作る日々、作られる日々

模型コミュニティ「fg」参加中!http://www.fg-site.net/members/16209

全体表示

[ リスト ]

さて、皆様。
 
フリーゲームの「Ib(イブ)」をご存じですか?
このゲーム、今物凄い速度で人気が急上昇中なのです。自分も一日前にこのゲームの存在と人気の実態を知ったばかりです。
あまりの広がりの速さに、「これは今のうちに記事にしとかないと・・・!」と思ったほど。
 
簡単に言えば、ホラー風味のミステリーパズルゲームです。
銃撃戦の無いバイオハザードというか、レイトン教授シリーズのホラー風というか。
 
「ホラー」とは書きましたが
別に恐ろしがるほどの怖さは無いと思います。
ぶっちゃけ「名探偵コナン」の第一話を難なく(?)見れる人なら大丈夫かと…
 
 
 
とりあえず戦闘の無いホラーパズルADVっていう感じのゲームです。
イメージ 1
 
両親と美術館に来た主人公の少女・イブが、美術品をモチーフにした陰鬱でシュールな世界に突然閉じ込められ、一つずつ気味の悪いパズルや悪趣味な障壁を乗り越えていくという大筋です。
物語の中盤から、美青年・ギャリーと、イブとほぼ同じ年齢背丈の金髪少女・メアリーと出会うのですが・・・。
イメージ 7イメージ 8
ツクールゲームで制作されたらしく、フリーゲームおなじみのドット調の画面が何とも言えません。
一昔前ならドットがゲームの全てだったんですけれどね。
 
ホラーとはありますが、いわゆる「バイオハザード」のようなスプラッタ系ではなく、まどかマギカや屍鬼のようなサイコ系に近いですね。
このフリーゲーム、今年冬に公開されたばかりの新作フリーゲームで、まだDL開始から2〜3か月しか経っていません。まだ認知も十分されていない状態であります。
 
しかし…。
イラストサイト「PIXIV」にて、このゲーム名「Ib(イブ)」を検索すると、まだ公開から半年と立っていないのに数千以上のイラスト・二次創作作品がこの数週間のうちに途方もないスピードで投稿されているのです
事実、4月28日に調べただけでも相当な数のイラストがリアルタイムで投稿されており、その勢いはとどまるところを知りません。
 
イメージ 2
PIXIVのイラスト投稿数変化。4/12付近から急上昇している。
 
イメージ 3
ウイークリーランキングでも、10位のうち2つがIb関連である
 
マンガ・アニメ・ゲームのカルト的人気を測るには、二次創作スピードを測るのが最も有効だと考えているのですが、フリーゲームでこの同人人気の加速度は相当なものです。
まるで、「ひぐらしのなく頃に」の再来のようにも思えます。
 
 
その人気の中心にあるのは、主人公「イブ」と、彼女の心の支えでありながらこの作品をもっとも強く彩る「ギャリー」の二人。
 
イメージ 4
「イブ」は、劇中一言も言葉を発しない「ドラクエ型主人公」。質素で無個性ながらも清楚で凛とした雰囲気を持つ美しい少女で、ホラーゲームにはピッタリな幸薄さが感じられます。
 
イメージ 5
一方「ギャリー」は、青いソバージュ髪で、いわゆるオネエ言葉を使う美青年という、一癖あるキャラクター。しかし、彼の甘いマスクと、か弱い少女イブに寄り添う温かさ、オネエ言葉を使うひょうきんさと同時にどこか別れの物悲しさを感じさせる独特の雰囲気から、急速度で女性ファンから熱狂的な支持を受けているようです。
 
切ない美形青年ってだけでも女性ファンにキュウンキュンくるのでしょうけど、
それに加えて今ままでにありそうでなかった「オネエ言葉使いのヒロインサポートイケメン」っていうのがさらに女性にグっとくるんでしょうねえ。
最近は普通の男っぽいキャラでも好かれませんからw
 
