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1960年代後半から70年代初頭の新聞や雑誌の記事などを紹介します。また、私も参加している明大土曜会の活動を紹介します。

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 国家権力による不当な弾圧に対して救援活動を行っている「救援連絡センター」が、来年で設立から50年目を迎える。センターは、1969年3月に故水戸巌氏が事務局長となって設立されたが、同年9月に逮捕者の救援活動のためのポケット版「救援ノート」を発行している。この「救援ノート」には、救援活動の注意事項や体験談、逮捕された時の心得などが書かれており、現在も発行されている。
私が持っているのは1969年11月22日発行の第3版だが、いつ買ったのか覚えていない。当時の定価は100円。ラーメンが70円の時代だったから、今の価格だと千円くらいだろうか。
この「救援ノート」はデモや集会に行くときはヘルメットやタオルとともに必ず持って行った。救援連絡センターの電話番号が591−1301だったことから、ゴクイリハイミオオイ(獄入りは意味多い)と覚えておくように言われていた。

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救援ノートの目次を見ると
第1部 救援活動
 第1章 差し入れ(留置場の場合)
 第2章 接見(拘置所の場合)
 第3章 裁判の傍聴
 第4章 現場での救援活動
第2部 家族の心得
 第1章 家宅捜索
 第2章 任意出頭
 第3章 家族はどうすれば一番よいか
第3部 逮捕されたとき
 第1章 デモや集会に行くときの注意
 第2章 弾圧
 第3章 黙秘権
 第4章 警察署で
 第5章 未成年者の場合
この「救援ノート」を読んでみると、単なる「心得」に留まらず、当時の状況を反映した資料であることに改めて気づかされる。そこで、この「救援ノート」の内容を何回かに分けて紹介することにした。今回は1回目として、第一部の「差入れ」の部分を掲載する。

【救援ノート 安保を闘う婦人連絡会編集・救援連絡センター発行 1969.11.22】
はじめに
反戦・反安保のたたかいは、学生・労働者・農民・市民によって、さまざまな形で、急速に、はげしく、くりひろげられています。とくに、1967年の羽田闘争以来、国家権力は、これらのたたかいに対して、催涙性毒ガスの使用、ガス弾の水平狙撃、逮捕後のリンチ、大量の不当逮捕、8ケ月にもおよぶ長期勾留、分離裁判の強行などおどろくべき弾圧を日々強化しております。また、きわめて市民的なデモに対しても、ジュラルミンの楯をもって規制し、逮捕するという横暴が日常化しています。
 私たちは、救援連絡センターの掲げる
1.国家権力による、ただ一人の人民に対する基本的人権の侵害をも、全人民に対する弾圧であるとみなす。
2.国家権力による弾圧に対しては、犠牲者の思想的信条・政治的見解のいかんを問わず、これを救援する。
という救援の基本的立場に立って、救援活動をもっともっと充実させいくために、より多くの人々に参加していただくためにその手がかりとなり、心得となるものをまとめてみました。
 この小さなノートによって、「私にもできる」自信が生まれ、「私にできる」ことからはじめていくことができればと期待します。
1969年9月

