&lt;br /&gt;
サラリーマンが座っているベンチの横を&lt;br /&gt;
看護師が採り終えたばかりの新鮮な血液を次から次へと運んでいく。&lt;br /&gt;
あの夜以来、追い求めている、人間の血が&lt;br /&gt;
すぐ手の届く場所を行きかっている。&lt;br /&gt;
サラリーマンはもう、もう我慢できなくなり、&lt;br /&gt;
看護師から血液袋を奪い取ると、無我夢中で血を飲み始めてしまった。&lt;br /&gt;
そうだ、これこそ、探し求めた味だ。&lt;br /&gt;
周りの人々は恍惚の表情を浮かべながら、口元を真っ赤にさせながら&lt;br /&gt;
血液をすするサラリーマンを呆然と眺めていた。&lt;br /&gt;
それから暫くして、サラリーマンは駆けつけた警察官に取り押さえられ&lt;br /&gt;
警察署へ連れて行かれた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
サラリーマンは逮捕されたものの、&lt;br /&gt;
他人に危害を加えたわけではなく、初犯ということもあり、&lt;br /&gt;
数日で釈放された。&lt;br /&gt;
これまで真面目一辺倒で生きてきたサラリーマンは&lt;br /&gt;
拘置中、なんて事をしてしまったのか、と反省し&lt;br /&gt;
もう２度と血に思いを馳せたりしないと心に誓った。&lt;br /&gt;
しかし、いざ、釈放されてみると、&lt;br /&gt;
献血ルームで味わった血の味を思い返さずにはいられなかった。&lt;br /&gt;
ついには、毎晩夢にまでみるようになった。&lt;br /&gt;
血の味を味わえない日々とは、なんとむなしい日々であろうか。&lt;br /&gt;
サラリーマンは、どのようにしたら&lt;br /&gt;
人間の血を手に入れることができるかを思案し始めた。&lt;br /&gt;
献血ルームに行っても追い返されてしまうであろう。&lt;br /&gt;
残された手段は、人を殺してでも、血を手に入れるしかない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
サラリーマンは台所から包丁を取り出し、鞄に入れると&lt;br /&gt;
街へと出かけていった。&lt;br /&gt;
街には多くの人々があふれかえっている。&lt;br /&gt;
サラリーマンは何度か鞄の中に手をやり、包丁に手をかけたが、&lt;br /&gt;
後一歩が踏み出せなかった。&lt;br /&gt;
もともと、争い事を避けるようにして生きてきたサラリーマンには、&lt;br /&gt;
どんなに頑張っても他人を傷つけることができなかった。&lt;br /&gt;
サラリーマンは真夜中まで街を徘徊したが、&lt;br /&gt;
結局、行動を起こすことが出来ず、&lt;br /&gt;
諦めて家へ帰ることにした。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
家路は、あの強盗に襲われたあの日と同じように、とても暗い。&lt;br /&gt;
サラリーマンはあの日と同じように、強盗に襲われないか&lt;br /&gt;
と思わず願った。そうすれば、口から溢れ出る血を味わう事が出来るだろうに。&lt;br /&gt;
そのとき、サラリーマンはあることに気がついた。&lt;br /&gt;
そうだ、何も強盗にたよらなくったって、&lt;br /&gt;
自分で傷を作れば、その傷からあふれでた血を味わう事ができるではないか。&lt;br /&gt;
サラリーマンは早速、鞄の中から包丁を取り出すと、&lt;br /&gt;
躊躇いもせず、腕に包丁を差し込んだ。&lt;br /&gt;
サラリーマンの腕から、サラリーマンの血が溢れ出てくる。&lt;br /&gt;
サラリーマンはその場に座りこみ、腕から滴り落ちる&lt;br /&gt;
血の味を堪能し続けた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
翌朝、サラリーマンは腕の傷に口を押し当て、恍惚の表情をたたえながら&lt;br /&gt;
冷たくなっていた。</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/meanvvv/60540621.html</link>
			<pubDate>Sat, 31 Oct 2009 18:14:47 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>姉の夢　①</title>
			<description>「今日も病室に泊まっていくの？」&lt;br /&gt;
母がいそいそと帰り支度をしながら問いかける&lt;br /&gt;
「うん、明日は特に用事はないし」&lt;br /&gt;
「・・・そう、それじゃあ、あんまり夜更かししないようにね」&lt;br /&gt;
母は、そう言い残して、病室を出て行った。&lt;br /&gt;
休みの前日、私は病室に泊まり、サオリ姉の横で眠るのが習慣になっている。&lt;br /&gt;
私はサオリ姉の顔を見つめながら&lt;br /&gt;
「ふぅ」&lt;br /&gt;
と一度ため息をついた。&lt;br /&gt;
静かになった病室では、サオリ姉を生かし続ける為の装置の機械音だけが響いている。&lt;br /&gt;
『私たち家族は、いつまでこんな生活を続けるつもりなんだろうか。』&lt;br /&gt;
サオリ姉が交通事故にあってから、もう１ヶ月以上が過ぎようとしている。&lt;br /&gt;
事故の連絡を受け、私たち家族が病院に駆けつけたとき、&lt;br /&gt;
既にサオリ姉の意識は無かった。&lt;br /&gt;
そして、医師はサオリ姉が脳死であることを鎮痛な表情で伝えたのだった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
その夜、私はサオリ姉の手を握りながら、眠ってしまった。。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
『ここはどこだろう、何処かのオフィスのようだけど』&lt;br /&gt;
多くの人が、忙しなくコンピューターのキーボードをたたいている&lt;br /&gt;
「あ、あのぉ、、、ここは何処ですか？」&lt;br /&gt;
私は恐る恐る、近くの人に声をかけてみた。&lt;br /&gt;
しかし、全く反応がない、&lt;br /&gt;
「あ、あのぉ、、、」&lt;br /&gt;
今度はもう少し大きめの声で言ってみたが、全く反応がない。&lt;br /&gt;
まるで、私の存在に気がついていないかのようだ。&lt;br /&gt;
私は途方にくれ、辺りを見渡すと、窓の近くの席に&lt;br /&gt;
とっても懐かしい顔を発見した。&lt;br /&gt;
私は一目散に駆け寄り、ありったけの声を張り上げて呼掛けた。&lt;br /&gt;
「おねぇちゃん、サオリねぇちゃんってば」&lt;br /&gt;
サオリ姉は、忙しそうにコンピュータの画面に向かっている。&lt;br /&gt;
さっきの人と同様、何度呼掛けても、私の事には気がつかない。&lt;br /&gt;
『そうか、、これは、夢なのね、だから私の事に気がつかないんだわ』&lt;br /&gt;
私はサオリ姉に呼掛けるのを諦め、暫くサオリ姉を観察することにした。&lt;br /&gt;
サオリ姉はコンピューターに向かって、&lt;br /&gt;
私には理解できない数字やアルファベッドやらを&lt;br /&gt;
真剣に打ち込んでいる。&lt;br /&gt;
しかし、時折、コーヒーを飲むとき、窓の方を見て&lt;br /&gt;
かすかに口元をほころばせていることに気がついた。&lt;br /&gt;
外はもう日が落ちて、薄っすらと暗くなってきている。&lt;br /&gt;
私は気になって、サオリ姉と同じぐらいに視点を落として窓の方を見てみた。&lt;br /&gt;
窓に映っている人の中に、もう一人、見知った顔がある。&lt;br /&gt;
ヨシカツさん。サオリ姉の恋人だった人だ。&lt;br /&gt;
ヨシカツさんは、サオリ姉以上に、チラチラと窓の方に目をやっている。&lt;br /&gt;
ヨシカツさんの方から見ると、窓にサオリ姉の姿が映っているようだ。&lt;br /&gt;
暫くして、サオリ姉はコーヒーに口をつけ、少しいたずらっぽい表情になった。&lt;br /&gt;
電子メールのソフトを開き、&lt;br /&gt;
&amp;quot;窓の外ばかり見てないで、ちゃんと仕事しなきゃ駄目だぞ&amp;quot;&lt;br /&gt;
と打って、誰かにメールを送信した。&lt;br /&gt;
その直後、ヨシカツさんの顔がみるみる赤くなり&lt;br /&gt;
うつむいてしまった。&lt;br /&gt;
日はすっかり暮れ、窓の外は真っ暗になっていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