イメージ 9
そして、前の二人に親密さを醸しつつ、どこか異質な空気を纏わせる金髪の少女「メアリー」の存在。
メアリーは人懐っこく、イブと本当に仲の良い仕草を見せるものの、どこか二人とは明らかに異なる、得体のしれないドス黒い物を感じさせます。
「自分はカワイイでしょ?仲良くしてくれるでしょ?だから、大事にしてくれないと…わかってるよね?」というような…。
しかし、それが逆に少女としての人間くささ・したたかさ・狡猾さを感じるような…。それがそれが悲劇を生みかねない
 
少女と言うのは、「自分とは何ぞ」がまだ定まっていない分、それを覆い隠し装おうとする傾向があるように思えます。だからこそ、少女は少年よりも内面を強く気にするし、それをカバーせんとするために精神的力が発達していくのです。
これが「女の子は男の子より大人である」と言われる所以ですね。
 
「メアリーは女性だからこそ嫌われやすいが、一方でその女性らしさに共感も得られやすい」という、なんとも絶妙な人気ポジションを獲得しているように思えます。
 
ファンの間では、暗闇の中で彷徨う孤独な少女イブに、ギャリーが心優しく抱擁するというような、
陰鬱な世界の中での人の出会いの温かみと、いずれ訪れる別れの寂寞感をヒシヒシと伝えてくるような切ないイラストが非常に高い人気を誇っている模様。
あるいは、メアリーがイブを独り占めしようとして女の子ならではの意地悪いイタズラを仕掛けている気難しげなイラストなどなど。
 
イメージ 10
 
イメージ 11
イメージ 12
 
ここまで女性を中心に爆発的な人気が出た理由をいくつか推察してみました。
①キャラファッション、ゲーム画面デザインに古典美術と現代美術的の画風を取り入れている点
②キャラクターの性格・風格が全体的に中性的〜女性的であるという点
③ストーリーが「孤独さを埋め合おうとする愛情」というテーマに焦点を絞り当てている点
 
キャラクターの恰好を見ると、確かにファッションにかなり気を配っているというか、世界観を一貫して守ろうとしているデザインセンスを感じられます。
 
イメージ 13
 
赤と白のイブ、紫と黒、黄色と緑という、2色の個々のカラーイメージでキャラクターを作り、
かつその服装はあくまで地味に、しかしどこか中〜近世時代っぽさを醸し出しています。
学生服のような清純さと頼りなさを醸すイブ、「不思議な国のアリス」のような無邪気さを出すメアリー、そして流浪の旅人のようなはかなさと尊さと漂わせるギャリー。
それぞれが全く別のコンセプトでありながら、しかし全員には「孤独」というイメージ共通点を作り出すことに成功しているように思えます。
 
特に、いまいちテンプレで無個性になりがちな青年キャラに「孤独な旅人」のような付加価値を作り、物語へのイメージングに帰化させているという巧みさには本当、うまいと感心しますね。
また、青年キャラ性格といえば、熱血系・ヘタレ系・無関心系のどれかになるといわれがちな昨今において、「勇敢なオネエ」というまさに地上波テレビのオネエ旋風をゲームのメインキャラに付加させてしまう(しかも作中唯一のメイン青年キャラですよ!?)という豪快さ、ある種の変化球には驚かざるを得ません。
 
しかししかし、そのオネエ設定がまた物語の舞台装置の精巧化に一役買っているというのが、なんとも心憎い。
唯一の男性キャラをオネエ性格にさせた結果、
男性キャラにも女性プレイヤー&女性視聴者の強い共感意識・好感度を作り出すことに成功しており、
加えて「女性しかいない中、暗黒の中を進まなければならない」という視聴者の心細さ・切なさを見事に演出しているのです。
 
ホラーゲームの特性上、主人公およびサブキャラクター達には過剰な装飾デザインは物語へのイメージ破綻へと結びついてしまいます。
ホラーとは、確かに視聴者・プレイヤーを演出で驚かし、「恐ろしさ」を感じさせる風格を作らねばならないゲームジャンルです。
ここでいう「恐ろしさ」の正体とは、「この恐ろしい世界には自分しかいない」という、「どうしようもない孤独感」なのです。
 
 
 
 
 
 
極端な話、ホラーゲームを作る上では
「人間にとって最大の恐怖とは何なのか?」
「現代人が人生で最も恐れる物とは一体何なのか?」という一種哲学的な疑問にぶちあたるのではないでしょうか。
 