第一部 救援活動
 10.21新宿デモ、1月東大闘争以来、東京各地区に地域救援組織が自発的に生まれています。学園闘争の全国的拡大とともに、北海道、名古屋、京都、大阪、横浜にも相次いで地域の救援センターが生まれています。
 これらの組織は、逮捕され、各地区の警察署に留置された人々への差入れ、長期勾留者への接見を基調に、さらに、弾圧実態の暴露、各闘争の意味の理解などのための活動を行っています。これらの活動に参加している人々の年令、職業経歴は、全く色とりどり、高校生もいれば、主婦もおり、戦前の弾圧を経験している老闘士もいます。しかし、何といっても婦人の活動の比重が大きいのは事実です。
 この人々に共通のものは。政治的要求をもち、それを直接に、自分の存在をかけて、つきつけようとする若者たちに対して、警察力によって弾圧することしかしない国家権力に対する激しい怒りであり、また、その弾圧を、自分たちの肉体の一部に加えられたものとして感じる痛覚なのです。
 私たちの出発点は、だれにも強制されない一人一人の自発性であり、自立性です。私たちは、たとえ一人であっても自分の及ぶかぎりで、自らの一部に加えられた国家権力の圧政への抵抗として、救援活動を行うでしょう。同時に私たちは、権力の側の組織性に対して、私たち自らを組織して立ち向かう必要を知っており、地域救援会をつくり、さらに地域救援会相互間の連絡組織、救援連絡センターを作ってきました。
 ここで、のべられる救援活動は、もちろん孤立した一人の人間でも行ないえる活動です。しかし、読者の皆さんが、各地域救援組織に属し、あるいは連絡センヤーとの連絡のもとに、その活動を行うならば、その効果を十倍、百倍に高めることができるでしょう。この第一部は、そのような立場から執筆されていることを念頭において下さい。

第一章 差入れ
 ここでは、大学単位やセクト単位の救援活動ではなくて、一般市民が地域で、自分のできる範囲で、救援活動をするときの手引きとして、例をあげて説明します。
1.救援組織との連絡
 大量逮捕のあったときは、東京ならば23区にかぎらず、三多摩や隣県にまで及ぶ警察署に、何人かずつ留置されます。救援者は、センター(救援連絡センター、電話591−1301・1302)に電話して、自分の住んでいる地域の救援責任者を知り、その責任者と連絡をとります。自分にとって行きやすい警察署を確認しておきます。
 <盗聴について>
救援連絡センターに電話をかける場合、その電話は恐らく盗聴されていますから、逮捕者について問い合わせる場合に、逮捕された者の氏名、所属などわかってしまうことのないよう注意しなければなりません。事件直後には特にこのことが必要です。ですからまだ警察署にいて、黙秘している可能性の大きい逮捕者についての用件は、電話ではごく簡単にして直接センターに行って、詳しい事情を話したり聞いたりしなければなりません。救援連絡センター以外の場合でも、大きな事務所、たとえばベ平連の電話なども盗聴されている可能性が多いので、同様の注意が必要です。
 責任者はセンターと打ち合わせて、その警察署に留置された人数と留置番号を聞きます。この番号は、逮捕後すぐにはわからないことが多い。というのは、逮捕者が数百人となると、弁護士が接見にまわりきれないからです。(弁護士が接見しないうちは、人数も番号も分かりません)
 逮捕者は原則として、みな黙秘しているから救援者は、たとえ名がわかっていたとしても、差入れのときは、留置番号を使うこと。