目が覚めると、そこはサオリ姉の病室だった。&lt;br /&gt;
朝日が、カーテンの隙間からこぼれてきている。&lt;br /&gt;
姉は、昨晩と変わらない様子で、ベッドに横たわっている。&lt;br /&gt;
『変な夢だった。それにしても、夢にヨシカツさんがでてくるなんて、』&lt;br /&gt;
あの事故のとき、サオリ姉はヨシカツさんの車に乗っていた。&lt;br /&gt;
警察の説明によると、ヨシカツさんの車が青信号で交差点を横断していたところ&lt;br /&gt;
赤信号を無視した車が助手席側から進入してきて、&lt;br /&gt;
ヨシカツさんの車と衝突したという。&lt;br /&gt;
助手席に乗っていたサオリ姉は頭を強く打ち付けら重体になってしまったが、&lt;br /&gt;
運転していたヨシカツさんは軽症だった。&lt;br /&gt;
私たち家族が病室に駆けつけたとき、&lt;br /&gt;
ヨシカツさんは、私たちに土下座をして謝ったが、&lt;br /&gt;
父はヨシカツさんの胸ぐらをつかみ、&lt;br /&gt;
「出て行け、二度と顔を出すな！」&lt;br /&gt;
と怒鳴って、病室を追い出した。&lt;br /&gt;
私も、&lt;br /&gt;
「おねぇちゃんを返して」&lt;br /&gt;
と叫びながら、ヨシカツさんに鞄を投げつけた。&lt;br /&gt;
それ以来、ヨシカツさんは病院に何度か訪れたが、&lt;br /&gt;
父は、ヨシカツさんが姉の病室に入ることを許可していない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
翌週の休みの前日、私は先週と同じように、&lt;br /&gt;
サオリ姉の手を握りながら、眠ってしまった。。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
『ここはどこだろう、広いホールに絵画が展示されている。&lt;br /&gt;
美術館だろうか、、そういえば、サオリ姉はよく美術館に行っていたっけな』&lt;br /&gt;
私も高校の頃に何度か、サオリ姉に連れられて美術館に行ったが、&lt;br /&gt;
絵画の良さがいまいち理解できなかった。&lt;br /&gt;
同じ両親から生まれた姉妹と言っても、趣味は随分異なるものである。&lt;br /&gt;
絵画などに興味がない私は、&lt;br /&gt;
絵画を見に来ている人に目をやった。&lt;br /&gt;
『やっぱり、、』&lt;br /&gt;
想像通り、というべきか、期待通りというべきか、&lt;br /&gt;
サオリ姉が絵画を熱心に眺めていた。&lt;br /&gt;
私は、&amp;quot;念のため&amp;quot;&lt;br /&gt;
「おねぇちゃん」&lt;br /&gt;
と声をかけてみた。&lt;br /&gt;
しかし、やはり、サオリ姉は私の事には気がつかない。&lt;br /&gt;
『また、夢なのね』&lt;br /&gt;
私はこの間と同じように、サオリ姉を観察することにした。&lt;br /&gt;
サオリ姉は１つの絵画の前で５分～１０分ぐらい足を止め、&lt;br /&gt;
熱心に絵画に見入っている。&lt;br /&gt;
ときには、何個か前に見た絵画を再び見に行ったりしている。&lt;br /&gt;
私は次第に飽きてきて、夢の中だというのに、あくびが出そうになった。&lt;br /&gt;
そんなとき、私の横を、男の人が通り、サオリ姉に小声で声をかけた&lt;br /&gt;
「先輩、じゃないですか？」&lt;br /&gt;
サオリ姉は振り返って、少しだけ驚いた顔をした。&lt;br /&gt;
「あれ、ヨシカツ君じゃない。どうしたのこんなところで」&lt;br /&gt;
「あ、あの、絵を観るのが好きで、よく来るんですよ、先輩もよく来られるんですか？」&lt;br /&gt;
サオリ姉はその問いには直接答えず、&lt;br /&gt;
「この絵は、この真ん中に開いているコスモスの黄色の色が鮮やかで良いわよね」&lt;br /&gt;
「そ、そうですね、この絵はこのコスモスのところが一番いいですね」&lt;br /&gt;
その後も、２人は絵を一枚見る毎にその絵の気に入ったところを、&lt;br /&gt;
小声だけれども熱心に語りあっていた。&lt;br /&gt;
私は暫く、そんな２人の姿を見つめていたが、次第に退屈になり&lt;br /&gt;
近くのベンチに座ったまま眠ってしまった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
目が覚めると、そこはサオリ姉の病室だった。&lt;br /&gt;
朝日が、カーテンの隙間からこぼれてきている。&lt;br /&gt;
ここで眠ると、変な夢を見てしまうようだ。&lt;br /&gt;
サオリ姉から、恋のなれそめなど一度も聞いたことなど、無かったのに、、&lt;br /&gt;
私は再び、サオリ姉の手を握り締めてみる。&lt;br /&gt;
決して握り返してくれないその手はとても暖かかった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
その翌週の休みの前日も、私は病室に泊まり&lt;br /&gt;
サオリ姉の手を握りながら、眠った。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
『ここはどこだろう、随分高いビルの中らしく、&lt;br /&gt;
眼下に見える景色がとても綺麗だ。どうやらオシャレなバーか何かだろう』&lt;br /&gt;
私は期待しながら、辺りを見廻した。&lt;br /&gt;
窓際の席に２人の姿があった。&lt;br /&gt;
私は２人の後ろの席に腰掛け、サオリ姉とヨシカツさんを観察することにした。&lt;br /&gt;
「ヨシカツ君は、よくこんな高そうな所に来るの？」&lt;br /&gt;
「い、いえ、雑誌で調べて、良さそうだったので、、」&lt;br /&gt;
ヨシカツさんは、いつになく緊張した面持ちで会話をしている。&lt;br /&gt;
「あ、あの、先輩は、いつも&amp;quot;独り&amp;quot;で美術館に行かれるんですか？」&lt;br /&gt;
「そうねぇ、別に一緒に行ってくれる人もいないしねぇ」&lt;br /&gt;
サオリ姉が何気なく答えると、ヨシカツさんは、&lt;br /&gt;
嬉しそうに笑みを浮かべ、意を決したように、&lt;br /&gt;
「そ、それじゃ、明日、一緒に、国立美術館に行きませんか？&lt;br /&gt;
ちょうど、コローの展覧会がやっていて、、」&lt;br /&gt;
と言葉を続けた。&lt;br /&gt;
「あら、２日連続でデートのお誘い？」&lt;br /&gt;
と、サオリ姉がからかい気味に答えると、&lt;br /&gt;
ヨシカツさんはさらに意を決したように&lt;br /&gt;
「はい、先輩とは、毎週、一緒に美術館に行きたいです」&lt;br /&gt;
と答えた。&lt;br /&gt;
すると、今度はサオリ姉の顔が次第に赤くなって、&lt;br /&gt;
「ば、ばかねぇ」&lt;br /&gt;
とだけ、かすかな声で答えた。&lt;br /&gt;
私は口をボーと空けながら２人のやり取りを黙って聞いていた。&lt;br /&gt;
窓の外の空は、次第に赤くなり、眼下の建物の所々で明かりが灯り始めていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
目が覚めると、そこはサオリ姉の病室だった。&lt;br /&gt;
朝日が、カーテンの隙間からこぼれてきている。&lt;br /&gt;
それにしても、ここで見ている夢は、本当に私の夢なのだろうか、、&lt;br /&gt;
何か、サオリ姉の記憶を覗いているような。&lt;br /&gt;
そんな気がする夢である。&lt;br /&gt;
私はサオリ姉の胸にそっと手を当て、心臓の鼓動を確かめてみる。&lt;br /&gt;
「ねぇ、おねぇちゃん、あなたの脳は、本当に停止しているの？」&lt;br /&gt;
問いかけてみたが、サオリ姉はいつもと同じように、&lt;br /&gt;
何も答えず、静かに眠りについていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
その次の週の休みの前日、&lt;br /&gt;
私は多少躊躇いつつも、&lt;br /&gt;
サオリ姉の手を握りながら眠った。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
『ここはどこだろう、窓の外の景色がゆっくりと流れている。&lt;br /&gt;
どうやら車でドライブしているようだ』&lt;br /&gt;
運転席にはヨシカツさん&lt;br /&gt;
助手席にはサオリ姉が座っている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