会社?上司?貧困?戦争?凶悪犯?天敵?・・・
咄嗟に浮かぶ答えは、人それぞれであると思いますが・・・。
 
 
 
 
 
 
 
私が思うに。
その答えは・・・「天涯孤独の状態」なのではないでしょうか。
孤独感を超える恐ろしい物と言うのは、あまり思いつきません。
 
人間は生を受けた時、初めは家族に囲まれています。
心優しい祖父母、自分を生んでくれた父母、肉親の誕生を喜ぶ兄と姉・・・。
 
しかし、人間は年を追うごとに、なにをどうしても肉親を失う運命にあります。
祖父母を失い・・・親を失い・・・叔父叔母を失い・・・年上の兄弟姉妹・・・を失い…。
人生によっては、友人も恋人もいない人生へと変わってしまうかもしれません。
 
そうして、年老いた自分に、最後に「孤独」が訪れた時。
人間は何を頼りに生きていけばいいのでしょうか?
 
先進技術によって発達した機械も、会話ではプログラム通りの返事しかできません。
 
人間の穴の開いた心を満たすのは、結局は人間しかありえないのです。
 
しかし「他人の不幸は蜜の味」なんて言葉にあるように。通り一遍で付き合った赤の他人は、結局は他人事としてしか自分と付き合ってくれません。
 
 
それを本能的に、あるいは人生経験的に知っているからこそ。
親しい友人を作ったり、恋人を作ったり、そして新しい肉親として子供を作ったり・・・。
人間はそのようにして、「孤独」を必死に避けようとしてきたのではないでしょうか?
 
もし代わりにお金が腐るほどあっても、お金で付き合った人付き合いは、長くはありません。
「金の切れ目は縁の切れ目」と言われるように・・・。
 
 
このように人は「孤独」に対して、心の底から本能的に「恐ろしさ」を感じるのではないでしょうか。
ホラーゲームでは、その「孤独感」をあおる物語性が強ければ強いほど、より深刻な「恐ろしさ」をプレイヤー及び視聴者に植え付けることができるのです。
 
 
他に人気のホラー系フリーゲームといえば、「青鬼」が挙げられます。
イメージ 6
このゲームでも、「孤独性」をあおる演出が各所に作られています。
物語冒頭、主人公たちは仲間と共に山奥の屋敷を散策しますが、一人ずつ姿を消していき、そうして主人公たった一人残された時、追跡者「青鬼」がその姿を現し、静かに襲ってくるのです。
仲間は消え、武器もなく、逃げ道も少ない。
それが、物語の恐ろしさの中核成分を成しているのです。
 
 
一般商業ゲームではカプコンの「デメント」がありますね。
イメージ 15
イメージ 14
実質、クロックタワーの続編ですが。
丸腰の少女が、得体のしれない人造人間やら人語を介せぬ大男やらの蠢く古城で逃走劇を繰り広げるというものです。
このゲームも、孤独な状態化で必死に敵からあらゆる心細い物影に身を隠さねばなりません。
 
 
 

閉じる コメント(3)

顔アイコン

ホラーゲームって興味はあるけどやった事ありません。PVや動画は見るんだけど。
最近興味を持ったのがセガのゾンビリベンジっていうゲーム。東京エンカウントって番組で杉田智和さんと中村悠一さんがプレイしてたんですけど毒島というキャラが日本語字幕で日本語喋ったりゾンビに四の字固め掛けたりもうゾンビじゃない敵が出てきたりと。 削除

2012/4/30(月) 午後 0:34 [ ダイヤ ] 返信する

顔アイコン

私もプレイはあんまりしませんw
だって…怖いからw

セガのゾンビリベンジですか。調べたところ、ドリームキャストの古めのゲームみたいですね。セガのホラーゲームといえば、Dの食卓とか…。

2012/5/1(火) 午後 11:45 [ コスオルモス ] 返信する

顔アイコン

(女) 俺はダウンロードしたくないからやれない……
やるならダウンロードないのがいいな… 削除

2013/6/15(土) 午後 5:14 [ ロック ] 返信する

コメント投稿

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

名前パスワードブログ
絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
投稿

.


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事