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白州町年中行事〔正月の食習〕(「白州の民俗」正月行事 昭和52年 東洋大学民俗研究会編)
一月一日〜三日
菅原・鳳来地区のほとんどの家では雑煮を食べる。
《竹宇》
竹宇では、三ケ日は男が雑煮を作る。
《松原》
松原では、三ケ日の夜は必ず御飯を炊き、神仏に供える。
《荒田》
荒田では、雑煮の他にオトロ(トロロイモ)を食べると風邪をひかないと言われ、食べる。年取りの晩に作った御飯やケソチャン汁も食べる。
《鳥原》
鳥原では、ながなが生きるようにとウドンを食べる。また、三ケ日の朝は女の人が台所をしない家もある。
《上教来石・山口》
上教来石・山口では、三ケ日は毎朝醤油味の雑煮を食べる。
《大武川》
大武川では、夜トロロイモを食べる。また、三日に行われる天神講のときにウサギ御飯を炊く。
白州町年中行事〔七草粥〕(「白州の民俗」正月行事 昭和52年 東洋大学民俗研究会編)
一部加筆(カタカナを漢字に、部落は集落に)
一月七日
菅原.鳳来地区のほとんどの家では、七草粥を作り食べる。粥には、セリ・ナズメ・スズシロ・ナナクサ(タンポポの葉のような草)などを入れる。
《台ケ原》
台ケ原では、春の七草に代わるものを七種人れて作る。
《白須下》
白須下では、ナナクサとオスワリを入れた粥を作る。
《前沢》
前沢では、粥の代わりにナナクサ・コンプ・ニソジン・ダイコン・チクワなどを入れたアジメシを作る。
《竹宇》
竹宇では、七種類の道具を使って粥を掻き回す。
《松原》
松原では、コンブ・ダイコン・ニンジン・タマネギなど七種のものを入れて塩味の粥を作る。マゼ御飯を作る家もある。
《荒田》
荒田では、以前朝に七種のものを入れたアジメシを炊きながら,マナ板を包丁とスリコギでたたき「ナナクサナズナ、トウドノトリトニホンノトリデ、ニホンノハシヲワタラヌサキニ、アッチムイチャピイチャクチャ、コッチムイチャピイチャクチャ」と三回唱えた。これは家の繁栄と害虫をよけるために行うと言われる。また、包丁・スリコギ・マナ板など七種の道具を洗い、それを使って唱えながら粥を掻き交ぜたりもした。
《鳥原》
鳥原では、マナ板に草をのせ、包丁でたたいたりした。大正六・七年頃まで行っていた。
《下教来石・上教来石》
下教来石・上教来石でも、切り板の上に七草をのせ、包丁でたたきたがら「トウドノトリト、ニホンノハシヲワタラヌサキニ、アッチミチャピイチャクチャ、コッチミチャピイチャクチャ」(唐土の鳥と日本の端を渡らぬ先に、あっち見ちゃぴいちゃくちゃ、こっち見ぴいちゃくちゃ)と唱えた。
《大武川》
大武川では、ダイコン・ニンジン・ゴポウ・セリ・ナズナ・味噌など七種入れて粥を作り、神棚・仏壇に供えてから朝だけそれを食べる。仏さんには、新しい年になって初めての御飯という事にな
る。
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