よく見ると、サオリ姉の服はあのときと同じ服装である。&lt;br /&gt;
私は不安にかられ、車の速度メーターの辺りを覗きこんでみた。&lt;br /&gt;
速度メーターの横に表示されている日付は、まさに、あの日の日付である。&lt;br /&gt;
私は、無我夢中でサオリ姉やヨシカツさんに呼びかけた。&lt;br /&gt;
「おねぇちゃん、ヨシカツさん、ねぇ、止まってよ、&lt;br /&gt;
これ以上いっちゃ駄目だよ」&lt;br /&gt;
しかし、当然ながら、その言葉は２人には届かない。&lt;br /&gt;
たとえ、私が２人に触れようとしても、&lt;br /&gt;
２人に触れることなど出来ない。&lt;br /&gt;
私は次第に涙声になってきていた。&lt;br /&gt;
「ねぇ、おねぇちゃん、、ねぇ、ヨシカツさんったら」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
そして、車は、とある交差点の赤信号で止まった。&lt;br /&gt;
暫くすると、信号は青に変わり、車はゆっくりと動き始める。&lt;br /&gt;
次の瞬間、強烈なブレーキ音と、ヨシカツさんの叫び声が聞こえ&lt;br /&gt;
ヨシカツさんが、サオリ姉の身を守るように覆いかぶさった。&lt;br /&gt;
「サオリさん。危ない」&lt;br /&gt;
しかし、突っ込んできた、相手方の車の鉄塊は、&lt;br /&gt;
サオリ姉に覆いかぶさるヨシカツさんの身体を避け、&lt;br /&gt;
姉の頭に襲い掛かる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
私は必死に&lt;br /&gt;
「おねえちゃん、おねえちゃん」&lt;br /&gt;
と叫び続けた。&lt;br /&gt;
しかし、夢の中の景色はどんどん薄らいでいった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
目が覚めると、そこはサオリ姉の病室だった。&lt;br /&gt;
朝日が、カーテンの隙間からこぼれてきている。&lt;br /&gt;
どうやら私は、泣いていたようだ。&lt;br /&gt;
サオリ姉の顔を覗きこみながら、&lt;br /&gt;
あの日、ヨシカツさんに浴びせかけた言葉を思い返した。&lt;br /&gt;
「おねぇちゃんを返して」&lt;br /&gt;
と叫びながら、ヨシカツさんに鞄を投げつけたのだ。&lt;br /&gt;
ひょっとすると、ヨシカツさんは、&lt;br /&gt;
必死でサオリ姉を守ろうとしてくれたのではないだろうか。&lt;br /&gt;
それなのに、私は、とても酷い事を言ってしまったのではないか。&lt;br /&gt;
私は夢の中の光景を思い返しながら、&lt;br /&gt;
激しい後悔を覚えていた。</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/meanvvv/60478448.html</link>
			<pubDate>Sat, 17 Oct 2009 20:43:06 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>姉の夢　②</title>
			<description>休み明けの日。&lt;br /&gt;
いつものように出勤したが、&lt;br /&gt;
デスクに向かっても、全く仕事に集中できなかった。&lt;br /&gt;
あの夢の光景が頭から離れないのだ。&lt;br /&gt;
私は頭が痛いと仮病を使い、半休をとった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
確か、サオリ姉の勤め先は、Ａターミナル駅近くの大きいビルだったはずだ。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
私は会社を出ると、何本か電車を乗り継いで、&lt;br /&gt;
Ａターミナル駅降り、大きいビルの前までやってきた。&lt;br /&gt;
しかし、いざ、ビルの前まで来てみると、&lt;br /&gt;
足がすくんでしまい、ビルの中に入ろうという勇気はなかなかでない。&lt;br /&gt;
とりあえず、、私はビルの向かいのコーヒー店に入ることにした。&lt;br /&gt;
コーヒー店は空いていて、自由に席を選ぶことができた。&lt;br /&gt;
私はビルが見える窓際の席に座り、カフェオレを注文した。&lt;br /&gt;
『あーあ、私はいったい何をしているのだろう』&lt;br /&gt;
少し変ではあるが、所詮は夢の話である。&lt;br /&gt;
どちらかというと、私の独りよがりな想像である可能性のほうが高い。&lt;br /&gt;
それなのに、そんな夢を頼りに、&lt;br /&gt;
こんなところまで来て、いったい私は何をしたいのだろうか？&lt;br /&gt;
私は暫くの間、ボーっと窓の外を眺めていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
１時間ぐらい経過しただろうか、&lt;br /&gt;
２杯目のカフェオレも、もう空になっている。&lt;br /&gt;
『あっ、、　』&lt;br /&gt;
私はビルから出てくる人の中に、見覚えのある顔を発見し、&lt;br /&gt;
あまり後先を考えずにコーヒー店を出て、&lt;br /&gt;
その人の後を追いかけた。&lt;br /&gt;
「あ、あの、、、、」&lt;br /&gt;
声をかけられたヨシカツさんは、私の顔を見ると、&lt;br /&gt;
驚いたような顔をして、立ち止まった。&lt;br /&gt;
『シマッタ』と私は思った。&lt;br /&gt;
何を話すのかなど、全く考えていなかったからだ。&lt;br /&gt;
私が暫く押し黙っていると、ヨシカツさんのほうから語りかけてきた&lt;br /&gt;
「声をかけていただいて、とても驚きました。&lt;br /&gt;
もう話なんてしてくれないのかと思ってましたから、、、」&lt;br /&gt;
「あの、私、ヨシカツさんに謝りたくて、、あの事故の後、&lt;br /&gt;
あんな酷いことを言ってしまって、、」&lt;br /&gt;
私のかすれそうな声の返答に、ヨシカツさんは少し戸惑っている様子だ。&lt;br /&gt;
「いえ、あんなことになってしまって、どんなに責められても&lt;br /&gt;
仕方がないと思っています。ところで、サオリ、、、お姉さんのご様子は、、」&lt;br /&gt;
「、、、前と変わらずです、ずっと眠ったままです」&lt;br /&gt;
「そうですか、、」&lt;br /&gt;
ヨシカツさんは、哀しそうな面持ちで、頭を下げた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
暫く沈黙が続いた後、私はとっさに、夢の話を口走ってしまった。&lt;br /&gt;
「付き合う前って、窓越しに姉の顔をチラチラみていたんですか？」&lt;br /&gt;
ヨシカツさんは、私の突然に質問に、少しだけ微笑みながら&lt;br /&gt;
「そうなんですよ、チラチラみていたら、メールで叱られてしまったんですよ。」&lt;br /&gt;
と言った。&lt;br /&gt;
「美術館では、偶然に姉と会ったんですか？」&lt;br /&gt;
私は、さらに質問を続けてみた。&lt;br /&gt;
「サオリさんは、そんな事まで話てたんですか、、&lt;br /&gt;
そうなんです、付き合う前だったのですが、偶然、美術館で会いまして。&lt;br /&gt;
その後、１枚１枚の絵について語り合ってしまって、、」&lt;br /&gt;
ヨシカツさんは、再び少しだけ微笑みながら答えた。&lt;br /&gt;
『あぁ、サオリ姉はこんな笑顔が好きだったのかもしれないな』&lt;br /&gt;
私はぼんやりとそんなことを考えた。&lt;br /&gt;
そして、突然訪ねてきて、突拍子もない質問をしている自分が&lt;br /&gt;
とても気恥ずかしくなった。&lt;br /&gt;
「すいません、変な質問しちゃって、、、&lt;br /&gt;
それじゃあ、ちょっと用事がありますんで、これで失礼します」&lt;br /&gt;
別に用事などなかったが、一礼して、その場から足早に離れた。&lt;br /&gt;
ヨシカツさんはとても奇妙に思ったに違いない。&lt;br /&gt;
『私はきっと、顔を赤くしているに違いない』&lt;br /&gt;
そう思いながら、足早に駅に向かった&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
その夜&lt;br /&gt;
私と父が早く帰り。&lt;br /&gt;
母も早くに病院から戻ってきたため、&lt;br /&gt;
久々に父と母と私の３人一緒に夕食をとることになった。&lt;br /&gt;
一緒に、と言っても、姉の事故以来、会話はほとんどない。&lt;br /&gt;