2.差入れの用意
 人数と留置番号がわかったら、次の段どりで差入れ品を用意します。(日曜・祝日も原則としては受け取るべきなのですが、実際には、全然受け付けません。一般の差入れは5時までというのが普通ですが、日曜日にがんばって係に受け取らせた例もあります。)
(1)最初に入れるもの
〇タオル・・・1本を半分に切ります。おしぼりでもよい。タオルまたは日本てぬぐい1本の長さは、首をしめることができるという理由で許されません。
〇ハミガキ・・・かならず半ねり。チューブは、その角で血管を切ったりするおそれがあるとして許されません。
〇ハブラシ・・・何でもよい。ただし、新品。
〇石けん・・・浴用石けん。石けん箱もつければなおよいが、人数が多いときは費用がかさむので、倹約します。
〇チリ紙・・・適当。
〇小遣・・・500円ずつでも入れられたら入れたいが、財政上無理かもしれません。しかし、現金があると留置人は、くすり、ちり紙、店屋もの、タバコなどを係の刑事か、留置場の看守に頼んで買ってもらうことができます。
〇下着・・・少なくとも、パンツとアンダーシャツ、女子には生理用品、ズボン下およびくつ下、くつ下は長いのは許されません。留置場は地下室や半地下室にあり、板の間で夏でも冷えます(洗たくして、アイロンでよく湿気をとってあれば古着でもよい)。枚数は別に制限ありません。
〇上着類・・・太った人の古着、つまりL判だからという遠慮は無用。むしろ小型のものよりよい。ズボンのベルトは許されないから、後ろのベルト通しに20ゼンチ長さのひもを2本つける。昔式のズボン下の要領でウエストまわりを加減できるように。
 留置人は、少なくとも1週間に1度は下着を自分で洗たくできるから(洗たく石けんは、とくに差入れなくてもよいようです)何枚も差入れる必要はないようだが、重ね着ができるから、梅雨時には3組くらいほしい。
(2)食物
 センターを中心とする統一救対としては、週2回(火・金)を差入日と決めています。少なくとも、その曜日だけは全員に同じもの(同じ署でのこと)が入るようにしています。しかし、一署に20名ちかく入っていると、1日に全員一人ひとりを留置場から出して(監房の中で特別なものを食べることはできません)食事をさせる時間がないという理由で、係の刑事が受け取らないことがあります。刑訴法第八十一条「接見交通の制限」の最後に「・・・但し、糧食の授受を禁じ、又はこれを差し押さえることはできない」とあるのに、実際には、いろいろいじわるをして、これを妨げようとします。
〇食物の種類
 何でもよいはずだが、次のことは守りましょう。
 くさりやすいもの、かむのに時間がのかかるもの、不消化なもの、あまり刺激の強いもの、酒・アルコール類(チョコの中のでもダメ)、は不可。
 食物はなるべく手料理で、ぜいたくでなく、実質的に誠意のこもったもの。男子はモーレツに腹がへるというから、米の飯のように、お腹にこたえるものがよいが、さりとてタンパク質が不足すると、かえって栄養が不足して満足感がなくなります。
(一例)
〇おにぎり2個・・・外はのりで巻くなり、ゴマでまぶす。中味は、うめぼし、タラ子、細かくきざんだミソズケ、おかかなど、よくご飯をさましてから、ラップかアルミ箔でつつむ。
〇肉だんご、または小型のハンバーク、カツレツ、フライ、野菜の煮つけ、肉としらたきのすきやき風、魚肉のミソズケ、照焼など(アルミ箔でつつむ)
〇生野菜(アルミ箔でつつむ)
以上を(よくさましてから)たとえば、プラスチックのいちごの箱などに入れて、必ずハシをそえましょう。
〇サンドイッチ(ハム・チーズ、野菜)・・・すべてお弁当の要領。
〇果物類・・・サクランボとか、いちご、スモモのように皮ごと食べるものは不可。
〇菓子類・・・署によって、いろいろ制限する(チョコはいけないとか)。あらかじめ電話で聞くのもよい。常識的に考えてピーナッツはよくありません。時間もかかるし、不消化のおそれもあります。ガムは不可。
〇ミソ汁・・・人数分を大きなポリバケツで差入れた例があります(いいアイデイア)。
以上、用意したものを、なるべく清潔で色のきれいな包装紙などにつつみ、大きく留置番号を書いてゴムワでまとめます。決して新聞紙や、あまりうすぎたない袋を使わないこと。また、外部から書き入れをしないこと。通信の疑いで不許可になることがあります。