私は意を決して、口火をきった。&lt;br /&gt;
「私、今日、ヨシカツさんに会ってきたの」&lt;br /&gt;
予想通り、父は怒りの表情となり、怒鳴りつけた。&lt;br /&gt;
「お、お前はなんで、そんな奴に会いに行くんだ！！」&lt;br /&gt;
ここで、怒鳴り声に負けたら、意見なんて言えない。&lt;br /&gt;
私は、父の声に負けないくらいの声で答える&lt;br /&gt;
「事故の後、責めた事を謝ろうと思って、、」&lt;br /&gt;
父は半ば呆れたように声のトーンを落とした。&lt;br /&gt;
「何で、お前が謝らなきゃいけないんだ？&lt;br /&gt;
あいつのせいで、サオリは、、、」&lt;br /&gt;
「ヨシカツさんは普通に青信号で進んでただけじゃない。&lt;br /&gt;
悪いのは、ぶつけたほうの車じゃない。&lt;br /&gt;
ひょっとしたら、ヨシカツさんは、サオリ姉の事、必死で&lt;br /&gt;
守ってくれようとしたかもしれないじゃない」&lt;br /&gt;
父は声のトーンを落としたが、逆に私は興奮が抑えられなくなり、&lt;br /&gt;
涙で声をつまらせながら、必死に答えた。&lt;br /&gt;
父は「もう、いい」&lt;br /&gt;
とだけ言って、ご飯を残したまま席をたってしまった。&lt;br /&gt;
母は２人の議論を見ながら、ただただ、唖然としてた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
次の休みの前日の夕方、&lt;br /&gt;
私はいつものようにサオリ姉の病室をおとずれた。&lt;br /&gt;
この日は珍しい事に、母だけじゃなく、&lt;br /&gt;
いつもは来てすぐ帰ってしまう、父の姿も病室にあった。&lt;br /&gt;
この間の夕食時の議論以来、&lt;br /&gt;
父と顔を合わせるのは、正直気まずい。&lt;br /&gt;
私は父が帰るまで病室のスミに静かに座っていることにした。&lt;br /&gt;
しばらくして、病室のドアをノックする音が聞こえ、母がドアを開けた。&lt;br /&gt;
そこにはヨシカツさんが立っていた。&lt;br /&gt;
「お見舞いすることを、許していただいて、ありがとうございました」&lt;br /&gt;
ヨシカツさんはそう言って、頭を下げた。&lt;br /&gt;
私は驚きのあまり、立ち上がって、父と母の顔を交互に見たが、&lt;br /&gt;
２人とも、それほど驚いた様子はない。&lt;br /&gt;
おそらく、父が、見舞いすることを許したのだろう。&lt;br /&gt;
と思った。&lt;br /&gt;
ヨシカツさんは、私たち３人それぞれに頭をさげ、&lt;br /&gt;
サオリ姉のもとに歩み寄った。&lt;br /&gt;
サオリ姉の手をとり、&lt;br /&gt;
「すみませんでした。すみませんでした」&lt;br /&gt;
と何度も繰り返した。&lt;br /&gt;
ヨシカツさんは目には涙が浮かんでいた。、&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
それから１週間後、&lt;br /&gt;
サオリ姉の心臓は、少しずつ動きが少なくなり、静かに停止した。</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/meanvvv/60478433.html</link>
			<pubDate>Sat, 17 Oct 2009 20:40:11 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>入れ替わり</title>
			<description>[其の一]&lt;br /&gt;
何故か高い山を登っている。&lt;br /&gt;
長い山道を登りきり、やっとのことで頂上にたどりついた。&lt;br /&gt;
すると、突然、地面が消え去り、奈落の底へ落とされた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
畑中啓一は落ちる感覚で目が覚めた。&lt;br /&gt;
『よかった、、夢だったのか』&lt;br /&gt;
辺りはまだ薄暗い、ずいぶん早朝のようだ。&lt;br /&gt;
寝ぼけ眼をこすり、目覚まし時計に手をやる。&lt;br /&gt;
変だ、枕元にあるはずの目覚まし時計がない。&lt;br /&gt;
不審に思い、目を凝らして周りを見渡してみる。&lt;br /&gt;
「う、うわぁ、、」&lt;br /&gt;
啓一は思わず声を上げてしまった。&lt;br /&gt;
隣には、見知らぬ美しい女性と、&lt;br /&gt;
これまた見知らぬ５歳ぐらいの女の子が眠っている。&lt;br /&gt;
『昨晩、この女性と、何か間違いでも起こしたのだろうか？？』&lt;br /&gt;
昨晩は、会議が長引いたせいで、帰りが少々遅くなってしまった。&lt;br /&gt;
しかし、どこかで飲酒したわけでもなく&lt;br /&gt;
真っ直ぐ家に帰った。その後、軽く食事を取って、直ぐに眠ったはずである。&lt;br /&gt;
女性と間違いが起こるとは考え難かった。&lt;br /&gt;
啓一が考えをめぐらせていると、叫び声に目が覚めたのか&lt;br /&gt;
隣で寝ていた女性が、&lt;br /&gt;
「良雄さん、こんな朝早くどうしたんですか？&lt;br /&gt;
今日はお休みじゃなかったんですか？」&lt;br /&gt;
と声をかけてきた&lt;br /&gt;
女性は寝ぼけているのか、啓一の姿を見ても、不審がる気配がない。&lt;br /&gt;
啓一はとっさに、&lt;br /&gt;
「ちょっとトイレに、、」&lt;br /&gt;
と言って、慌ててベッドを出た。&lt;br /&gt;
今なら、気づかれずに帰ることができるかもしれない。&lt;br /&gt;
啓一は足早に部屋を出て、玄関を探した。&lt;br /&gt;
この家は幾分複雑な造りになっているようで、&lt;br /&gt;
しばらくウロウロしなければならなかった。&lt;br /&gt;
それにしても、この家の中にいささかのデジャブもない。&lt;br /&gt;
いったいどのような理由で、あのベッドで寝ていたのだろうか？&lt;br /&gt;
数分後、ようやく玄関を探し当てたが、&lt;br /&gt;
靴が見あたらなかったので、&lt;br /&gt;
玄関に置いてあった、不思議と足のサイズがぴったりと合った男物の靴を履いた。&lt;br /&gt;
啓一が唖然として言葉を飲み込んだのは、靴を履いた後、&lt;br /&gt;
玄関に置いてあった鏡をのぞきこんだ時である。&lt;br /&gt;
そこにあったのは、見知らぬ男の姿であった。&lt;br /&gt;
啓一が右手を挙げれば、鏡の男も同じように右手を挙げる。&lt;br /&gt;
啓一が顔をしかめると、鏡の男も同じように顔をしかめる。&lt;br /&gt;
どうやら、啓一は別人になっているようだ。&lt;br /&gt;
『妙にリアルだが、これは、たぶん、夢の中の出来事なんだろう』&lt;br /&gt;
啓一はそのように、自分を納得させて、&lt;br /&gt;
女性と女の子が眠っているベッドに戻る事にした。&lt;br /&gt;
ベッドに戻り目を閉じて、しばらくすると、再び眠りが訪れた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
…………………………&lt;br /&gt;
…………………………&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「ねぇ、起きなよ。もう１０時だよ。今日はディズニーランド連れて行ってくれるって&lt;br /&gt;
言ってたじゃん。ねぇ～ったら～」&lt;br /&gt;
啓一が目を覚ますと、そこは紛れもなく、自分の家だった。&lt;br /&gt;
いつもの休日と同じように、今日子が家に訪れている。&lt;br /&gt;
「あぁ、起きるよ。慌てるなよ」&lt;br /&gt;
啓一はぶっきらぼうに返事をしながら立ち上がった。&lt;br /&gt;
どうやら、いつもの休日に戻ってきたようだ。&lt;br /&gt;
啓一は優しく、今日子の髪を撫でながら、&lt;br /&gt;
同時に、夢の中の女性を思い返す。&lt;br /&gt;
『それにしても綺麗な女性だったな』&lt;br /&gt;
啓一は、少し悶々とした気持ちになりながら、出かける準備を始めた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[其の二]&lt;br /&gt;
何故か高い山を登っていた。&lt;br /&gt;
長い山道はなぜか人工的な階段になっており、違和感を覚えたが、&lt;br /&gt;
何かに急かさせるままに登り、やっとのことで頂上にたどりついた。&lt;br /&gt;