3.警察署での応対
 朝9時前に看守に電話しておくのもよい(この際、救援組織の名前を名のればよい)。午後は3〜4時まで、人数が少なくても午前中がよい。
 まず、受付に差入れに来たことを告げます。直接捜査係に行けといわれるところもあります。捜査係から公安係へ電話してくれる。廊下のベンチで30分くらい待たされることもある。
(1)留置番号だけで
 公安係が来たら、何号と何号に差入れに来たと告げます。相手は、わざと、「それは逮捕番号か、留置番号か」などと大声でおどかすことがあるが、どぎまぎしないで「留置番号です」と答えます。「番号ではダメだ。名前は?」とか、「親じゃないといけない」とか、「今日は忙しいから」「もう外の人が来たからダメ」とかいうが、そんなことは皆デタラメのおどかしです。番号で入らないはずはありませんし、9時前にだれか来たのなら、差入簿を見せてくれといえばよい。
(2)本人との関係は「救援会」
 つぎに「身分証明書を見せろ」ということがあります。「毒でも入っていたら、だれが責任をとるのだ!」などともいいます。主婦だと身分証明書はないというと、住所・氏名・電話番号を聞かれます。住所・氏名を公表できない人は、救援組織の名で差入れます(この場合、氏名、住所、電話などについて、あらかじめ組織と連絡をとっておきます)。まちがいないかどうか係が電話で問い合わせます。実在の人物だとわかると、やっと「どんな物を持ってきたか」と相手は、中味を全部あらためます。差入簿を出して「これに書け」といいます。警察署によっては、用紙が一枚一枚別になっているかもしれませんが、たいていは、昔風のとじた帳面で、一頁に上下2名分書き入れられるようになっています。本人との関係という欄には「救援会」でよい。もし、差入れが許されないときは、その場から救援連絡センターまたは弁護士に電話しましょう。
(3)差入簿の見方
 次に行った時、差入簿の前の頁をめくってみて、本人に品物が渡っているかを見る。渡っていれば、黒い色で拇印が押してあります。ついでに、誰が差入れたかも見ます(例えば親、兄弟、友人)。刑事によっては「いかん」と言うが、そんな理由はありません。そして差入れの少ない人は誰か(何号か)を記憶します(人数が多い時には、実際にはなかなかできません)。

4.その他の注意
(1)差入れの期間

 三泊四日経つと、それで釈放される人と、さらに十日延長される人が分かりますから、その日のうちに、このことをセンターに連絡しておきます。さらに十日後にも同様のことがおこります。
 二十三日後に起訴が決まります。起訴されてすぐ拘置所へ移管されるとは限りませんから、そのまま差入れを続けます。だいたいその後1週間で移管されますが、何号がどこの拘置所へ移管されたか、確かめてセンターへ知らせましょう。
(2)けが人がいるとき
 逮捕時、重症でなければそのまま留置場にほうりこまれ、赤チンかアルコールをつけられ、ろくな手当も受けない人がいます。
 これは、弁護士からセンターへ資料が渡っているはずですから、救援者はこのことを頭に入れておき、差入れのときに「ケガ人の様子はどうですか。何号のキズは治りましたか。病人は出ていませんか」と聞く。「いや、皆元気です」と刑事の答はだいたい決まっていますが、「何か変なことがあったら、すぐ知らせて下さい」と頼んでおきましょう。
 法律上のことは、すべて弁護士の方へ通知されますが、その他の身のまわりのことは、救援者の家へ警察が電話で頼んでくることがあります。「上衣も下着も靴もない子がいるから一通り持ってきてくれ」と電話がきて、急いで取りそろえて持っていったら、刑事が礼をいって受取った。一応、差入簿に書かせたが、なぜか理由をきかせてくれなかった。こんなこともセンターに連絡しておきましょう。
(3)家族が地方にいるとき
 被疑者の家族が地方の人である場合、逮捕後警察から呼び出しをうけて驚いて上京します。
 しかし、東京に1ケ月近く滞在することは不可能ですから、差入れの点で在京の人との差がついてきます。こんなときは「家族からの差入れのない人は何号ですか」と聞いて、火、金、以外の日にも差入れをしてあげたいと思います。
 しかし、こんなことも一応センターに連絡し、学生の属している学校なりセクトなりと打ち合わせた上、やるようにしましょう。
(4)差別をしない
 被疑者の中には早くから(特にその親が)特定の弁護人に頼む人がいます。つまり統一弁護団に弁護を依頼しないということは、分離裁判を希望している(本人が希望していなくても)ことになります。そのことは差入れのときにも刑事の口からわかることがありますが、救援の面で差別してはいけません。