すると、突然、地面が消え去り、奈落の底へ落とされた&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
啓一はその落ちる感覚で目が覚めた。&lt;br /&gt;
見知らぬソファーで横になっている。&lt;br /&gt;
「良雄さん、せっかくの休みなのに、いつまでお昼寝してるんですか？&lt;br /&gt;
アカネは呆れて遊びに行っちゃいましたよ」&lt;br /&gt;
見知らぬキッチンから、この間と同じ、美しい女性が&lt;br /&gt;
呆れたような口調で話かけてくる。&lt;br /&gt;
「あぁ、ごめん」&lt;br /&gt;
啓一は適当に返事を返した。&lt;br /&gt;
どうやら、また、同じような夢を見ているようだ。&lt;br /&gt;
この夢の中では、自分はあの女性の旦那らしい。&lt;br /&gt;
啓一はボンヤリと部屋の中を見渡した。&lt;br /&gt;
とても綺麗に掃除されている。きっと綺麗好きな奥さんなのであろう。&lt;br /&gt;
「ねぇ、良雄さん。どうしたのボーっとしちゃって」&lt;br /&gt;
その女性が心配したような目で&lt;br /&gt;
顔を覗き込んできた。&lt;br /&gt;
それにしても美しい顔だ。&lt;br /&gt;
啓一は欲望が抑えきれなくなるのを感じていた。&lt;br /&gt;
『これはどうせ、夢なのだ。夢の中では、何をやっても私の自由であるはずだ』&lt;br /&gt;
気がつくと、啓一はその女性に覆いかぶさっていた。&lt;br /&gt;
その女性は、始め、何が起こっているのかわからないように呆然としていたが、&lt;br /&gt;
事態が飲み込めると、激しく抵抗し始めた。&lt;br /&gt;
啓一は、その女性が抵抗する度、彼女の頬を何度も平手打ちにした。&lt;br /&gt;
その女性は、次第に抵抗を止め、&lt;br /&gt;
恐怖に慄いたような目で啓一を見つめながら、唇を噛み締めていた。&lt;br /&gt;
そんな女性の姿を一瞥しながら、&lt;br /&gt;
啓一は自らの欲望を満たすことだけに夢中になった。&lt;br /&gt;
啓一は、なすがままになったその女性を何度も何度も求めた。&lt;br /&gt;
その女性は、もう抵抗はしなかったが、&lt;br /&gt;
美しい目からは、ずっと涙が溢れていた。&lt;br /&gt;
何度目の射精の後、あまりの疲れのためだろうか？&lt;br /&gt;
啓一は激しい睡魔に襲われ、&lt;br /&gt;
その女性に覆いかぶさりながら眠ってしまった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
…………………………&lt;br /&gt;
…………………………&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「ねぇ、、大丈夫？少しは落ち着いた？」&lt;br /&gt;
聞き覚えのある優しい声に、啓一は起こされた。&lt;br /&gt;
今日子が心配そうな眼差しで見つめている。&lt;br /&gt;
「あぁ、大丈夫だよ、少し、変な夢を見ていたんだ」&lt;br /&gt;
今日子は不思議なぐらい心配している。&lt;br /&gt;
「ところで、田宮良雄って誰のこと？」&lt;br /&gt;
啓一はその名前を聞いて、あまりの驚きで言葉を失った。&lt;br /&gt;
「さっき、混乱したように、&lt;br /&gt;
『自分は田宮良雄っていう名前なんだ』&lt;br /&gt;
って何度も叫んでいたのよ。。。覚えてないの？」&lt;br /&gt;
啓一は驚きのあまり、何の言葉を発することもできなかった。&lt;br /&gt;
『本当にあれは夢の中だったのか？もし夢じゃなかったとしたら、&lt;br /&gt;
私は大変な事をしてしまったのではないのか？』&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[其の三]&lt;br /&gt;
何故か高いビルを登っていた。&lt;br /&gt;
この間の夢とは少し光景が違っている。&lt;br /&gt;
長い階段を急かされるまま登りきり、やっとのことで屋上にたどりついた。&lt;br /&gt;
すると、突然、床が消え去り、奈落の底へ落とされた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
啓一はその落ちる感覚で目が覚めた。&lt;br /&gt;
ファーで横になっている。&lt;br /&gt;
この間、こちらへ来たときと同じソファーだ。&lt;br /&gt;
夕方だろうか、部屋の中は薄暗く、テレビの光だけが怪しく輝いている。&lt;br /&gt;
それにしても、なぜか部屋の中がひどく汚れている。&lt;br /&gt;
『あの女性はどこにいったのだろう？』&lt;br /&gt;
啓一は、部屋の中を見渡してみたが、人の気配はない。&lt;br /&gt;
何か不安な気持ちになり、ゆっくり立ち上がると、&lt;br /&gt;
ドアのところまで歩き、思い切って、ドアを開けた。&lt;br /&gt;
鼓動が次第に激しくなってゆくのがわかる。&lt;br /&gt;
事実を確認するため、ゆっくりと歩みを進める。&lt;br /&gt;
そのガランとした部屋の中には、真新しい仏壇がポツンと在り、&lt;br /&gt;
その仏壇には、あの女性の写真が飾られていた。&lt;br /&gt;
『亡くなったのか、元気そうだったのに、、、』&lt;br /&gt;
呆然と仏壇を眺めていると、写真の下に、&lt;br /&gt;
手紙が置かれているのを発見した。&lt;br /&gt;
啓一は他人の生活を覗く事に、引け目を感じたが、その手紙を読んでみた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊&lt;br /&gt;
猯浜困気鵝&lt;br /&gt;
こんな手紙を残すことになってしまって。&lt;br /&gt;
本当にごめんなさい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
あの後、あなたはいつものあなたに戻って&lt;br /&gt;
優しく接してくれたけれど、&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
あなたの顔を見るだけで、&lt;br /&gt;
どうしょうもなく、恐怖を感じてしまいます。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
あなたを恨んでいるわけではありません。&lt;br /&gt;
ただ、このまま一緒にいると、恐怖のあまり、&lt;br /&gt;
あなたを嫌いになってしまいそうな気がしています。&lt;br /&gt;
だから、もう一緒にいることはできなくなりました。&lt;br /&gt;
弱い私の事を許してください。&lt;br /&gt;
本当にごめんなさい。&lt;br /&gt;
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
その手紙を読みながら、手が次第に震えてゆくのに気がついていた。&lt;br /&gt;
『あの後、とは何の事だろうか？&lt;br /&gt;
前回、私が引き起こした行為のことだろうか？&lt;br /&gt;
もしかすると、あの行為のため、&lt;br /&gt;
自ら命を絶ってしまったのだろうか？』&lt;br /&gt;
啓一は、激しい後悔のため、頭を抱え込んだ。&lt;br /&gt;
しばらくして、ふと、今日子の言葉を思い出した。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
「さっき、混乱したように、&lt;br /&gt;
『自分は田宮良雄っていう名前なんだ』&lt;br /&gt;
って何度も叫んでいたのよ。。。覚えてないの？」&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
『私が、&amp;quot;田宮良雄&amp;quot;　になっている間、&lt;br /&gt;
&amp;quot;田宮良雄&amp;quot;は、私になっているのではないか？&lt;br /&gt;
もし&amp;quot;田宮良雄&amp;quot;も、我々が入れ替わっている事に気づいているとしたら？&lt;br /&gt;
もし&amp;quot;田宮良雄&amp;quot;が、私がした行為を知っているとしたら、&lt;br /&gt;
&amp;quot;田宮良雄&amp;quot;は&amp;quot;私&amp;quot;の事を恨んでいるに違いない。&lt;br /&gt;
早く止めなければ、何をしでかすかわかったものではない。』&lt;br /&gt;
啓一は、慌てて立ち上ががり、家を飛び出した。&lt;br /&gt;
しかし、玄関を飛び出したとたん、辺りに広がる光景に愕然とした。&lt;br /&gt;