5.日常の準備と地域の救援組織
(1)日常の準備

〇古着類・・・下着、くつ下(短)、チョッキ、上衣、セーター、カーディガン、ズボン(男女)、ドテラ、オーバー、腹巻、ジャンパー、ズボン下―以上は警察署用―
〇タオル、湯上りタオル、シーツ、毛布、浴衣(ネマキ用)、サラシ、ホータイ等、いずれも古物でよいーこれらは多量の放水のある(毒液を含む現場、例えば三里塚、佐世保)で、すぐハダカにして着がえさせたり、体を洗ったりするときや、病院にかつぎ込まれたケガ人のために必要―ケガ人のケガをかくすための風呂敷、マフラー、スカーフもー
 古着類は、事件のあるなしにかかわらず、近所の人、知人等に頼んでおいて、くずやに出さぬように約束しておきましょう。
〇箱や紙袋・・・果物店でイチゴなどを入れて売っているプラスチックの箱(弁当入れに)、梅干しなどを入れてあるフタ付きの箱(おかず入れに)をためておく。デパートなどでもらう手のついた大きな紙袋は留置番号を書き、公安係に渡しておく。身のまわり品などをまとめて入れておくのに便利です。
(2)地域の救援組織をつくる
 差入れ活動は一人でもできます。しかし、集団で行った方が能率もよいし、差入れの回数や迅速さも増して、逮捕された人たちのためにより大きく役立つことができるでしょう。それにこのような活動は、決して単に個人的な活動ではなくて、大衆運動全体の中の、一つの部分を受け持つという意味を持っています。ですから差入れをするときは、救援センターその他関係する救援組織と連絡をとりながらやらなければなりません。その地域に救援会のあるときは、そこに加盟して、いっしょに活動しましょう。まだ救援会のできていないときは同志を集めて、救援会をつくることを考えてみましょう。その方が資金集めのためにも、衣料などを集めるにしても、また差入れに行く人手の点でも有利です。
 そして、このような救援のための組織は、やがてより広い活動をする市民運動のための母体としての意味も持っています。
 この場合、参加の仕方の深い浅いは問わないことにしましょう。自分のできる範囲でやることが、長続きの要領でもあると思われます。
 最後に、いろいろな救援組織の関係を簡単に述べておきます。
 学生運動の各党派、大学の全共闘、地域の反戦青年委員会などは、自分たちの運動に対する弾圧に対処するため、それぞれ救援対策部(救対)を持っています。しかし、最近の大量逮捕の現実では、各組織の救対の独立した活動だけでは手におえなくなっています。それで諸組織が合同で闘争をする場合に、大量の弾圧が予想されるようなときは、各組織の救対が協力して、統一救対をつくります。また、それぞれの地域に市民的な救援組織が次々と生まれています。救援連絡センターは、やはり市民組織ですが、いろいろな救援組織と連絡をとり、逮捕者についての情報を集め、弁護士の接見を依頼するなど、救援活動をスムーズにするという特別な役目を果たします。大きな大衆行動のある場合には、先に述べた統一救対は代表を救援連絡センターに派遣して連絡に当たります。そのほかの場合でも、救援センターは常に逮捕者についての情報をつかんで、弁護士の接見、差入れの依頼などを行います(いわゆる反日共系の学生・労働者に対する弾圧を弁護してくれる弁護士は、現在非常に数が少ないので、手いっぱいで、すぐ接見に行ってもらえないことがしばしばあります。しかし、面会に行って長く弁護士が来ていないことがわかった場合には、連絡もれでないかどうか救援センターに確かめてみましょう)。センターと各地域救援会とは独立した組織で、上下関係はありません。しかし、日頃から連絡を密にとっておくと、いざという場合に便利です。差入れはセンターから依頼された場合でも、そうでない場合でも、十分連絡をとっておくと、重複したり、差入れもれが生じたりすることなしにすみます。また、連絡センターは決して電子計算機のように働く情報機関ではなくて、不備なところがたくさんあります。地域救援会はこのことをよく承知して、連絡センターの活動を批判し、より充実させていくように注意すべきでしょう。