玄関を出たとたん、暖かな湿気に満ちた潮風が香っている。&lt;br /&gt;
目の前に青く透き通った海岸線が広がっている。&lt;br /&gt;
家々の形はどれも南国風な造りで、軒先には獅子の石造が置かれている。&lt;br /&gt;
「沖縄、か．．．．」&lt;br /&gt;
啓一は思わずつぶやいた。&lt;br /&gt;
東京の我が家とは、あまりに距離がありすぎる。&lt;br /&gt;
どんなに急いでも、たどり着くまでに数時間はかかることだろう。&lt;br /&gt;
啓一は肩を落とし、飛び出してきた家に戻った。&lt;br /&gt;
そう、わざわざ、飛行機に乗って移動しなくても、&lt;br /&gt;
眠りさえすれば、元の身体に戻れるはずだ。&lt;br /&gt;
いつも、そうだったではないか。&lt;br /&gt;
啓一は、カーテンを閉め、ベッドに入り、頭から布団をまとった。&lt;br /&gt;
しかし、不安のあまり、眠気はまったく襲ってこない。&lt;br /&gt;
『こんなことなら、飛行機に乗って、移動し始めたほうがよかったのではないか？』&lt;br /&gt;
『&amp;quot;田宮良雄&amp;quot;はどのようにして恨みをはらすつもりなんだろうか？』&lt;br /&gt;
そんなことを繰り返し考えるうちに、&lt;br /&gt;
一時間がたち、二時間がたち、いつの間にか眠ってしまった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
…………………………&lt;br /&gt;
…………………………&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ポタッ、ポタッ、ポタッ&lt;br /&gt;
蛇口がしっかり閉められていないのか、水滴が落ちる音が聞こえてくる。&lt;br /&gt;
『とても、静かだ』&lt;br /&gt;
啓一はゆっくり瞼を開いてゆく。&lt;br /&gt;
『ここは何処だろう？我が家でも&amp;quot;田宮良雄&amp;quot;の家でもない。&lt;br /&gt;
しかし、見覚えのある部屋だ。何度か訪れたことがある。&lt;br /&gt;
そうだ、ここは今日子の実家である』&lt;br /&gt;
啓一は、それまで見上げていた天井から、床のほうに視線を動かす。&lt;br /&gt;
その途端、啓一の目からは涙がこぼれ始めた。&lt;br /&gt;
薄暗い部屋の中で、黒い液体がそこらじゅうに飛び散っていて、&lt;br /&gt;
三人が床に無造作に転がっている。三人ともピクリとも動かない。&lt;br /&gt;
転がっているのは、紛れもなく、&lt;br /&gt;
今日子と、今日子の父と、今日子の母だ。&lt;br /&gt;
『&amp;quot;田宮良雄&amp;quot;はなんという事をしてくれたのだ。&lt;br /&gt;
よりにもよって、今日子を奪うなんて、、』&lt;br /&gt;
啓一は、ゆっくりと今日子を抱きかかえ、&lt;br /&gt;
大声を上げて泣き叫んだ。</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/meanvvv/60164732.html</link>
			<pubDate>Sun, 09 Aug 2009 18:22:22 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>破壊神と創造神</title>
			<description>&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;遠い、遠い、宇宙の彼方。&lt;br /&gt;
隣あった２つの星がありました。&lt;br /&gt;
右の星は、破壊の神に護られていました。&lt;br /&gt;
左の星は、創造の神に護られていました。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;右の星の人々は、毎日毎日、働き続けなければいけませんでした。&lt;br /&gt;
壊された家を直し続け、&lt;br /&gt;
荒らされた畑を耕し直し続けなければいけませんでした。&lt;br /&gt;
破壊神が、人々が作るものを次々に破壊していったからです。&lt;br /&gt;
人々は、破壊神にうんざりしていました。&lt;br /&gt;
そして、夜空に輝く左の星を見ながらつぶやきました。&lt;br /&gt;
「あぁ、この星が創造神に護られていればよかったのに」&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;左の星の人々は、毎日毎日、働き続けなければいけませんでした。&lt;br /&gt;
次々に発生するゴミを処分し続け、&lt;br /&gt;
次々に育つ作物を整理し続けなければいけませんでした。&lt;br /&gt;
創造神が、次から次に物を作ってゆくので、&lt;br /&gt;
整理や処分をしないと、物で溢れ返ってしまうからです。&lt;br /&gt;
人々は、創造神にうんざりしていました。&lt;br /&gt;
そして、夜空に輝く右の星を見ながらつぶやきました。&lt;br /&gt;
「あぁ、この星が破壊神に護られていればよかったのに」&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/meanvvv/59879485.html</link>
			<pubDate>Mon, 29 Jun 2009 01:15:48 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>人形</title>
			<description>都会から数百キロも離れた&lt;br /&gt;
山沿いの、空気が透き通った村に&lt;br /&gt;
小さな縫い物工場があった。&lt;br /&gt;
その工場には老婆が数人雇われていて、&lt;br /&gt;
毎日、丹精をこめて人形を作っていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ヨネおばばは丁寧に丁寧に、私を作っていく。&lt;br /&gt;
シワだらけになった乾いた手で、&lt;br /&gt;
私の身体に綿を均等に詰め、&lt;br /&gt;
宝石のように輝いた黒い目を縫いつけ、&lt;br /&gt;
愛くるしいような赤いドレスを着せ、&lt;br /&gt;
たわわに実った麦穂のように輝いた髪を丹念に梳かしてくれた。&lt;br /&gt;
ヨネおばばは完成した私を見つめながら、&lt;br /&gt;
「神様、どうか優しいご主人様にめぐりあえますように」&lt;br /&gt;
と祈りをささげた。&lt;br /&gt;
その言葉に、私は泣きそうになり、&lt;br /&gt;
『もっと、ヨネおばばと一緒に居たいよ』と叫びたくなった。&lt;br /&gt;
ヨネおばばは名残惜しそうな目をしながら、&lt;br /&gt;
私を箱に詰めた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
私が箱から出されたとき、辺りの景色は一変していた&lt;br /&gt;
あの小さな工場とは、比べ物にならないぐらいの大きなお店。&lt;br /&gt;
私の隣にも、その隣にも、そのまた隣にも&lt;br /&gt;
綺麗なドレスを着て、綺麗な宝石を身にまとった人形達が並んでいた。&lt;br /&gt;
どの人形達も、『私が一番綺麗よ』『いいえ、私が一番よ』&lt;br /&gt;
などと言い合い、自らの美しさを自慢しあっていた。&lt;br /&gt;
そんな所に並べられ、私は少し自信がなくなってきた。&lt;br /&gt;
ヨネおばばは丁寧に私を作ってくれたけれど、&lt;br /&gt;
周りの人形達がまとっているドレスや宝石を見ていると&lt;br /&gt;
自分が何か見劣りしている気がした。&lt;br /&gt;
他の人形達も何処か見下したような口調で、私に話しかけてくる。&lt;br /&gt;
『どこの地方でお生まれになったの？』&lt;br /&gt;
『どこのお国の民族衣装かしら？』&lt;br /&gt;
それらの言葉は、私から、よりいっそう自信を奪っていった。&lt;br /&gt;
そして、毎日、&lt;br /&gt;
「ヨネおばばの所に戻りたいなぁ」&lt;br /&gt;
とつぶやくのが口癖になった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
そんなある日。&lt;br /&gt;
私の前で一人の女の子が駄々をこねていた。&lt;br /&gt;
「ママァ～このお人形欲しいぃ」&lt;br /&gt;
驚くべきことに、女の子は他の綺麗な人形達ではなく、&lt;br /&gt;
私を指差してる。&lt;br /&gt;
その女の子の母親らしい婦人が、ため息をつきながら近づいて、&lt;br /&gt;
私を手に取り、&lt;br /&gt;
「すいません、このお人形を包んでいただけるかしら」&lt;br /&gt;
と店員に声をかけた。&lt;br /&gt;
私は、驚きを感じるとともに、なんだか誇らしい気持ちになった。&lt;br /&gt;
なにしろ、あの着飾った綺麗な人形達を差し置いて、私が選ばれたのだから。&lt;br /&gt;
私は再び箱詰めされ、女の子の家に行くことになった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
私が箱から開けられたとき、辺りの景色は一変していた。&lt;br /&gt;
そこは、どうやら女の子の部屋らしかった。&lt;br /&gt;
部屋には少し前まで居たお店に負けないぐらい、多くの綺麗な人形が飾られていた。&lt;br /&gt;
でも、そこに飾られている人形達は、お店の人形達と違って、&lt;br /&gt;
自らの美しさを自慢することはなく、活き活きとした感じがなかった。&lt;br /&gt;
私は少し不思議に思ったが、そんなことを考える間がないぐらい、&lt;br /&gt;
女の子は私を可愛がった。&lt;br /&gt;
女の子は名前を『アキちゃん』と言った。&lt;br /&gt;
アキちゃんは私を『チイちゃん』と名づけ、&lt;br /&gt;
何処へ行くときも私を抱きしめながら連れて行った。&lt;br /&gt;
遊びに行くときも、食事に行くときも、旅行に行くときも、&lt;br /&gt;
アキちゃんはいつも一緒だった。&lt;br /&gt;
もう「ヨネおばばの所に戻りたいなぁ」&lt;br /&gt;
とつぶやく必要はなくなっていた。&lt;br /&gt;
アキちゃんのところに来てからというもの、満ち足りた毎日をおくっていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
数ヶ月が過ぎたある日。&lt;br /&gt;
アキちゃんは、突然、他の人形達と同じように、私を人形棚に置いた。&lt;br /&gt;
他の人形達は何故か哀れむような目で私を見つめている。&lt;br /&gt;
アキちゃんは、私の目の前で綺麗に包まれた箱を開けている。&lt;br /&gt;
箱の中からは綺麗に着飾った新しい人形が出てきた。&lt;br /&gt;
アキちゃんは、その新しい人形を抱き上げると、&lt;br /&gt;
「チイちゃん、チイちゃん」と言いながら、その人形を抱きしめ始めた。&lt;br /&gt;
私が混乱のあまり、呆然としていると、隣に飾られている人形が&lt;br /&gt;
静かな口調で、つぶやいた。&lt;br /&gt;
「あなたが来る前は、私がチイちゃんだったのよ。&lt;br /&gt;
新しい人形が来ると、アキちゃんはそれまで居た人形の事は忘れてしまうの」&lt;br /&gt;
私は、始め、その言葉を理解することが出来なかった。&lt;br /&gt;
そしてアキちゃんが新しい人形を可愛がる姿を見て&lt;br /&gt;
心が締め付けられるような気持ちになった。&lt;br /&gt;
しかし、一週間が経ち、一ヶ月が経ち、&lt;br /&gt;
だんだんと、隣の人形が言っている意味がわかるようになってきた&lt;br /&gt;
そして、私も、他の人形と同じように&lt;br /&gt;
活き活きとした感じが、なくなっていった。&lt;br /&gt;
そして、再び、毎日、&lt;br /&gt;
「ヨネおばばの所に戻りたいなぁ」&lt;br /&gt;
とつぶやくのが口癖になった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
一年が経ち、二年が経ち、&lt;br /&gt;
アキちゃんの部屋の棚には、どんどん人形が増えていった。&lt;br /&gt;
この棚に乗せられた始めの頃は、&lt;br /&gt;
再び「チイちゃん」と呼んで遊んでくれる事を期待していたが、&lt;br /&gt;
最近は、そんな夢を見ることすら馬鹿馬鹿しく思えてきた。&lt;br /&gt;
アキちゃんが、私の方に振り向いてくれることなど、もはやありえない事だった。&lt;br /&gt;
．．．．&lt;br /&gt;
そんなある日。アキちゃんのお母さんが、大きな箱を持って部屋に入って来た。&lt;br /&gt;
よく見ると、その後ろに、アキちゃんが親指をくわえながら&lt;br /&gt;
恨めしそうに人形達を見つめている。&lt;br /&gt;
アキちゃんのお母さんは、大きな箱をあけ、棚に置かれた人形達を箱につめ始めた。&lt;br /&gt;
「やめて、まだここに居たいの」&lt;br /&gt;
「お願い、捨てないで」&lt;br /&gt;
「アキちゃん、助けて」&lt;br /&gt;
人形達の悲鳴が聞こえてくる。&lt;br /&gt;
『あぁ、とうとうこの日が来たのだわ』&lt;br /&gt;
私も他の人形と同じように、とても悲しい気持ちになった。&lt;br /&gt;
アキちゃんのお母さんが、遂に、私をつかんだ。&lt;br /&gt;
箱に入れられる前、ほんの一瞬だけ、アキちゃんと目が合った。&lt;br /&gt;
「アキちゃん。少しの間だったけれど、私を好きになってくれてありがとう」&lt;br /&gt;
私の声なんて、アキちゃんに聞こえる筈もないのに、&lt;br /&gt;
力いっぱいの言葉を叫んだ。&lt;br /&gt;
私は他の人形達と一緒に再び箱詰めされた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
私達を入れた箱は、どうやら車か何かに載せられ移動を開始した。&lt;br /&gt;
『ゴミの焼却場にでも向かっていて、着いた途端に焼かれてしまうのだろうな』&lt;br /&gt;
そう思うと、悲しくて涙が出そうになった。&lt;br /&gt;
そして、&lt;br /&gt;
「ヨネおばばの所に戻りたいよぉ」&lt;br /&gt;
と、ついついつぶやいてしまうのだった。&lt;br /&gt;
しかし、いつまで経っても、焼却場には着かない。&lt;br /&gt;
不思議なことに、私達を入れた箱は、&lt;br /&gt;
何度も何度も違う乗り物に、乗り換えされているようだ。&lt;br /&gt;
『ひょっとしたら、&lt;br /&gt;
焼却場は地球の裏側にまで行かないと無いのだろうか？』&lt;br /&gt;
そう思えるぐらいの長い時間、移動を続けた。&lt;br /&gt;
そして、着いた場所は焼却場ではなかった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
箱が開けられたとき、最初に見えた光景は砂が風に飛んでいる風景だった。&lt;br /&gt;
「さぁ、お金持ちのお国から、みんなに贈り物だよ。」&lt;br /&gt;
黒いごつごつした手の男が、そう叫びながら、人形を一体づつつかんで&lt;br /&gt;
箱から出してゆく。&lt;br /&gt;
そのたびに子供達の歓声が聞こえてくる。&lt;br /&gt;
『いったい何の騒ぎかしら？』&lt;br /&gt;
そう思っていると、黒くごつごつした手が私をつかみ箱の外に出した。&lt;br /&gt;
「さぁ、この人形は君のだよ」&lt;br /&gt;
黒くごつごつした手の男は、順番に並んでいた女の子に私を手渡した。&lt;br /&gt;
『嫌、そんな汚い手で私を触らないで。綺麗なドレスが汚れてしまうわ』&lt;br /&gt;
女の子の手はとても汚れていて、私は不愉快な気持ちになったが、&lt;br /&gt;
女の子はそんな気持ちなどつゆ知らず、&lt;br /&gt;
私をめいっぱい抱きしめて、まるで宝物を手にしたかのような、満面の笑顔で&lt;br /&gt;
家へ帰っていった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
その女の子は、強い風が吹けば壊れてしまいそうなもろそうで、&lt;br /&gt;
汚らしく、狭い家に&lt;br /&gt;
お父さん、お母さん、そして8人兄弟姉妹の&lt;br /&gt;
家族１０人で住んでいた。&lt;br /&gt;
どうやら、その女の子は一番下の妹であるようだった。&lt;br /&gt;
その女の子は名前を『ベティちゃん』と言った。&lt;br /&gt;
これから、こんな汚い家で過ごさなきゃいけないかと思うと&lt;br /&gt;
とても悲しくなった。&lt;br /&gt;
いっそのこと、焼却場で焼かれた方が幸せだったかもしれなかった。&lt;br /&gt;
そして、いつものように&lt;br /&gt;
「ヨネおばばの所に戻りたいなぁ」&lt;br /&gt;
とつぶやくのであった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ベティちゃんは、私を『ナナ』という名前をつけ、&lt;br /&gt;
何処へ行くときも私を抱きしめながら連れて行った。&lt;br /&gt;
遊びに行くときも、食事をするときも、&lt;br /&gt;