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<体験記>(「救援センター」より)
“おばあさん”の差しれ
竹中ゆき
 4・28闘争の逮捕者に差入れを頼まれた時、私は断った。理由は家庭の事情で、とはいってみたものの、実は勇気がなかったのです。警察に顔を見せにいくようなものだと思ったりして。しかし、その後、何回かの集まりに出て、救援を自分のこととして、何の抵抗もなく差入れをしておられる数多くの人たちの話を聞いて、はずかしく思っておりました矢先の6月2日、救援連絡センターより再度の差入れの依頼があり、今度は引き受けてしまいました。
 駒込署12名、今日4時頃までに届けるようにとのこと。あと2時間しかない。そこで私は駒込署差入れ係に電話した。
 「はじめて差入れに伺います。何時ごろまでに伺ったらよろしいでしょうか。おばあさんですから、どうかお手やわらかに」と。
 洗面用具一式を求めるため、いつも出入りしているスーパーマーケットに飛び込んで、店員さんに相談した。
 「5月31日、機動隊に不当逮捕された学生さんに差入れするんです。コレコレのものを各12個ずつ買いますから協力してください。」
 下着はデパートの地下である。私は走った。また前と同じ協力を求めた。親切である。
 「ありがとう、またね。」
 挨拶もそこそこに、国電に乗る。国電の座席で、タオル1枚ずつを広げて、2枚に切る。隣にかけていた婦人が、立って手伝って下さる。2枚に切るわけと、差入れの品々であること、学生運動の正当性等を説明する。
 そして、駒込駅前でタクシーに乗る。もうすぐ警察だ。落ち着きなさい、留置場の若者たちが待っているんだと、自分にいいきかせるけれど、だめ。そこで私は「インター」をうたい始めた。「ああインターナショナル我らがもの!効果はテキメン、気持ちは落ち着いてきました。
 差入れ室ではおまわりさん3人、どうやら初顔の私を待機の様子。
「初めまして、先ほどの電話の者です。どうぞよろしく」名前、どこからと聞かれて記入される。
「おばさん、学生ってどうしてあんなにきついのかね」
「それは逮捕する方と逮捕される方ではきつくもなりますよ」
「こっちから渡したものも、領収証に名前どころか番号も書かないんだよ、それが女の子なんだからね」
「女の人は男の人とちがって、体の調子のことがありますから、そんな時はお産の時と同じで、人によってはノイローゼになったり、万引きしたり、自殺する人も、そういう時が多いんですよ」
「そういえば昨日買わされたんだよ」
「そうでしょう、だから女の人、早く出して下さい」
「差入れは女の人がいいよ、おばさんずっとくるの」
「ええ、最後まで私来ます。では子供たちよろしくお願いします」
インターの力を借りなければおさまらなかった先ほどのブルブルはどこへやら。今後の差入れが、今日のように調子よくいくようにも思われませんが、私の救対活動も少しずつ私自身のこととしてやっていけるようになりたいと思っております。

※ 救援連絡センターの機関紙「救援」第68号(1974.12.10)を「新左翼党派機関紙」にアップしました。
http://www.geocities.jp/meidai1970/kikanshi.html
(つづく)

【お知らせ】
●日大全共闘結成50周年の集い

2018年6月10日(日)
午後1時 御茶ノ水「錦華公園」集合
(明治大学裏)
午後2時から5時
アジア青少年センター
千代田区猿楽町2−5−5
参加費4千円

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【お知らせ2】
ブログは隔週で更新しています。
次回は6月22日(金)に更新予定です。

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    いつも書き起こしお疲れ様です。日大全共闘50周年はお陰様で無事に終わりました。また、救援ノートとセンターにはずいぶんお世話になりました。

    [ yama33622 ]

    2018/6/16(土) 午前 10:21

    返信する
  • 顔アイコン

    > yama33622さん
    50周年集会は体調不良で参加できませんでした。「救援ノート」シリーズは今後も続きます。

    [ meidai1970 ]

    2018/6/16(土) 午後 7:57

    返信する

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