ベティちゃんはいつも私と一緒に居た。&lt;br /&gt;
けれども、ベティちゃんに抱きしめられるたびに&lt;br /&gt;
私は汚れていくので、私はベティちゃんに抱きしめられることに&lt;br /&gt;
ウンザリしていた。&lt;br /&gt;
『早く、新しい人形が届いて、私の事など忘れてしまえばいいのに』&lt;br /&gt;
とすら思った。&lt;br /&gt;
そして、いつものように&lt;br /&gt;
「ヨネおばばの所に戻りたいなぁ」&lt;br /&gt;
とつぶやくのであった。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
一年が経ち、二年経っても新しい人形が来ることは無かった。&lt;br /&gt;
その間に私はどんどん汚れていったが、&lt;br /&gt;
すりきれて服が破けてしまったときは、&lt;br /&gt;
ベティちゃんが、慣れない手つきで服を縫ってくれた。&lt;br /&gt;
抱きしめられすぎで、腕が取れてしまいそうになったときも、&lt;br /&gt;
ベティちゃんが、慣れない手つきで腕を縫ってくれた。&lt;br /&gt;
次第に私はツギハギだらけになっていったが、&lt;br /&gt;
ベティちゃんはそんな事は何にも気にならないのか、&lt;br /&gt;
最初の時と変わらず、私を抱きしめ続けた。&lt;br /&gt;
そして、この頃になってくると、&lt;br /&gt;
ヨネおばばのところに戻りたい&lt;br /&gt;
とは思わなくなっていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
その年はいつもの年と異なり、雨が降る季節になっても&lt;br /&gt;
なかなか雨が降らず、乾燥した日が続いていた。&lt;br /&gt;
そして、その夜、ベティちゃんの家族も寝静まった頃。&lt;br /&gt;
隣の家から焦げ臭いにおいがしてきた。&lt;br /&gt;
それから、数秒経たないうち、&lt;br /&gt;
突然、家の壁が真っ赤な炎をあげ燃え始めた。&lt;br /&gt;
ベティちゃんのお父さんとお母さんは、&lt;br /&gt;
驚いて飛び起き、&lt;br /&gt;
同じように飛び起きた上の子供達と&lt;br /&gt;
まだ寝たままのベティちゃんなどを抱きかかえ&lt;br /&gt;
家の外に飛び出した。&lt;br /&gt;
ベティちゃんの家は瞬く間に真っ赤な炎に覆いつくされた。&lt;br /&gt;
私の周りにも炎が迫ってきている。&lt;br /&gt;
私は、いつもベティちゃんに抱きしめられながら寝ていたが、&lt;br /&gt;
お父さんがベティちゃんを抱えるとき、&lt;br /&gt;
私はベティちゃんの腕から滑り落ちてしまったのだ。&lt;br /&gt;
「ナナちゃん、ナナちゃぁーん」&lt;br /&gt;
炎の外から、ベティちゃんの叫び声が聞こえてくる。&lt;br /&gt;
『よかった。ベティちゃんは逃げることができたのね』&lt;br /&gt;
その叫び声を聞いて、私はとても安心した気持ちになった。&lt;br /&gt;
「ベティちゃん。長い間、私を好きで居続けてくれて本当にありがとう」&lt;br /&gt;
私は、ベティちゃんに聞こえる筈もない言葉を思いっきり、&lt;br /&gt;
力いっぱいの叫んだ。&lt;br /&gt;
「ナナちゃん、ナナちゃぁーん」&lt;br /&gt;
炎の向こうからは、ベティちゃんの叫び声がいつまでも聞こえていた。</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/meanvvv/59590182.html</link>
			<pubDate>Sun, 31 May 2009 14:39:16 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
		</item>
		<item>
			<title>黄色い袋のミルキー</title>
			<description>&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;みなさんは、&lt;br /&gt;
ミルキーの包み紙が２種類あるのに気がついていますか？&lt;br /&gt;
『何を言っているんだ？』&lt;br /&gt;
そう思う人は、&lt;br /&gt;
ちょっと近くのお店に入り、&lt;br /&gt;
ミルキーを買ってみてください。&lt;br /&gt;
そして、ミルキーの袋を開くと。。。。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;お気づきになりましたか？&lt;br /&gt;
ミルキーの包み紙は、&lt;br /&gt;
赤色のものと、黄色のものがあるのです。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;そして、なぜでしょうか？&lt;br /&gt;
赤色紙に包まれたミルキーより、&lt;br /&gt;
黄色紙に包まれたミルキーのほうが&lt;br /&gt;
何か、価値があるように思えませんか？&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;私たちが子供の頃、&lt;br /&gt;
なぜか黄色紙に包まれたミルキーのほうが、&lt;br /&gt;
貴重であるように感じられたのです。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;&lt;hr class=&#039;wiki&#039;/&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;子供の頃、私達兄妹の特別なデザートと言えばミルキーだった。&lt;br /&gt;
ミルキーを噛んでいるうちに、よく差し歯が取れるので、&lt;br /&gt;
母親はミルキーを買うことを渋ったが、&lt;br /&gt;
そんなときは、父親にお願いすれば、大抵、買ってもらえた。&lt;br /&gt;
それでも、両親は私達が食べ過ぎるのを心配し、&lt;br /&gt;
一日数粒しか食べる事を許されなかった。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;私と妹はいつも同じ数のミルキーを平等に分け合った、のだが、&lt;br /&gt;
黄色袋に包まれたミルキーは独占的に私の取り分となった。&lt;br /&gt;
私達には、黄色紙に包まれたミルキーのほうが、&lt;br /&gt;
より美味しく感じられたのだ。&lt;br /&gt;
当然、妹も黄色袋に包まれたミルキーを欲しがり、&lt;br /&gt;
毎度毎度けんかになったが、兄と妹では力の差は歴然。&lt;br /&gt;
妹が黄色い袋に包まれたミルキーを食べるチャンスは殆どなかった。&lt;br /&gt;
妹は、恨めしそうに私を見ながら、&lt;br /&gt;
ピンクの紙に包まれたミルキーを、&lt;br /&gt;
それでも美味しそうにほおばっていた。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;&lt;hr class=&#039;wiki&#039;/&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;そらから十年以上経ち&lt;br /&gt;
私も大人になるにつれて、ミルキーを食べる機会はどんどん減った。&lt;br /&gt;
けれども、我が家には、一年に一回、&lt;br /&gt;
ミルキーをたくさん食べなければいけない季節がある。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;&lt;br /&gt;
&lt;div class=&#039;wiki&#039;&gt;今や三人家族となってしまった我が家の夏は&lt;br /&gt;
ミルキーを十袋程買ってくることから始まる。&lt;br /&gt;
父、母、私の三人みんなで、ミルキーを食べるのだが、&lt;br /&gt;
食べてよいのは、赤色紙に包まれたミルキーだけ。&lt;br /&gt;
黄色紙に包まれたミルキーは、綺麗な小物入れの中に集める。&lt;br /&gt;
それが我が家のお墓参りのお供え物となるのである。&lt;br /&gt;
&lt;/div&gt;</description>
			<link>https://blogs.yahoo.co.jp/meanvvv/58916289.html</link>
			<pubDate>Sat, 28 Mar 2009 18:45:40 +0900</pubDate>
			<category>小説</category>
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